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隣人は吸血鬼
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【問題】
ミラの隣人のセスは吸血鬼でした。
ですが、吸血鬼とは言っても、セスは人間を襲って生き血を啜るわけではなく、毎回の食事は血液パックで済ませていました。
さらに言うなら、彼は吸血鬼の例に漏れず(?)大変な美形で物腰柔らかな紳士でしたので、吸血鬼とはいえ、ミラは彼には好感を抱いていました。
そんなある日、ミラはセスより「一週間ほど自宅を留守にするから、その間、自宅の様子を見に来てくれないか?」と頼まれました。
その後、ミラはセスの自宅にて、体の至るところにひっかき傷と噛み痕をつけられ、血を吸われた無惨な遺体で発見されました。
さて、ミラを殺したのは誰でしょうか?
【質問と解答】
キクちゃん : 吸血鬼が隣人とか、どんな世界なんですか? 仮にどれだけ優しい吸血鬼であったとしても恐怖はぬぐえないんですけど……ミラさん、やっぱり騙されちゃったんですね。紳士の仮面をかぶっていたセスの本性は人間の生き血を啜る吸血鬼でしかなく、前々からミラさんの血を吸ってやろうと画策していたんでしょうか?
チエコ先生 : NO。セスはミラを殺していないわ。それに彼は、ミラが殺されたという知らせを受けた後、心からの涙を流していたの。「ぼくのせいだ。ぼくのせいでミラは殺されたんだ」って……
キクちゃん : ……? 「ぼくのせいでミラは殺されたんだ」ですか……? まさか、セスには対立している吸血鬼の派閥があって、その派閥に属している吸血鬼がセスへの見せしめのために何の関係もない隣人・ミラさんを殺害したのでしょうか?
チエコ先生 : NO。そういうハードボイルドな真相ではないわ。
キクちゃん : となると、どういうことだろう? ミラさんは血を吸われて殺されているから、吸血鬼に殺されたのは間違いないわけですし……
チエコ先生 : キクちゃん、自宅を長期間、留守にする人が「自宅の様子を見に来てくれないか?」って頼む時ってどんな場合が考えられる?
キクちゃん : うーん、えっと……ちゃんと火の元に気を付けて、戸締りさえしていれば、別に見に来てもらう必要はないように思います。いくら隣人とはいえ、留守中の自宅に他人は入れたくないっていう人も中にはいると思いますし。考えられることとしては、花の水やりとかペットのお世話とか……あ!
チエコ先生 : そうよ、その調子よ。
キクちゃん : セスはペットを飼っていましたか?
チエコ先生 : YES。
キクちゃん : そのペットとは、コウモリですか?
チエコ先生 : NO。
チエコ先生 : 吸血鬼といえば、オーソドックスにコウモリだと思ったんですが違いましたか? 確かミラさんの遺体の至るところに噛み痕だけでなく、ひっかき傷も残されていたんですよね。ひっかき傷と言えば……セスは猫を飼っていましたか?
チエコ先生 : YES。
キクちゃん : その猫は普通の猫ではなく、セスと同じ吸血鬼でしたか?
チエコ先生 : YES。
キクちゃん : ミラさんはセスが飼っていた吸血猫に殺されたんですね?
チエコ先生 : YES。正解よ。セスはブラッド(綴りはBloodではなくBrad)という名前の雄猫を飼っていたの。留守にしている間、ブラッドにご飯を、つまりは用意している血液パックをあげてくれと頼まれていたの。ミラさんは彼の頼み通り、ブラッドに血液パックのご飯をあげようとした。でも、ご飯を待つブラッドの目の前には、新鮮な血がドクドクと流れているミラがいる……ついにブラッドは、動物と吸血鬼、ダブルでの狩猟本能を剥きだしにして、「も、もう我慢できにゃい!」とミラに襲いかかってきたの。ミラも必死でブラッドと格闘したけど、結局、血を吸われて殺されてしまったのが真相よ。
(完)
ミラの隣人のセスは吸血鬼でした。
ですが、吸血鬼とは言っても、セスは人間を襲って生き血を啜るわけではなく、毎回の食事は血液パックで済ませていました。
さらに言うなら、彼は吸血鬼の例に漏れず(?)大変な美形で物腰柔らかな紳士でしたので、吸血鬼とはいえ、ミラは彼には好感を抱いていました。
そんなある日、ミラはセスより「一週間ほど自宅を留守にするから、その間、自宅の様子を見に来てくれないか?」と頼まれました。
その後、ミラはセスの自宅にて、体の至るところにひっかき傷と噛み痕をつけられ、血を吸われた無惨な遺体で発見されました。
さて、ミラを殺したのは誰でしょうか?
【質問と解答】
キクちゃん : 吸血鬼が隣人とか、どんな世界なんですか? 仮にどれだけ優しい吸血鬼であったとしても恐怖はぬぐえないんですけど……ミラさん、やっぱり騙されちゃったんですね。紳士の仮面をかぶっていたセスの本性は人間の生き血を啜る吸血鬼でしかなく、前々からミラさんの血を吸ってやろうと画策していたんでしょうか?
チエコ先生 : NO。セスはミラを殺していないわ。それに彼は、ミラが殺されたという知らせを受けた後、心からの涙を流していたの。「ぼくのせいだ。ぼくのせいでミラは殺されたんだ」って……
キクちゃん : ……? 「ぼくのせいでミラは殺されたんだ」ですか……? まさか、セスには対立している吸血鬼の派閥があって、その派閥に属している吸血鬼がセスへの見せしめのために何の関係もない隣人・ミラさんを殺害したのでしょうか?
チエコ先生 : NO。そういうハードボイルドな真相ではないわ。
キクちゃん : となると、どういうことだろう? ミラさんは血を吸われて殺されているから、吸血鬼に殺されたのは間違いないわけですし……
チエコ先生 : キクちゃん、自宅を長期間、留守にする人が「自宅の様子を見に来てくれないか?」って頼む時ってどんな場合が考えられる?
キクちゃん : うーん、えっと……ちゃんと火の元に気を付けて、戸締りさえしていれば、別に見に来てもらう必要はないように思います。いくら隣人とはいえ、留守中の自宅に他人は入れたくないっていう人も中にはいると思いますし。考えられることとしては、花の水やりとかペットのお世話とか……あ!
チエコ先生 : そうよ、その調子よ。
キクちゃん : セスはペットを飼っていましたか?
チエコ先生 : YES。
キクちゃん : そのペットとは、コウモリですか?
チエコ先生 : NO。
チエコ先生 : 吸血鬼といえば、オーソドックスにコウモリだと思ったんですが違いましたか? 確かミラさんの遺体の至るところに噛み痕だけでなく、ひっかき傷も残されていたんですよね。ひっかき傷と言えば……セスは猫を飼っていましたか?
チエコ先生 : YES。
キクちゃん : その猫は普通の猫ではなく、セスと同じ吸血鬼でしたか?
チエコ先生 : YES。
キクちゃん : ミラさんはセスが飼っていた吸血猫に殺されたんですね?
チエコ先生 : YES。正解よ。セスはブラッド(綴りはBloodではなくBrad)という名前の雄猫を飼っていたの。留守にしている間、ブラッドにご飯を、つまりは用意している血液パックをあげてくれと頼まれていたの。ミラさんは彼の頼み通り、ブラッドに血液パックのご飯をあげようとした。でも、ご飯を待つブラッドの目の前には、新鮮な血がドクドクと流れているミラがいる……ついにブラッドは、動物と吸血鬼、ダブルでの狩猟本能を剥きだしにして、「も、もう我慢できにゃい!」とミラに襲いかかってきたの。ミラも必死でブラッドと格闘したけど、結局、血を吸われて殺されてしまったのが真相よ。
(完)
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