10 / 64
第1章 小さな星。
Round8 ロトス・ラリー・ポーランド
しおりを挟む
前回のサルディーニャから、舞台をポーランドに移して迎えた、ラリー・ポーランド。コースはグラベル。この後に、自分達の活動拠点でもある、フィンランドで開催される「ラリー・フィンランド」が待ち構えており、高速グラベル連戦の最初である。今シーズンもあと残す所5ラウンドとなった。現在のランキングを見ても、俺の独走状態となっている。このまま行けば、俺自身初の年間王者も時間の問題である。マシンは、高速ラリー仕様になり、前回、ドライバー間から大好評だったラジエーターと新たに開発した、高効率インタークーラー「スペック2」を投入した。そして、レッキでは、ペースノートに注意点等を美海ちゃんは書き留めていた。シェイクダウンでは、これまでにないくらいの一体感が生まれていた。俺は、どうしても、昨年のあの日に忘れて来た「忘れ物」を取りに行く気でいた。だからトヨタに加入した。そして迎えた初日。この日は、ハードタイヤながら、かなりのハイペースで飛ばして行き、トップで終える事が出来た。2日目は、何とランキングでも王者争いに絡んでいる、オジェ、ヌービルが、軒並みリタイアするという、異常事態が起こった。だけど、俺と美海ちゃんは、自分たちのペースで、フィニッシュ。迎えた最終日。俺は、最後の最後までタイヤ戦略を考えていた。ソフトで行くか、ミディアムで行くかを。だけど、答えはひとつ。ソフトで行く事にした。俺の作戦は、ソフトタイヤはいつも最後まで温存しておいて、最後に使うというのを好んでやっている。そして、最終日の幕が上がった。勝つ為には十分なマージンを築き上げている為、あとは、番狂わせやどんでん返しさえ無ければ、ほぼ優勝は確定している。そして、自分の番が回ってきた。美海ちゃんのカウントダウンの元、スタート。どのドライバーも「難しい」と口を揃えるセクションも難なくクリア。そして、ストレート。時速は180km/hを楽に超えていた。アクセルは全開まで踏んでいた。そして、本来ならタイムロスに繋がる、「ギアを引っ張る」という走りをしている為、チームメイトよりアップダウン時の回転が高いと言われている。そして、一番の難所、ストレートからのフルブレーキングセクションでは、「この先フルブレーキングゾーン!衝撃に注意して!」と俺が美海ちゃんに言うと美海ちゃんも「分かった!!」と返事をした。そして、時速200km/h近い速度から一気に60km/h弱まで減速してから、サイドを引いて、コーナーをクリアする瞬間に「ここから一気に加速するから、衝撃に注意して!」と俺が美海ちゃんに言うと「分かった!!」と美海ちゃんも返事をした。そして、最後のセクションは、美海ちゃんが「ラストセクション!ロングストレート!!フルスロットル!!」と言うと、俺は、「Ok!このまま一気にゴールまで行くよ!!」と言って、アクセル全開。そして、「ラストセクション通過!!そのままフィニッシュ!!」と美海ちゃんが言うと、俺は、そのままフィニッシュゾーンを突っ切って、「よっしゃァァァ!!」と叫んだ。そして、フルブレーキングして完全に停止した。マシンから降りた、俺と美海ちゃんは、やりきったと言わんばかりの笑顔だった。そして、ここから長いインターバルに入る。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる