転生先が綿毛

直哉

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転生

勇者

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おお、ここが王都の中心街か。
めちゃくちゃ栄えてるな

うむ。ここまで店が多いとどこに入ればいいのやら。
お!なんだこの匂い!こっちだ

ねえねえ!あそこいこあそこ!
やっぱりあっちも!

おいおい。
はしゃぎすぎだぞお前たち

む。
グリアは興奮せんのか?
このような街を見て

そーよ!そーよ!
初めて見たんだからしょうがないでしょ!

いやいや、おれも興奮してるぞ?

ほんとか?我には全く見えなかったぞ

私にも!

はいはい。
まずは腹ごしらえからだな。
たしかに、ガイアが言っているいい匂いがする店は気になるな。
そこに行ってみるとするか。

やったぁぁぁ

うむ。我に任せよ。
こっちである

俺たちはガイアの案内のもと
店に向かった。

ガチャっ

へい!いらっしゃい!!
何名様で??

おう!2名だ

ラミアは店員には見えないからな。
それに小さいし

2名様ね。
あっちの窓際の席に座ってくれ。

それにしてもめちゃくちゃ繁盛してるな。

うむ。ここを選んで正解であったな!

ねえねえ!はやくはやく!

よしよし。
とりあえず、適当に頼むか。

すみませーん

はいはい。
なんにする??
それにしてもあんたらは、美男美女だな。
客もお前らに釘付けだぜ。

おい!おれはこう見えても男だぞ!
そこは間違えてもらっちゃ困るぞ!

は!?!???
ガタンっ
ドサッ

お、おい。どうした
おい!おっさん客の男どもが倒れてるぞ

ああ、お前さんが男と知って嘆いてるんだろう。

あ、ああ。
なんかわからんが、すまんな

いやいや、いいってことよ。
それより注文はなんにする?

そうだなぁ。この店のオススメはなんだ?

そうだな。この店は、魔物の肉を使ったパイがあるんだがそれがめちゃくちゃ人気だな。

おお!ミートパイみたいなものかな

よし!それを5個くれ。
あとは、適当にいい感じのを何個か持ってきてくれ

はいよぅぅ

うむ。パイとやら楽しみであるな。

楽しみ!!!
はやく食べたい!!!!

ガチャン、

へいいらっしゃい!
ゆ、ゆうしゃ様!?
何用で、、

ん?俺たちは用がなきゃ来ちゃダメなのか?
ああん??
誰のおかげでこの街が平和だと思ってるんだ。ゴミどもめ

おい。なんだあれは。
あれが仮にも国を守る勇者なのか?

うむ。なんとゲスなやつなんだ。

ほんっと!最低!!

もおお。辞めなよ
キッド。

ん?シアか?
しかし、こいつらが

もう、こんなゴミたちほっといて
はやくご飯たべようよー。
ここのパイが美味しいって聞いたから、
はるばる来たんだよぉ~

そ、そうだな。

おい、オヤジ
2名だ。
案内しろ
それとパイ10個くれ

へ、へい。
ただ、すみません、
先ほどのお客さまでパイが完売致しまして、、、

ん??勇者様がパイをくれた言ってるのだぞ?
優先してよこすのが普通だろ。

いや、しかし、、、

おい。俺たちが頼んだパイで終わりだったらしいぞ。

む!らしいな!
実に運がいいのである。
がはははははははは

そうよ!よかったぁぁ

おいおい。そんな大きな声で言ったら、、

おい!貴様ら!!
お前たちがシアのパイを奪った張本人たちだな?

いや、奪ったって、、
おれらは、普通に注文しただけだぞ

な!!!
貴様ら!!
ん?よく見るとお前は綺麗な顔してるな?
近くで見ると天使のようだ。
お前が後でおれと寝てくれるなら、パイは許してやるよ
はははははははははは

ちょ!キッド!
何言ってんの?
こんなやつの何がいいっての
私のが綺麗でしょ

ん?もちろんシアは綺麗だぞ。
でも、あの子はそれよりも美しい

は??
ちょっとあんた!
人の男になにしてくれてんのよ?
こうなったらねぇぇ

シアという女が、なにやら呪文を唱え始めた
どうやら、俺たちに攻撃を仕掛けているようだ。

おい、これわやばいぞ。
この店がなくなるんじゃないか?

こいつらは、ちょっとやりすぎであるな。
少し懲らしめておこう。

やっちゃえ!やっちゃえ!!

おいおい。殺すなよ?
殺すのはジュークたちの仕事だからな。
こっちの勇者なら全然いいが、、

は?俺たちを殺す?
何言ってるんだ?
俺たちは英雄だぞ??

よく、こんな弱そうなくせに
勇者と名乗れたもんだ

なあ?ガイア?

うむ。我たちから見たらこやつらは、赤子同然。

しょうがない?
俺が王にやろうとしてる魔法見たくないか?お前ら

む?あの五感をなんとかとか言ってたやつか?

え!見せてくれるの!!

いいぞ。
こいつらには、痛みよりも快楽の方が弱いだろう。

いけ!!幻想の快楽(フォーリンラブ)

決して、あの芸人のネタをモチーフにした訳ではないからな。

ピンクの波動が勇者たち2人へ向かった。

そして、、

はんっ♡      

ああん♡

な、なにをしたんあん♡

そ、そうよぉぉおん♡

おうおう。美男美女がだいなしだな。

2人とも目は白目を向き始め、口からはヨダレが垂れている。

正直、ここまで上手くいくとは予想していなかった、。

お、おい。
グリアよ。
このままでは死ぬぞこいつら。

ん?ああっ
殺しちゃまずいのか

うむ。さっき我に忠告しておきながら、、

いやぁ、ここまでこいつらが弱いとは、、
強いやつならこんなのすぐにリジェクトするぞ??

たしかに、、、
こいつら私でも勝てるんじゃない??

おい、そんなわけ、
ないよな??

うむ。怪しいところだな

お、そんなことより
ほんとに解除しなくては死んでしまう。
解除!!

はあっはぁっはぁっ
何をしたお前たち、、

ん、んんん♡
もう終わり、、、、はぁ♡

ダメだなこいつら。
完全に戦意喪失してる。

これ以上したら、お前らが死ぬからな。
これに懲りたら店から出ていけ。

そうであるぞ。
もし出ぬなら、我が貴様らを、、、

ガイアは少し勇者達に威圧をかけた

お、おう。
わかったから、
今回だけは見逃してやる
行くぞ!シア!!

う、うん。

ふう。やっと邪魔者が居なくなったな。

おい!お前たち!!
すげえな!!
勇者様達を追い出しちまうなんて

ん?ああ、
うるさかったしな

いやぁ、久しぶりにスカッとしたわ
はいよ!パイ5個!
俺からの奢りだ!!

おお!よっしゃぁ
たべよう!!

うむ。食うぞ

はやくはやく!!

俺たちがパイを頬張っている中、
勇者達がまさか、あんなことになるとは
俺たちはこの時想像していなかった。

くそっ、、
何者なんだ。あいつら
この俺様に恥をかかせやがって

そうよ。絶対許さないんだから。
奴隷にしてやる

何やらお困りのようですね?

ん?だれだ!貴様!

いえいえ。私はただの通りすがりの老人ですよ。
それよりも、あなたたち力は欲しくないですか?

ん?力だと?

ええ。どうしても殺したい相手がいるんでしょ?
簡単に殺せるよう私が、手助けをして差し上げましょう。

そんなものがあるのか!
よこせ!!!

そーよ!はやくよこしなさい

ええええ。
それではこちらにおいでくださいまし。
くふふふふふふ


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