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「えっ?」
「なに?お前らまた仲良くなったの?中学に入ってすぐから、一緒に居るところなんて見たことなかったのに?」
「あ、う、そ、そうだったよ。そうそう、でも、なんかさほら、高校始まったばかりで不安じゃん?だから知ってる名前が嬉しい、的な?感じ……」
「若菜、今日やっぱ変だぞ?」
「……」
「あっ、ほら海音、あれが担任じゃない?」
岳が教室に入ってきた担任の姿に気付いて話を変えていなければ、若菜は海音の指摘を誤魔化しきれなかったかもしれない。
…………
……
「若菜、ちょっと話があるんだけど……」
入学式が終わり、体育館から教室へと戻る途中。若菜の肘をくっと引っ張ってきた岳がそう言った。
「え?」
「海音とか進藤さんには内緒で。そうだな、一回家に帰ったあと、いつもの公園で……」
「いつもの……って……あっ、第二公園、だよね?」
「駅の向こうの、桜木公園だよ」
「……っ!そ、そう。やだなあ……私ってば、今日ほんとおかしいかも」
「じゃあ、後で……」
そう言って早足になった岳の背中を眺め、若菜は早鐘を打つあたりをギュッと抑えた。
仲が良かったはずの美緒とはどこかで仲違いをしてしまったのかもしれないし、岳が何を考えているのかもわからない。ジェットコースターのように激しく揺さぶられる感情の起伏に、若菜はついていける気がしなかった。
「なに?お前らまた仲良くなったの?中学に入ってすぐから、一緒に居るところなんて見たことなかったのに?」
「あ、う、そ、そうだったよ。そうそう、でも、なんかさほら、高校始まったばかりで不安じゃん?だから知ってる名前が嬉しい、的な?感じ……」
「若菜、今日やっぱ変だぞ?」
「……」
「あっ、ほら海音、あれが担任じゃない?」
岳が教室に入ってきた担任の姿に気付いて話を変えていなければ、若菜は海音の指摘を誤魔化しきれなかったかもしれない。
…………
……
「若菜、ちょっと話があるんだけど……」
入学式が終わり、体育館から教室へと戻る途中。若菜の肘をくっと引っ張ってきた岳がそう言った。
「え?」
「海音とか進藤さんには内緒で。そうだな、一回家に帰ったあと、いつもの公園で……」
「いつもの……って……あっ、第二公園、だよね?」
「駅の向こうの、桜木公園だよ」
「……っ!そ、そう。やだなあ……私ってば、今日ほんとおかしいかも」
「じゃあ、後で……」
そう言って早足になった岳の背中を眺め、若菜は早鐘を打つあたりをギュッと抑えた。
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