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第3章 王座争奪戦
55話 ここ一番
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『Bブロック準決勝、先鋒戦に出場する選手はゲートにお集まりください』
14時前、控室に放送が流れた。
「よし! ジョニー、二宮、頼んだぞ!」
「はい!」「イエア!」
ジョニー先輩と菊音さんがゲートへ向かう。
『さあ、続いてBブロック準決勝をお送りいたします! 始まるまでもう少し時間がかかりますので、先鋒出場者のゲートでの様子と出場チームをご紹介しましょう』
モニターに各チームのゲートでの映像が映し出されていく。
『まずは赤、チーム19! 今大会では最も多い3名の能力者が集結しており、先鋒、次鋒、大将の全てに能力者がいます!』
「ねえねえ、私達の紹介がされてるよ!」
キラキラとモニターに指をさすランキング8位の能力者。
「木村くんは例の作戦、成功させてくれるでしょうか」
「はっはっは、別に失敗してもかまわん。なんせ中堅には桐山先輩が、大将にはこの蒸川虫彦がいるのだからな」
セトル・ブルーオーシャンの温泉で出会ったあいつもいる。
『続いて白、チーム22! 能力者がいないながらも、力を合わせて準決勝へと駒を進めてきました! 監督は一昨年転入してきた7年Aクラスの佐倉遥花さんが務めています!』
「流石準決勝、たくさんの能力者が出て来るようですね」
「監督、私達勝てますでしょうか……?」
「ええ。おそらく相手方の眼中に私達はいませんから、そこをついて漁夫の利で行きましょう」
『そして青、チーム27! 2年生の主席である二宮菊音選手と、去年の準決勝で時谷未来と接戦を演じた、能力者ランキング7位の七道小雲選手がいます! この二人は去年準決勝で敗北しましたが、今年は去年を超えて決勝へと進めるか!?』
モニターには目を閉じて息を整えている菊音さんが映っている。
「がんばれ、菊音! 糸くん!」
愛さんは観客席で応援している。
『最後に黄、チーム31! 3年生の主席、小金井拓斗選手が率いるチームです! 小金井選手は先ほどAブロックで登場した松蔭選手が入学する前は、最もランキングの高い【闇の次元】の能力者として有名でした。今年は大将を務めます!』
「うひゃー、やっぱり小金井先輩の紹介しかしませんねー」
「テメエら、俺様の足を引っ張るんじゃないぜ」
先輩に対しても上から目線の【闇の次元】の能力者。
「でも実際、うちは小金井のワンマンチームだからな。それまでに致命的な点差にならないように頑張ろう」
『以上、チームの紹介でした。ここで、先鋒戦のオッズを見て見ましょう!』
【Bブロック準決勝・先鋒戦、個人オッズ(単勝)】
木村 虎也(チーム19(赤)/6年/40位) :5.1
長野 玲奈(チーム19(赤)/2年/ランキング圏外) :88.2
秋田 浩平(チーム22(白)/5年/ランキング圏外) :43.9
香川 明美(チーム22(白)/3年/ランキング圏外) :30.2
ジョナルド・シックス(チーム27(青)/5年/ランキング圏外):43.4
二宮 菊音(チーム27(青)/2年/29位) :4.5
岡山 順一(チーム31(黄)/4年/ランキング圏外) :37.9
北海道 修(チーム31(黄)/2年/ランキング圏外) :75.5
『先生、いかがですか?』
『どのチームにもチャンスがありますねぇ!』
『勝ちあがるのはより多くのポイント制した1チームのみ。総力戦になると思われるこの試合、いかにじわじわとポイントを稼げるかが勝利のカギになりそうです! それではお待たせしました、Bブロック準決勝、先鋒戦スタートです!!!』
ビーーーーーーー!!!!!
ワァァァァァァァァァッ!!!!!!
ゲートが開く。
フィールドは雲の上。
ふわふわした床に、所々浮いている雲に乗ることができる。
「すごい、雲の上だわ!」
菊音さんは楽しそうにふわふわの雲を満喫している。
しかしその頃、敵の1人はすでに行動を起こしていた。
「まって、相手の能力者、めっちゃ菊音ちゃん探してない?」
小雲先輩が何かを察する。
「え……?」
『おおっと!! 赤チームの木村、青チームの二宮を速くも発見!! 早速、先鋒戦注目の能力者対決だ!!』
「やっぱりこの作戦で来たか……!」
一ノ瀬先輩は嫌な予感が当たったかのように声を漏らした。
「どういうことですか?」
「赤チーム的に一番厄介なんはうちと判断したんやろ。たぶん、私らに1 ptも獲らせんつもりや」
「つまり、相手は賭けに出た。この先鋒戦で唯一の壁である二宮を封じて、上位を独占するためにな。おそらく、この能力者対決を制した方が先鋒戦を制すだろう」
青空広がる雲の上で、二人の能力者は杖を握りしめる。
『【空間の次元】の能力者木村と【逆空間の次元】の能力者二宮の二強対決だ! 今大会初の先鋒戦での能力者対決です!』
(能力者ランキング40位の木村さん……。でも、私は29位だから、能力なら負けていない。それに、これまでたくさん特訓して体力もつけてきた。きっと勝てるはず!)
菊音さんは【逆空間の次元】に集中し、空間を丁寧に把握し、目で見える以上の情報を得る。
(見えた、相手の存在……! あとは上手く立ち回るだけ!)
シュンッ!!
パリン!!
「……え……?」
『なんと! 木村選手の杖が瞬間移動して二宮のバッジを破壊したぞ!! 青チーム二宮、脱落です!!』
ワァァァァァァァァァッ!!!!!!
「いよっしゃああああああああ!!!」
『木村選手とチーム19のメンバーは凄い喜びようですね。今何が起こったのでしょう?』
『おそらく杖を空間転移させたのでしょうねぇ。本来、能力者はこのような芸当は不可能ですが、素晴らしい杖と相当の努力によって、精度が悪くもちょっとだけ飛ばせるようになったんだと思いますねぇ!』
『いやはや驚きました! 木村選手は大会史上もこれまでこのような技は一度も使用していませんでした。にも拘わらず、この土壇場で一発で成功させる根性と集中力は恐ろしいですね!!』
「これはやられたな」
「菊音さん……!」
「相手が勝負をここ一点に絞り、一か八かの賭けに出て、それが成功してしまったってことですよね」
「まだや! まだジョニーがおるばい!」
パリン!
『青チームジョナルド選手、脱落です!!』
「あっ……」
『青のチーム27はまさかの先鋒戦0 ptという、かなり苦しい展開になりましたねぇ!』
14時前、控室に放送が流れた。
「よし! ジョニー、二宮、頼んだぞ!」
「はい!」「イエア!」
ジョニー先輩と菊音さんがゲートへ向かう。
『さあ、続いてBブロック準決勝をお送りいたします! 始まるまでもう少し時間がかかりますので、先鋒出場者のゲートでの様子と出場チームをご紹介しましょう』
モニターに各チームのゲートでの映像が映し出されていく。
『まずは赤、チーム19! 今大会では最も多い3名の能力者が集結しており、先鋒、次鋒、大将の全てに能力者がいます!』
「ねえねえ、私達の紹介がされてるよ!」
キラキラとモニターに指をさすランキング8位の能力者。
「木村くんは例の作戦、成功させてくれるでしょうか」
「はっはっは、別に失敗してもかまわん。なんせ中堅には桐山先輩が、大将にはこの蒸川虫彦がいるのだからな」
セトル・ブルーオーシャンの温泉で出会ったあいつもいる。
『続いて白、チーム22! 能力者がいないながらも、力を合わせて準決勝へと駒を進めてきました! 監督は一昨年転入してきた7年Aクラスの佐倉遥花さんが務めています!』
「流石準決勝、たくさんの能力者が出て来るようですね」
「監督、私達勝てますでしょうか……?」
「ええ。おそらく相手方の眼中に私達はいませんから、そこをついて漁夫の利で行きましょう」
『そして青、チーム27! 2年生の主席である二宮菊音選手と、去年の準決勝で時谷未来と接戦を演じた、能力者ランキング7位の七道小雲選手がいます! この二人は去年準決勝で敗北しましたが、今年は去年を超えて決勝へと進めるか!?』
モニターには目を閉じて息を整えている菊音さんが映っている。
「がんばれ、菊音! 糸くん!」
愛さんは観客席で応援している。
『最後に黄、チーム31! 3年生の主席、小金井拓斗選手が率いるチームです! 小金井選手は先ほどAブロックで登場した松蔭選手が入学する前は、最もランキングの高い【闇の次元】の能力者として有名でした。今年は大将を務めます!』
「うひゃー、やっぱり小金井先輩の紹介しかしませんねー」
「テメエら、俺様の足を引っ張るんじゃないぜ」
先輩に対しても上から目線の【闇の次元】の能力者。
「でも実際、うちは小金井のワンマンチームだからな。それまでに致命的な点差にならないように頑張ろう」
『以上、チームの紹介でした。ここで、先鋒戦のオッズを見て見ましょう!』
【Bブロック準決勝・先鋒戦、個人オッズ(単勝)】
木村 虎也(チーム19(赤)/6年/40位) :5.1
長野 玲奈(チーム19(赤)/2年/ランキング圏外) :88.2
秋田 浩平(チーム22(白)/5年/ランキング圏外) :43.9
香川 明美(チーム22(白)/3年/ランキング圏外) :30.2
ジョナルド・シックス(チーム27(青)/5年/ランキング圏外):43.4
二宮 菊音(チーム27(青)/2年/29位) :4.5
岡山 順一(チーム31(黄)/4年/ランキング圏外) :37.9
北海道 修(チーム31(黄)/2年/ランキング圏外) :75.5
『先生、いかがですか?』
『どのチームにもチャンスがありますねぇ!』
『勝ちあがるのはより多くのポイント制した1チームのみ。総力戦になると思われるこの試合、いかにじわじわとポイントを稼げるかが勝利のカギになりそうです! それではお待たせしました、Bブロック準決勝、先鋒戦スタートです!!!』
ビーーーーーーー!!!!!
ワァァァァァァァァァッ!!!!!!
ゲートが開く。
フィールドは雲の上。
ふわふわした床に、所々浮いている雲に乗ることができる。
「すごい、雲の上だわ!」
菊音さんは楽しそうにふわふわの雲を満喫している。
しかしその頃、敵の1人はすでに行動を起こしていた。
「まって、相手の能力者、めっちゃ菊音ちゃん探してない?」
小雲先輩が何かを察する。
「え……?」
『おおっと!! 赤チームの木村、青チームの二宮を速くも発見!! 早速、先鋒戦注目の能力者対決だ!!』
「やっぱりこの作戦で来たか……!」
一ノ瀬先輩は嫌な予感が当たったかのように声を漏らした。
「どういうことですか?」
「赤チーム的に一番厄介なんはうちと判断したんやろ。たぶん、私らに1 ptも獲らせんつもりや」
「つまり、相手は賭けに出た。この先鋒戦で唯一の壁である二宮を封じて、上位を独占するためにな。おそらく、この能力者対決を制した方が先鋒戦を制すだろう」
青空広がる雲の上で、二人の能力者は杖を握りしめる。
『【空間の次元】の能力者木村と【逆空間の次元】の能力者二宮の二強対決だ! 今大会初の先鋒戦での能力者対決です!』
(能力者ランキング40位の木村さん……。でも、私は29位だから、能力なら負けていない。それに、これまでたくさん特訓して体力もつけてきた。きっと勝てるはず!)
菊音さんは【逆空間の次元】に集中し、空間を丁寧に把握し、目で見える以上の情報を得る。
(見えた、相手の存在……! あとは上手く立ち回るだけ!)
シュンッ!!
パリン!!
「……え……?」
『なんと! 木村選手の杖が瞬間移動して二宮のバッジを破壊したぞ!! 青チーム二宮、脱落です!!』
ワァァァァァァァァァッ!!!!!!
「いよっしゃああああああああ!!!」
『木村選手とチーム19のメンバーは凄い喜びようですね。今何が起こったのでしょう?』
『おそらく杖を空間転移させたのでしょうねぇ。本来、能力者はこのような芸当は不可能ですが、素晴らしい杖と相当の努力によって、精度が悪くもちょっとだけ飛ばせるようになったんだと思いますねぇ!』
『いやはや驚きました! 木村選手は大会史上もこれまでこのような技は一度も使用していませんでした。にも拘わらず、この土壇場で一発で成功させる根性と集中力は恐ろしいですね!!』
「これはやられたな」
「菊音さん……!」
「相手が勝負をここ一点に絞り、一か八かの賭けに出て、それが成功してしまったってことですよね」
「まだや! まだジョニーがおるばい!」
パリン!
『青チームジョナルド選手、脱落です!!』
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