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第4章 超短期決戦
Round2 雪不足には御用心!?(スウェーデン)
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前回のモンテカルロから、北欧スウェーデンへと移して迎えた第2戦。今年のスウェーデンは、珍しく暖かい。そう、スウェーデンでも「記録的」な「暖冬」の影響で雪不足が露呈してるのだ。当初発表されたアイテナリーでは19ステージだったが、この影響で11ステージまで削られている。その為、総距離180kmというラリーの中では短いラリーになった。俺は初日からかなり快調なペースでラリーを引っ張る事にした。実は86とBRZの挙動に関してFIAもかなり監視を強めていた。理由としては「デッドスペース」に入ってる物が原因だった。そう、この子は2022年からスタートする「ラリー1規定」にも合致させている構造の為、ハイブリッドシステムを搭載させる事を前提にも設計されてたりする。その為、デッドスペースには「ダミーウェイト」と呼ばれる「重り」が入ってるんじゃないか?と疑われていた。でも実際の所は違っていて、ダミーウェイトを非搭載の上であの挙動を生み出しているので不正なんて無いのだ。俺は、初日をトップで終えて2日目に備えていた。2日目は、何と星奈がトップタイムを出して総合トップに踊り出た。2位にはスバル、3位には俺という形だ。迎えた最終日、遂に星奈のTGR初優勝とスバルの復帰後最高位更新が現実味を帯びて来た。俺は、最後まで諦める訳にはいかず全力で駆け抜ける事を決めた。タイヤも4輪ソフトタイヤで。俺の番が来てスタート。美海ちゃんのナビゲーションの元、3位を死守すべく、全開で攻めた。そしてゴールラインを通過した際に「ひとまず星奈の優勝お祝いしよ。話はそこからだよ。スバルの復帰後最高位更新もね。」というと「そうだね。私も、今はそれくらいしか考えつかないしね。」とお互いに納得していた。俺はマシンから降りると星奈に「TGR移籍後初勝利おめでとう!」と祝福したりしていた。勿論スバルも最高位更新でお祝いムードだった。ここに来て優勝していないのは2016年のシトロエン以来約5シーズンぶりの事だし、何か噛み合って無いと思い始めたのも5シーズンぶりだ。きっとシトロエンの「呪縛」がここに来て炸裂とか冗談抜きで、シャレにならないからやめてもらいたいくらいだ。でも次こそはと決意を固めることも出来た。一方姉妹ズは、何とかポイント圏内での完走を達成してくれたおかげで、マニュファクチャラーズタイトルでもトヨタがトップに。前人未到のWRC4冠達成も時間の問題になってきた。
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