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第4章 超短期決戦
Round6 新たな1ページ(ラリーサルディニア)
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前回のトルコから、舞台をイタリアに移して迎えた第6戦。最終戦の舞台はなんとモンツァ・サーキットという豪華なラリーに。毎年ここは埃っぽいラリーで有名だ。前回の結果を受けて、俺らTGR勢はFX-16の強化型に相当する「FX-16B」を投入。ドッカンターボ気質は受け継いでしまったものの、それに耐えうる強度を持つエンジンになった。前までのFX-16は、結構限界を追い求めたギリギリの設計だったので、いつエンジンブローしても可笑しくない状況だった。逆言うと、良く前半戦を持ち堪えたと思う。タービンも全車RX1を投入という徹底的な改良を施して迎えている。こうして迎えた第6戦。ポイントランキングでも星奈がトップ独走状態の為、このラウンドで王座獲得という事も物理的に可能という事にもなる。俺もそろそろ今季2勝目が欲しいのと首の皮一枚繋げたい所。ラリーは初日から、星奈がハイペースな走りでラリーをリードする事になった。俺は、そのペースに無理に追いつこうなんて考えておらず、とにかく完走さえすれば良いと思いながら走っていた。しかし、このままではシートがヤバいと思っていた俺は、来季に向けて少しばかし本気を出すことにした。その結果、何とか3位で初日を終える事ができた。2位にはスバルという結果に。実は星奈の王座獲得条件は「このラリーを表彰台圏内で終えるか、優勝するか、俺のリタイア」という思ったよりキツくない条件下でのこれである。続く2日目は、スバルが覚醒して、昔みたいな走りでラリーファン達を熱狂させて何と総合首位に。これに火が着いた俺と星奈は、お互いの威信をかけた白熱のバトルを展開。TGR内でも結構盛り上がっていた。姉妹達は、お互いがお互いを支え合いながらのラリーを展開。これのおかげか、TGR勢は4台中2台がポディウム圏内で最終日へと突入した。そして、この最終日がWRCの中でも「歴史的なラリー」になるのであった。それは、ミーティングを終えた後だった。俺は「星奈、ちょっといいか?」と星奈を呼んでからこう言った。「今回のラリーでお前の年間王者が決まると思う。それは周知の事実だと言うのも知ってる。だから、今日くらいは星奈のバックアップをさせて欲しい。」と頼むと「良いよ。最後くらいは。昨年の王者がバックアップしてくれんなら、安心出来るよ。」と快諾してくれた。こうして迎えた最終日。戦略的には朝のミーティング時で「もうここまで来たら、アレだ。スバルを泳がせて、今の順位をキープさせた方が賢明だと思う。上に行けるヤツは上に行かせてという感じで。少なくとも星奈の王座獲得に影響しない範囲でやろう。星奈のバックアップは、俺がやる。」と俺が提案すると皆は「分かった。ヒカルがそこまで言うなら。」と承認してくれた。俺はスタートラインに並ぶと美海ちゃんに「今回は、星奈のバックアップメインだから、あまり派手には暴れないよ。とにかくスバルには囮として動いてもらうよ。」と言うと「そうだね。私も初めてだな。こうやって誰かのバックアップ役に回ろうなんて考えたの。私達、普段はアタッカーだもんね。」と美海ちゃんは呟いていた。俺のスタートの時間が刻一刻と迫っていた。初めてバックアップ役に回ったから、かなり緊張していた。すごい重圧で押し潰されてしまいそうな感じだった。スタート10秒前から美海ちゃんのカウントが始まって、「Go!」の合図で勢い良くスタート。ゾーンに入っていた俺は、周りがすごくゆっくりと動いてる様に見えた。ノーミスで全セクションをクリアして「最終セクションクリア!フィニッシュ!」という美海ちゃんの声で全てが終わった。俺は「結果どうだった?」と聞くと「結果は…3位!だけどこの瞬間星奈ちゃんの王座獲得決定!」と返ってきて俺は「やったな!星奈!これであいつに顔合わせられるぜ!」と涙を流しながら喜んだ。当の本人達は「今フィニッシュ!やったァ!!!私達が!私達が今シーズンのWRC王者よ!3年前には考えても無かった事が叶ったよ!キラナ!!」とエレナが言うと「私達が…私達が…王…者…やったァ!!!私達王者になったんだよ!エレナ!!やったァァァァ!!!これで天国にいる誠真にも笑顔で報告出来るよ!」と涙を流しながら喜んでいた。優勝は、復帰後初優勝となったスバルWRT。2位と3位はTGRの星奈と俺。姉妹達は、5位6位でラリーを終えた。ただこの瞬間に俺らの来季続投も決定。姉妹達の続投も決定した。
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