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前編
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「強盗のお婿さん」という童話を聞いたことがありますか?
かの有名な「白雪姫」や「シンデレラ」などと比較すると、ややマイナーかとは思います。
今回はその「強盗のお婿さん」を下敷きにした残酷な物語をお送りいたします。
主人公の名前は、ロッテ。
粉屋の一人娘としてこの世に生を受けた彼女は、外見ガチャはそこそこ当たりだったですが、頭の方は少しばかり残念な娘でした。
「残念」と言っても、いろいろな種類の残念さがありますが、ロッテの場合はあまりにも短慮で衝動的の一言に尽きていたと思います。
目先のことしか見えないし、考えられない。
すなわち、物事の全体を見通してのタイムマネジメントやリスクマネジメントが全くできない娘でありました。
ある日のことです。
ロッテのお父さんが、ロッテの結婚を勝手に決めてしまいました。
婚約者の男性……すなわち、お婿さんは都会的で綺麗な顔立ちに立派な身なりと話しぶりで一見、上等の花婿のようでした。
けれども、ロッテはそのお婿さんの姿を見ただけで、全身の肌が粟立つほどの恐怖を感じずにはいられませんでした。
それは本能的な恐怖でした。
蛇に睨まれた蛙か、鷹の前の雀か。
自分は獲物でしかないという畏怖と無力感。
とはいえ、お父さんの言うことには逆らえません。
お婿さんとの結婚は、ひとえにこの時代の女の生存戦略……生活のためであることぐらいは、さすがのロッテも理解はしていました。
ですが、あのお婿さんには愛どころか、情すら抱けそうにありません。
お婿さんと二言三言、言葉を交わすだけであってもロッテの肌は粟立ち続けてしまうのですから、これから先の展開へと突き進まされた時……大人の階段を上ってあれやこれやをせざるを得なくなった時なんて、もう無理無理無理、寝台の上で嘔吐と失禁と脱糞のトリプルコンボの粗相をしてしまう可能性だって、無きにしも非ずな状態でした。
お婿さんに本能的な恐怖と猛烈な危機感を感じていたのはロッテ本人だけではありません。
ロッテのお母さんもです。
夜、寝室でお父さんと二人だけになった時、お母さんは言いました。
ロッテだけでなく自分もあのお婿さんを好きになれない、顔立ちこそとても優れてはいるけれども、あの瞳を……蛇みたいなあの瞳を見ているだけで、身の毛がよだってしまうんだよ、と。
ですが、お父さんは全く取り合いません。
お母さんを軽くあしらいます。
そもそも、お母さんの意見やロッテ本人の気持ちをちゃんと聞く気があるなら、最初から独断でロッテの結婚を決めたりはしないでしょう。
「あんまり物事を深く考えないロッテですら、あのお婿さんには本能的な恐怖を覚えているんだ。あの子があんなに怖がっているなんて、相当なモンだよ」
「相当なモンって……いったい、あの婿殿のどこがダメなんだ? 正直なところ、ロッテにはもったいないぐらいだろ。お前はこれから先、ロッテにあの婿殿以上の相手が現れると思うか?」
お父さんたちの目から見ても、ロッテは外見は確かに可愛らしいのですが、誰もが手放しで絶賛するほどの美少女というわけではありませんでした。
なお、ロッテの頭の出来の方は言わずもがな、お父さんもお母さんも自分たちの娘がちょっとアホの子であるとは気づいていました。
美貌や才覚一つでのし上がったり、自らの手で運命を切り開いていくことは無理な娘。
さらには、この家だって財産があるというわけでなく、身なりの良いあのお婿さんとの縁談はまさに玉の輿なのです。
「そもそもお前たち女が言う”本能的な恐怖”とかは、俺にはよく分からん」
「……それはひとえに体の構造が違うからだろうよ。男は放ち、女は受け止めるだろ? 女は自分へと向けられた目に見えない矢印をより敏感に感じ取れるのさ。あのお婿さんの冷たい瞳から放たれた視線という矢印が、私たち女には突き刺さってくるんだよ」
「視線だけじゃなくて、いずれは違うモンも突き刺さるんだ。突き刺さってしまえば、腹がくくれるだろうよ。一度突き刺さってしまえば、もういくら突き刺さろうが同じなんだから」
お父さんはワハハと笑いました。
下品なうえに、女性蔑視にも程があります。
お母さんは溜息をつきました。
やっぱりこの人には何を言っても無駄だったね、それにロッテがああも猪突猛進な性質なのは間違いなくお前さんからの血だよ、ということは口にはしませんでしたが。
なお、お母さんがお父さんと結婚したのも、ひとえに生活のためと言いますか、他に選択肢がなかったからでありました。
お母さん自身、自分のこの人生は胸を焦がすような恋愛などとは縁がないままに終わってしまうだろうとは悟っていました。
ですが、あんなお父さんではありますが、”家族としての情”は少なからず抱ける相手であったことについては、お母さんはまだ幸運だったと言えるかもしれません。
ロッテの婚礼の日は着々と近づいてきました。
パンを焼いていたお母さんの元に、ロッテがやってきました。
その表情は、もうすぐ嫁ぐ娘のものであるとはとても思えません。
沈んだ面持ちのまま、ロッテはお母さんに言います。
「”あの人”が教えてくれたんだけどね……”あの人”の家って、村のはずれの暗い森の奥にあるんだって………本当にそんなところに家ってあるのかな? ”あの人”、嘘ついてるんじゃないかな?」
お婿さんの名前は、確か「ゲルハルト」と言ったはずですが、名前を口にするのも嫌なのか、ロッテは”あの人”と呼んでいました。
なお、ロッテは面持ちこそ沈んではいましたが、その沈みの表面に”衝動性を含んだ好奇心”がプカリと浮かびあがっていることにお母さんは気づきました。
「…………嘘かどうかまでは分からないけど、お前が一人でそこに行くのは絶対にダメだよ。行く時はお母さんも一緒に行く。いや、叔母さんたちや皆にも声をかけて、村の女たち大勢で行こう。あのお婿さんだって、もうすぐこの村の一員になるんだ。村の女たちが連れ立って、お婿さんの家を見に行くのはなんらおかしいことじゃないさ」
村の女たちの結束力の強さ。
そして、お母さんの判断と”釘刺し”。
村のはずれの暗い森の奥にある家に、何かが待ち構えていたとしても、か弱い娘一人でそこに向かうのと人生の酸いも甘いも嚙み分けた経験も横幅も豊かな大人の女たちとでゾロゾロと向かうのとでは、人為的な危険に遭遇するパーセンテージはグッと下がります。
良からぬことを企む者がいたとしても、やってきた女たちの数の多さに恐れをなし……というか、仮に襲いかかったとしても女たちの何人かには逃げられてしまうかもしれない、その逃げおおせた女たちによって自らの犯行が露見して追っ手を差し向けられるリスクを想定して、襲撃を断念するかもしれないのですから。
「分かったかい? ロッテ」
「うん、分かったよ」
「あ、そうだ。パンでも食べるかい? それとも散歩にでも行くっていうなら、包んでやるよ」
「ううん、いらない。今はお腹空いてないから。帰ってから食べるよ」
お母さんにそう答えて家を出たロッテの足は、”村のはずれの暗い森の方角”へと向かっていました。
そう、この娘は何も分かっていなかったのです。
お母さんの刺してくれた釘も、ロッテの”衝動性を含んだ好奇心”の中へと沈んでいった模様です。
あのお婿さんは怖い。
身の毛がよだつほど怖い。
でも、あの人が言っている場所には、本当に家などがあるのかな?
あの人は嘘をついているのではないのかな?
短慮で衝動的なロッテの抑えきれぬ好奇心。
さらにはこの機を逃してはならない、とでもいうような妙な焦りに突き動かされ、ロッテの足は暗い森の奥へ、奥へとズンズン進んでいったのです。
しかし、ロッテが森の中に入ってから、かなりの時間がたったはずであるのに、一向に家などは見えてはきません。
ロッテの喉は渇き、お腹も小さな抗議の声をあげ始めます。
その飢えと渇きは、耐え難いまでのレベルにはまだ達してはいませんでしたが、ロッテはなぜ出かける前にお母さんが焼いてくれたパンを持って行かなかったのだろうと、後悔しきりでした。
お母さんの言いつけに背いたばかりか、所要時間の大まかな見積もりもせず、「”今は”お腹空いてないから」といつ頃帰宅できるのかも定かでないのに、自身の食料の備えすらもしてこなかったロッテのタイムマネジメント能力とリスクマネジメント能力には、呆れるばかりですね。
ロッテ自身も家に帰りたくなりました。
けれども、ロッテは立ち止まることなく、暗い森のさらなる奥へと突き進んでいったのです。
なぜ? と思うかもしれませんが、これは「サンクコスト効果」というものなのかもしれません。
ここまでに発生した足の疲れをはじめとする労力や時間は取り戻すことはできない。
目的地へとの到達という報酬を得て、それらのコストを回収できるという保証は一切ないけれども、足を進めずにはいられなくなっているのでしょう。
元から合理的な判断ができなかったロッテは、「サンクコスト効果」とも相まって、ますます合理的な判断ができなくなってしまった模様です。
しかしながら、ついに家と言いますか、大きな洋館らしき建物が見えてきました。
やったぁ! と思ったロッテはさらに進んでいきます。
あの洋館の中に誰が、いや誰が、どんな運命が待ち構えているのかも分からないというのに。
(後編に続く)
かの有名な「白雪姫」や「シンデレラ」などと比較すると、ややマイナーかとは思います。
今回はその「強盗のお婿さん」を下敷きにした残酷な物語をお送りいたします。
主人公の名前は、ロッテ。
粉屋の一人娘としてこの世に生を受けた彼女は、外見ガチャはそこそこ当たりだったですが、頭の方は少しばかり残念な娘でした。
「残念」と言っても、いろいろな種類の残念さがありますが、ロッテの場合はあまりにも短慮で衝動的の一言に尽きていたと思います。
目先のことしか見えないし、考えられない。
すなわち、物事の全体を見通してのタイムマネジメントやリスクマネジメントが全くできない娘でありました。
ある日のことです。
ロッテのお父さんが、ロッテの結婚を勝手に決めてしまいました。
婚約者の男性……すなわち、お婿さんは都会的で綺麗な顔立ちに立派な身なりと話しぶりで一見、上等の花婿のようでした。
けれども、ロッテはそのお婿さんの姿を見ただけで、全身の肌が粟立つほどの恐怖を感じずにはいられませんでした。
それは本能的な恐怖でした。
蛇に睨まれた蛙か、鷹の前の雀か。
自分は獲物でしかないという畏怖と無力感。
とはいえ、お父さんの言うことには逆らえません。
お婿さんとの結婚は、ひとえにこの時代の女の生存戦略……生活のためであることぐらいは、さすがのロッテも理解はしていました。
ですが、あのお婿さんには愛どころか、情すら抱けそうにありません。
お婿さんと二言三言、言葉を交わすだけであってもロッテの肌は粟立ち続けてしまうのですから、これから先の展開へと突き進まされた時……大人の階段を上ってあれやこれやをせざるを得なくなった時なんて、もう無理無理無理、寝台の上で嘔吐と失禁と脱糞のトリプルコンボの粗相をしてしまう可能性だって、無きにしも非ずな状態でした。
お婿さんに本能的な恐怖と猛烈な危機感を感じていたのはロッテ本人だけではありません。
ロッテのお母さんもです。
夜、寝室でお父さんと二人だけになった時、お母さんは言いました。
ロッテだけでなく自分もあのお婿さんを好きになれない、顔立ちこそとても優れてはいるけれども、あの瞳を……蛇みたいなあの瞳を見ているだけで、身の毛がよだってしまうんだよ、と。
ですが、お父さんは全く取り合いません。
お母さんを軽くあしらいます。
そもそも、お母さんの意見やロッテ本人の気持ちをちゃんと聞く気があるなら、最初から独断でロッテの結婚を決めたりはしないでしょう。
「あんまり物事を深く考えないロッテですら、あのお婿さんには本能的な恐怖を覚えているんだ。あの子があんなに怖がっているなんて、相当なモンだよ」
「相当なモンって……いったい、あの婿殿のどこがダメなんだ? 正直なところ、ロッテにはもったいないぐらいだろ。お前はこれから先、ロッテにあの婿殿以上の相手が現れると思うか?」
お父さんたちの目から見ても、ロッテは外見は確かに可愛らしいのですが、誰もが手放しで絶賛するほどの美少女というわけではありませんでした。
なお、ロッテの頭の出来の方は言わずもがな、お父さんもお母さんも自分たちの娘がちょっとアホの子であるとは気づいていました。
美貌や才覚一つでのし上がったり、自らの手で運命を切り開いていくことは無理な娘。
さらには、この家だって財産があるというわけでなく、身なりの良いあのお婿さんとの縁談はまさに玉の輿なのです。
「そもそもお前たち女が言う”本能的な恐怖”とかは、俺にはよく分からん」
「……それはひとえに体の構造が違うからだろうよ。男は放ち、女は受け止めるだろ? 女は自分へと向けられた目に見えない矢印をより敏感に感じ取れるのさ。あのお婿さんの冷たい瞳から放たれた視線という矢印が、私たち女には突き刺さってくるんだよ」
「視線だけじゃなくて、いずれは違うモンも突き刺さるんだ。突き刺さってしまえば、腹がくくれるだろうよ。一度突き刺さってしまえば、もういくら突き刺さろうが同じなんだから」
お父さんはワハハと笑いました。
下品なうえに、女性蔑視にも程があります。
お母さんは溜息をつきました。
やっぱりこの人には何を言っても無駄だったね、それにロッテがああも猪突猛進な性質なのは間違いなくお前さんからの血だよ、ということは口にはしませんでしたが。
なお、お母さんがお父さんと結婚したのも、ひとえに生活のためと言いますか、他に選択肢がなかったからでありました。
お母さん自身、自分のこの人生は胸を焦がすような恋愛などとは縁がないままに終わってしまうだろうとは悟っていました。
ですが、あんなお父さんではありますが、”家族としての情”は少なからず抱ける相手であったことについては、お母さんはまだ幸運だったと言えるかもしれません。
ロッテの婚礼の日は着々と近づいてきました。
パンを焼いていたお母さんの元に、ロッテがやってきました。
その表情は、もうすぐ嫁ぐ娘のものであるとはとても思えません。
沈んだ面持ちのまま、ロッテはお母さんに言います。
「”あの人”が教えてくれたんだけどね……”あの人”の家って、村のはずれの暗い森の奥にあるんだって………本当にそんなところに家ってあるのかな? ”あの人”、嘘ついてるんじゃないかな?」
お婿さんの名前は、確か「ゲルハルト」と言ったはずですが、名前を口にするのも嫌なのか、ロッテは”あの人”と呼んでいました。
なお、ロッテは面持ちこそ沈んではいましたが、その沈みの表面に”衝動性を含んだ好奇心”がプカリと浮かびあがっていることにお母さんは気づきました。
「…………嘘かどうかまでは分からないけど、お前が一人でそこに行くのは絶対にダメだよ。行く時はお母さんも一緒に行く。いや、叔母さんたちや皆にも声をかけて、村の女たち大勢で行こう。あのお婿さんだって、もうすぐこの村の一員になるんだ。村の女たちが連れ立って、お婿さんの家を見に行くのはなんらおかしいことじゃないさ」
村の女たちの結束力の強さ。
そして、お母さんの判断と”釘刺し”。
村のはずれの暗い森の奥にある家に、何かが待ち構えていたとしても、か弱い娘一人でそこに向かうのと人生の酸いも甘いも嚙み分けた経験も横幅も豊かな大人の女たちとでゾロゾロと向かうのとでは、人為的な危険に遭遇するパーセンテージはグッと下がります。
良からぬことを企む者がいたとしても、やってきた女たちの数の多さに恐れをなし……というか、仮に襲いかかったとしても女たちの何人かには逃げられてしまうかもしれない、その逃げおおせた女たちによって自らの犯行が露見して追っ手を差し向けられるリスクを想定して、襲撃を断念するかもしれないのですから。
「分かったかい? ロッテ」
「うん、分かったよ」
「あ、そうだ。パンでも食べるかい? それとも散歩にでも行くっていうなら、包んでやるよ」
「ううん、いらない。今はお腹空いてないから。帰ってから食べるよ」
お母さんにそう答えて家を出たロッテの足は、”村のはずれの暗い森の方角”へと向かっていました。
そう、この娘は何も分かっていなかったのです。
お母さんの刺してくれた釘も、ロッテの”衝動性を含んだ好奇心”の中へと沈んでいった模様です。
あのお婿さんは怖い。
身の毛がよだつほど怖い。
でも、あの人が言っている場所には、本当に家などがあるのかな?
あの人は嘘をついているのではないのかな?
短慮で衝動的なロッテの抑えきれぬ好奇心。
さらにはこの機を逃してはならない、とでもいうような妙な焦りに突き動かされ、ロッテの足は暗い森の奥へ、奥へとズンズン進んでいったのです。
しかし、ロッテが森の中に入ってから、かなりの時間がたったはずであるのに、一向に家などは見えてはきません。
ロッテの喉は渇き、お腹も小さな抗議の声をあげ始めます。
その飢えと渇きは、耐え難いまでのレベルにはまだ達してはいませんでしたが、ロッテはなぜ出かける前にお母さんが焼いてくれたパンを持って行かなかったのだろうと、後悔しきりでした。
お母さんの言いつけに背いたばかりか、所要時間の大まかな見積もりもせず、「”今は”お腹空いてないから」といつ頃帰宅できるのかも定かでないのに、自身の食料の備えすらもしてこなかったロッテのタイムマネジメント能力とリスクマネジメント能力には、呆れるばかりですね。
ロッテ自身も家に帰りたくなりました。
けれども、ロッテは立ち止まることなく、暗い森のさらなる奥へと突き進んでいったのです。
なぜ? と思うかもしれませんが、これは「サンクコスト効果」というものなのかもしれません。
ここまでに発生した足の疲れをはじめとする労力や時間は取り戻すことはできない。
目的地へとの到達という報酬を得て、それらのコストを回収できるという保証は一切ないけれども、足を進めずにはいられなくなっているのでしょう。
元から合理的な判断ができなかったロッテは、「サンクコスト効果」とも相まって、ますます合理的な判断ができなくなってしまった模様です。
しかしながら、ついに家と言いますか、大きな洋館らしき建物が見えてきました。
やったぁ! と思ったロッテはさらに進んでいきます。
あの洋館の中に誰が、いや誰が、どんな運命が待ち構えているのかも分からないというのに。
(後編に続く)
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