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いざ決戦! 真夏の鈴鹿8耐
2024年鈴鹿8耐夏の陣
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前回のテストから、遂に迎えた今年の鈴鹿8耐。今年は、3連覇に向けて気合十分という感じだが、一つ懸念するならば加賀山さん家がドゥカティパニガーレV4Rを持ち込んでいる所だ。しかも水野さんとシャーリン居る時点で何かヤバいと察知している。わんぷりHRCの2号(No87)にもザルコという「切り札」居るから安心は出来るけども。だけど、毎年この時期はすごく楽しみにしている。俺自身8耐大好きだし、これ無しで夏をどう過ごせというのか教えて欲しいくらいだ。今年も、昨年みたいにフリー走行から大荒れになった。とにかくダンロップ勢が転けに転けまくっていたが、何故かEWCのレギュラー勢であり、SSTクラス唯一の日本チームでもある「エトワール」とミハルチュクが居るBWWワークスだけはそんな事は見受けられなかった。俺は2人から「今年は昨年みたいに無茶しないでよ。」と言われてるので抑えながら走ってもトップという感じになった。勢いそのままに予選を迎えて、今年は星奈がトップ10とゴールを担当する事になった。俺は、予選でわんぷりのopを鈴鹿サーキットに響かせながら爆走してポールを獲得して、星奈にトップ10で暴れられるようにバトンタッチをした。その時に「今年の8耐は多分BS勢有利になるよ。あれだけ路面温度高いと熱の入り方が普段と違うから、走りやすい。だから一発派手にぶちかますならソフトで行った方がいい。」とアドバイスを送って出撃させて、そこから迫真のスーパーラップを披露してポールを掴み取った。こうして迎えた決勝。この時に、わんぷりHRCの「1号車」に「謎の力」が発動するなど、この時はまだ誰も知る由もなかった。スタートライダーは、俺が担当。レースも快調に飛ばしていきトップ爆走中の事だった。どうやら俺ら1号車(No513)に40秒のタイムペナルティが加算されていた。ピットではかなり騒然としていた様子で、大会公式オフィシャル曰く「ピット作業手順違反」との事だった。だけどHRCもクルーを責めるなんて「バカな事」をせずに「これもレースだよ。」とむしろフォローしていた。俺はサインボードで「40sec pen」と確認して、さらにディスプレイでも「40sec time penalty pit work procedure violation」という表示を見て首を傾げる事しか出来なかった。そこから美海にバトンタッチした時だった。走行中に「謎の力」が発動してそのペナルティが何故か「消滅」していた。流石にあのペナルティを「自力で消化」なんて言うのは無理なので、どうやって消えたのかも謎だった。推測できるのは、87号車にわざと前に出てもらってから、40秒以上のリードを作ってもらって、それを詰めてペナルティ消化に費やすくらいしか推測出来ない。これにはピットでも首を傾げるクルーでいっぱいだった。だけど、87号車との差が開き過ぎており、三連覇というのは「夢のまた夢」と化して諦めモードに入った中迎えた夜。ここで俺が星奈へと最後のタスキを繋ぐ為にショートスティントをこなすべく、美海からのバトンを受け継いでコースイン。俺の中ではこのペナルティがまだ消えてないと判断していたので、ピットリミッターを解除してからフルスロットルで87号車を追っかけ回す事にした。その87号車には、ザルコが居る。かつてMotoGPという「世界最高峰クラス」で戦った「ライバル」が居る。だから負けてなんて居られなかった。しかも俺の方はWSBK世界王者であり「ファイアーブレード使い」という「異名」まである。尚更負ける訳には行かないと日中よりも速いペースでザルコの後ろに着き、西ストレートでぶち抜いてトップに復帰してタイムペナルティを消化した。あとは、さっきの「お返し」とばかりに50秒近いリードを持ったまま、星奈へと最後のタスキを繋ぐべくピットイン。俺は最後の気力を振り絞ってマシンから降りて「星奈…後頼んだ。」と言ってヘロヘロになりながらガレージに戻る前に「応援ありがとうございました!!来年また会いましょう!!」とお礼をしてガレージへと戻り、俺の8耐は終わり、あとは美海と一緒に走りを見届けることになった。実は今年の8耐は、エントリーリストが直前になって変更が入り、美海が初めて「九嶋」を名乗ってエントリーする事になり、8耐史上初の「夫婦エントリー」が実現したのだ。俺は、美海と一緒に星奈の走りを見届けていた。そして迎えたラスト10秒のカウントダウン。ガレージからもデカい声でカウントダウンをして0のタイミングで星奈がCBR1000RR-RWの甲高い音を響かせてフィニッシュ。この瞬間、俺らの三連覇が決定したのと、8耐初の「夫婦での制覇」も達成したのと2002年以来の最多周回である「220周」も樹立という記録だらけの8耐を終えることが出来た。
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