73 / 136
第二章 メイダール大学街
第八話 竜騎士の血
しおりを挟む
セルジン王の部屋は、僕の部屋の隣にある。
泉の精の魔力で回復した僕は、ゆっくり王の部屋の扉をノックした。
大事な会議中に入るのはとても勇気がいる事だが、何かに突き動かされるように僕は行動した。
ただ、王を助けたい、それだけだ。
マールの言いたい事はよく解る。
セルジン王を助けたい気持ちがあるから、生きる事を否定する王を欺こうとする。
養母サフィーナの言葉が、一番正しく思えてくる。
《陛下の希望の光に、おなりなさい!》
セルジン王の希望の光になる事は、今の僕には難しいかもしれない。
でも王の行動に寄り添う事は出来る。
「入りなさい」
扉を開けると、豪勢な家具が並ぶ広い部屋が目に飛び込んでくる。
応接室なのだろう。
中央の円卓には宰相エネス・ライアス、レント領主ハルビィン、大将アレイン、王の近衛騎士隊長トキはじめ、王の側近逹が集まり、僕の来訪を珍しげに皆が見ていた。
一人離れて窓の外を眺めていた王が、優しい緑の瞳を僕に向ける。
長い黒髪が王の動きに合わせて、さらりと揺れる。黒紫色の長衣の裾の銀刺繍が、王が歩く度流れるように煌めく。
僕の鼓動が、自然と早くなった。
「寝てなくて、良いのか?」
「もう平気です。それより、何かあったのですか?」
「マールから聞いたのか? 余計な事を……」
王はそう言いながらも、微笑んでいる。
彼のマールに対する信頼は厚い。
「僕にも、何か手伝わせて下さい」
「未成年者は、寝る時間だぞ」
まるで親のように言う。
僕は拗ねた顔で「子供扱いしないで下さい」と王に訴えた。
「もう充分寝ましたから、寝むれません。それに〈成人の儀〉で、僕は未成年ではありません」
「良いではありませんか陛下。姫君には良い機会です、我々の会議に参加して頂きましょう」
宰相エネスが、面白がるように助け舟を出してくれた。
「殿下、こちらへどうぞ」
アレインが気遣い、王の隣の席を譲ってくれる。
「ありがとう」
王が円卓を囲む席に戻った。
そして隣に座った僕を迎え入れるように、微笑みながら言う。
「そなたが参加すると、会議が華やかになるな」
僕は少し頬を赤く染めながらも、会議の進行を妨げないように緊張の面持ちで、円卓を囲む王の側近達の顔を見る。
養父ハルビィンと会うのが、とても久しぶりに感じる。
「アルマレーク人の言っていた事が、真実と判明しました」
「え?アルマレーク人が言っていた事?」
エネスが僕にも解りやすく説明してくれた。
「はい。アルマレーク共和国で起きたレクーマオピオンの臣下達を、我が国の避難民が襲撃殺害した事件と、同様な事件が他国でも起きていたのです」
僕は緊張しながら呟く。
「それは、まずい。どこで?」
「イミル王国です。難民を受け入れた領地先で、領主逹が襲撃されたのです。難民が起こした事として、かなりの人数が捕らえられ処刑されました」
僕は顔をしかめた。
「避難民が魔王に操られている?」
王は溜息を吐きながら、腕を組んだ。
「おそらく、そうであろう。私の魔力より、アドランの魔力の方が上回っていると言う事だ」
エネスは王の失望を気にしつつ、議論の要点を伝える。
「避難民逹をレント領に引き上げさせる事になりました。ただ問題は各国に親書を出した時、信用してもらえるかどうかです」
僕は頷く。
「疑うと思います、暗黒に支配された国の言葉なんて」
「今まで幾度となく他国と交渉はしており、特にイミル王国は我らに傭兵と武器を提供し、協力的ではありました。しかし魔王の手が伸びたとなると、どこまで信用してもらえるか疑問です」
トキがエネスの後を引き取る。
「アルマレーク共和国にはテオフィルスの様子から、引き上げの話は容易に伝わるが、問題は我が国に隣接する、イミル王国とダザール王国、ジェイルダン共和国だ」
アレインが提案するように手を上げる。
「イミル王国にはナルザ辺境伯の奥方ベネー様に行ってもらってはどうでしょう? 奥方はイミル王家の血縁です」
「確かにイミル王家出身の方だが、高齢で荷が重すぎる。ご子息はどうでしょう?」
別の側近の意見に、王が顔をしかめる。
「彼に務まるか? 行軍要請を、病気を理由に一度も応じた事がないぞ」
「……姉君はどうでしょう? 才女で名高い、エイル伯爵家に嫁いでいるが、昔から弟君より領主向きと聞いております」
エネスの提案に、王は頷いた。
「ふむ、では彼女に王命で任じよう。ダザール王国は、適任がダーリア辺境伯か……。彼は曲者だ、法外な要求をしてくるぞ」
「行軍にも参加しておりますし、他におりません。彼が適任かと……」
皆が頭をひねった。
「ジェイルダン共和国は、我妻の義妹が元首補佐官の元へ嫁いでおります。サフィーナが適任かと」
レント領主ハルビィンが提案した。
「サフィーナは《王族》の血を引く者、国の外へ出る事は禁止されている。それに、ジェイルダンは徹底した貴族支配での共和制だ。あの国で避難民が問題を起こした報告はないが、国会の認証を得る事に時間がかかりすぎる。避難民受け入れ地で、レント領主夫人が長期不在になるのは問題なのではないか?」
王の反対意見に、ハルビィンは頷いた。
「ジェイルダンで信用を得ている人物が同行すれば、解決は早いかとは思いますが……、適任が他に見当たりません」
僕は何となく頭に浮かんだ考えを、口にするべきか迷っていた。
対面に座っていたアレインが気付き、にっこり笑いながら言う。
「殿下、お考えを聞かせて頂けますか?」
急に意見を求められて、僕は真っ赤になった。
「あ、あの……、テオフィルスに頼んでみたらどうでしょう? 前もって親書を運んでもらえば、認証は早いと思います」
テオフィルスの名前を出した途端、皆が顔を顰めた。
予想通りの反応に、口にした事を後悔し項垂れる。
「すみません、軽率な意見でした」
「提案としては、悪くはない。そなた……、彼に助けられた事を、覚えていたのか?」
王が僕を見ないで尋ねる。
先程の件を話すべきか迷った末、エランの汚名を晴らすために切り出した。
「覚えてはいません。でも、先程、テオフィルスが僕の部屋に現れました。僕以外には姿も見えないし声も聞こえない。ただエランだけは、気が付きました。今は覚えてないと思いますが……」
「なるほど。エランは彼を見て、ああなった訳か」
「はい」
アレインとトキが無表情に、警戒し周りを窺い始める。
「モラスの騎士の障壁は、テオフィルスには通じないようだな。私の目も欺く、再度処刑命令を出したくなるほど侮れない存在だ。そんな輩を、そなたは信用出来るのか? 交換条件にそなたを要請してくるかもしれぬ」
「…………」
僕の中で、テオフィルスとの「竜の指輪の約束」が心に息づいていた。
《俺達は手を組む。お前はオリアンナ姫を捜し、俺はお前に協力する。共に約束する》
彼はきっと、これ以上の条件を出さないと思える。
「僕がアルマレークへ行けば、魔王が追いかけて来る事を伝えてあります。だから魔王がいる間は、僕を連れ去る事はしません」
「魔王がいる間は……だな」
セルジン王が一同を見渡す。
宰相エネスが頷き、賛同の意を示した。
「今のアルマレークは交易国として他国から信頼を得ています。竜騎士が前もって陛下の親書をお届けし、彼等の特使も同行すれば、信頼は増して解決が早くなる」
アレインも頷く。
「少し後が怖い方法ですが、早い解決を目指す場合は悪くありませんね。アルマレーク次第と言うところでしょうか」
セルジン王は額に手を当てながら、しばらく考え込んだ。
「事は急を要する、使える手は全て使おう。サフィーナは特例で、ジェイルダン共和国への出国を許可する」
僕の意見に賛同してくれた事に、王に微笑みかけると、答えるように彼も微笑みを返す。
「そなたがオリアンナ姫である事に気付きさえしなければ、彼等との交渉は問題ない。竜騎士が王国に入ったとしても、数の上では圧倒的に屍食鬼の方が多い。今のエステラーン王国に、共和国も無謀な手段は取らぬだろう」
王の言葉に、一抹の不安が僕の心に過ぎる。
テオフィルスは、僕がオリアンナだと知っているはず、アルマレークは呼び込むべきでないと、言いようのない不安が頭をもたげてくる。
セルジン王は感じ入るように、僕を見ながら言った。
「そなたの半分はアルマレーク人なのだ、それは否定するべきではないのかもしれぬ」
「え?」
「誰も竜騎士を使う等、考えもしなかった。空を飛ぶと考えが変わるものなのか? それとも、それが本来のそなたなのか?」
「それは……」
竜イリに乗って、空を飛んだ時の感覚を思い出した。
イリの可愛らしさを思うと、無性に会いたくなる。
父エドウィンとテオフィルスの姿が、同時に心に思い浮かぶ。
二人の真青な瞳は、空を映している。
「僕は多分……、半分竜騎士なんです」
否定は出来なかった。
泉の精の魔力で回復した僕は、ゆっくり王の部屋の扉をノックした。
大事な会議中に入るのはとても勇気がいる事だが、何かに突き動かされるように僕は行動した。
ただ、王を助けたい、それだけだ。
マールの言いたい事はよく解る。
セルジン王を助けたい気持ちがあるから、生きる事を否定する王を欺こうとする。
養母サフィーナの言葉が、一番正しく思えてくる。
《陛下の希望の光に、おなりなさい!》
セルジン王の希望の光になる事は、今の僕には難しいかもしれない。
でも王の行動に寄り添う事は出来る。
「入りなさい」
扉を開けると、豪勢な家具が並ぶ広い部屋が目に飛び込んでくる。
応接室なのだろう。
中央の円卓には宰相エネス・ライアス、レント領主ハルビィン、大将アレイン、王の近衛騎士隊長トキはじめ、王の側近逹が集まり、僕の来訪を珍しげに皆が見ていた。
一人離れて窓の外を眺めていた王が、優しい緑の瞳を僕に向ける。
長い黒髪が王の動きに合わせて、さらりと揺れる。黒紫色の長衣の裾の銀刺繍が、王が歩く度流れるように煌めく。
僕の鼓動が、自然と早くなった。
「寝てなくて、良いのか?」
「もう平気です。それより、何かあったのですか?」
「マールから聞いたのか? 余計な事を……」
王はそう言いながらも、微笑んでいる。
彼のマールに対する信頼は厚い。
「僕にも、何か手伝わせて下さい」
「未成年者は、寝る時間だぞ」
まるで親のように言う。
僕は拗ねた顔で「子供扱いしないで下さい」と王に訴えた。
「もう充分寝ましたから、寝むれません。それに〈成人の儀〉で、僕は未成年ではありません」
「良いではありませんか陛下。姫君には良い機会です、我々の会議に参加して頂きましょう」
宰相エネスが、面白がるように助け舟を出してくれた。
「殿下、こちらへどうぞ」
アレインが気遣い、王の隣の席を譲ってくれる。
「ありがとう」
王が円卓を囲む席に戻った。
そして隣に座った僕を迎え入れるように、微笑みながら言う。
「そなたが参加すると、会議が華やかになるな」
僕は少し頬を赤く染めながらも、会議の進行を妨げないように緊張の面持ちで、円卓を囲む王の側近達の顔を見る。
養父ハルビィンと会うのが、とても久しぶりに感じる。
「アルマレーク人の言っていた事が、真実と判明しました」
「え?アルマレーク人が言っていた事?」
エネスが僕にも解りやすく説明してくれた。
「はい。アルマレーク共和国で起きたレクーマオピオンの臣下達を、我が国の避難民が襲撃殺害した事件と、同様な事件が他国でも起きていたのです」
僕は緊張しながら呟く。
「それは、まずい。どこで?」
「イミル王国です。難民を受け入れた領地先で、領主逹が襲撃されたのです。難民が起こした事として、かなりの人数が捕らえられ処刑されました」
僕は顔をしかめた。
「避難民が魔王に操られている?」
王は溜息を吐きながら、腕を組んだ。
「おそらく、そうであろう。私の魔力より、アドランの魔力の方が上回っていると言う事だ」
エネスは王の失望を気にしつつ、議論の要点を伝える。
「避難民逹をレント領に引き上げさせる事になりました。ただ問題は各国に親書を出した時、信用してもらえるかどうかです」
僕は頷く。
「疑うと思います、暗黒に支配された国の言葉なんて」
「今まで幾度となく他国と交渉はしており、特にイミル王国は我らに傭兵と武器を提供し、協力的ではありました。しかし魔王の手が伸びたとなると、どこまで信用してもらえるか疑問です」
トキがエネスの後を引き取る。
「アルマレーク共和国にはテオフィルスの様子から、引き上げの話は容易に伝わるが、問題は我が国に隣接する、イミル王国とダザール王国、ジェイルダン共和国だ」
アレインが提案するように手を上げる。
「イミル王国にはナルザ辺境伯の奥方ベネー様に行ってもらってはどうでしょう? 奥方はイミル王家の血縁です」
「確かにイミル王家出身の方だが、高齢で荷が重すぎる。ご子息はどうでしょう?」
別の側近の意見に、王が顔をしかめる。
「彼に務まるか? 行軍要請を、病気を理由に一度も応じた事がないぞ」
「……姉君はどうでしょう? 才女で名高い、エイル伯爵家に嫁いでいるが、昔から弟君より領主向きと聞いております」
エネスの提案に、王は頷いた。
「ふむ、では彼女に王命で任じよう。ダザール王国は、適任がダーリア辺境伯か……。彼は曲者だ、法外な要求をしてくるぞ」
「行軍にも参加しておりますし、他におりません。彼が適任かと……」
皆が頭をひねった。
「ジェイルダン共和国は、我妻の義妹が元首補佐官の元へ嫁いでおります。サフィーナが適任かと」
レント領主ハルビィンが提案した。
「サフィーナは《王族》の血を引く者、国の外へ出る事は禁止されている。それに、ジェイルダンは徹底した貴族支配での共和制だ。あの国で避難民が問題を起こした報告はないが、国会の認証を得る事に時間がかかりすぎる。避難民受け入れ地で、レント領主夫人が長期不在になるのは問題なのではないか?」
王の反対意見に、ハルビィンは頷いた。
「ジェイルダンで信用を得ている人物が同行すれば、解決は早いかとは思いますが……、適任が他に見当たりません」
僕は何となく頭に浮かんだ考えを、口にするべきか迷っていた。
対面に座っていたアレインが気付き、にっこり笑いながら言う。
「殿下、お考えを聞かせて頂けますか?」
急に意見を求められて、僕は真っ赤になった。
「あ、あの……、テオフィルスに頼んでみたらどうでしょう? 前もって親書を運んでもらえば、認証は早いと思います」
テオフィルスの名前を出した途端、皆が顔を顰めた。
予想通りの反応に、口にした事を後悔し項垂れる。
「すみません、軽率な意見でした」
「提案としては、悪くはない。そなた……、彼に助けられた事を、覚えていたのか?」
王が僕を見ないで尋ねる。
先程の件を話すべきか迷った末、エランの汚名を晴らすために切り出した。
「覚えてはいません。でも、先程、テオフィルスが僕の部屋に現れました。僕以外には姿も見えないし声も聞こえない。ただエランだけは、気が付きました。今は覚えてないと思いますが……」
「なるほど。エランは彼を見て、ああなった訳か」
「はい」
アレインとトキが無表情に、警戒し周りを窺い始める。
「モラスの騎士の障壁は、テオフィルスには通じないようだな。私の目も欺く、再度処刑命令を出したくなるほど侮れない存在だ。そんな輩を、そなたは信用出来るのか? 交換条件にそなたを要請してくるかもしれぬ」
「…………」
僕の中で、テオフィルスとの「竜の指輪の約束」が心に息づいていた。
《俺達は手を組む。お前はオリアンナ姫を捜し、俺はお前に協力する。共に約束する》
彼はきっと、これ以上の条件を出さないと思える。
「僕がアルマレークへ行けば、魔王が追いかけて来る事を伝えてあります。だから魔王がいる間は、僕を連れ去る事はしません」
「魔王がいる間は……だな」
セルジン王が一同を見渡す。
宰相エネスが頷き、賛同の意を示した。
「今のアルマレークは交易国として他国から信頼を得ています。竜騎士が前もって陛下の親書をお届けし、彼等の特使も同行すれば、信頼は増して解決が早くなる」
アレインも頷く。
「少し後が怖い方法ですが、早い解決を目指す場合は悪くありませんね。アルマレーク次第と言うところでしょうか」
セルジン王は額に手を当てながら、しばらく考え込んだ。
「事は急を要する、使える手は全て使おう。サフィーナは特例で、ジェイルダン共和国への出国を許可する」
僕の意見に賛同してくれた事に、王に微笑みかけると、答えるように彼も微笑みを返す。
「そなたがオリアンナ姫である事に気付きさえしなければ、彼等との交渉は問題ない。竜騎士が王国に入ったとしても、数の上では圧倒的に屍食鬼の方が多い。今のエステラーン王国に、共和国も無謀な手段は取らぬだろう」
王の言葉に、一抹の不安が僕の心に過ぎる。
テオフィルスは、僕がオリアンナだと知っているはず、アルマレークは呼び込むべきでないと、言いようのない不安が頭をもたげてくる。
セルジン王は感じ入るように、僕を見ながら言った。
「そなたの半分はアルマレーク人なのだ、それは否定するべきではないのかもしれぬ」
「え?」
「誰も竜騎士を使う等、考えもしなかった。空を飛ぶと考えが変わるものなのか? それとも、それが本来のそなたなのか?」
「それは……」
竜イリに乗って、空を飛んだ時の感覚を思い出した。
イリの可愛らしさを思うと、無性に会いたくなる。
父エドウィンとテオフィルスの姿が、同時に心に思い浮かぶ。
二人の真青な瞳は、空を映している。
「僕は多分……、半分竜騎士なんです」
否定は出来なかった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
慈愛と復讐の間
レクフル
ファンタジー
とある国に二人の赤子が生まれた。
一人は慈愛の女神の生まれ変わりとされ、一人は復讐の女神の生まれ変わりとされた。
慈愛の女神の生まれ変わりがこの世に生を得た時、必ず復讐の女神の生まれ変わりは生を得る。この二人は対となっているが、決して相容れるものではない。
これは古より語り継がれている伝承であり、慈愛の女神の加護を得た者は絶大なる力を手にするのだと言う。
だが慈愛の女神の生まれ変わりとして生を亨けた娘が、別の赤子と取り換えられてしまった。
大切に育てられる筈の慈愛の女神の生まれ変わりの娘は、母親から虐げられながらも懸命に生きようとしていた。
そんな中、森で出会った迷い人の王子と娘は、互いにそれと知らずに想い合い、数奇な運命を歩んで行くこととなる。
そして、変わりに育てられた赤子は大切に育てられていたが、その暴虐ぶりは日をまして酷くなっていく。
慈愛に満ちた娘と復讐に駆られた娘に翻弄されながら、王子はあの日出会った想い人を探し続ける。
想い合う二人の運命は絡み合うことができるのか。その存在に気づくことができるのか……
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
独孤皇后物語~隋の皇帝を操った美女(最終話まで毎日複数話更新)
結城
歴史・時代
独孤伽羅(どっこ から)は夫に側妃を持たせなかった古代中国史上ただ一人の皇后と言われている。
美しいだけなら、美女は薄命に終わることも多い。
しかし道士、そして父の一言が彼女の運命を変えていく。
妲己や末喜。楊貴妃に褒姒。微笑みひとつで皇帝を虜にし、破滅に導いた彼女たちが、もし賢女だったらどのような世になったのか。
皇帝を操って、素晴らしい平和な世を築かせることが出来たのか。
太平の世を望む姫君、伽羅は、美しさと賢さを武器に戦う。
*現在放映中の中華ドラマより前に、史書を参考に書いた作品であり、独孤伽羅を主役としていますが肉付けは全くちがいます。ご注意ください。
三歩先行くサンタさん ~トレジャーハンターは幼女にごまをする~
杵築しゅん
ファンタジー
戦争で父を亡くしたサンタナリア2歳は、母や兄と一緒に父の家から追い出され、母の実家であるファイト子爵家に身を寄せる。でも、そこも安住の地ではなかった。
3歳の職業選別で【過去】という奇怪な職業を授かったサンタナリアは、失われた超古代高度文明紀に生きた守護霊である魔法使いの能力を受け継ぐ。
家族には内緒で魔法の練習をし、古代遺跡でトレジャーハンターとして活躍することを夢見る。
そして、新たな家門を興し母と兄を養うと決心し奮闘する。
こっそり古代遺跡に潜っては、ピンチになったトレジャーハンターを助けるサンタさん。
身分差も授かった能力の偏見も投げ飛ばし、今日も元気に三歩先を行く。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる