正夢が見れるなら高次元世界でも無双できる?

エポレジ

文字の大きさ
59 / 67
第3章 王座争奪戦

59話 決勝への最後の切符

しおりを挟む
『1時間の休憩の後、Dブロックの準決勝をお送りします』

 Cブロックの準決勝が終了し、会場は1時間の休憩タイム。俺は会場で、モニターに映されている次の試合の出場チームを眺めていた。

「えーっと、Dブロック準決勝に出るのは、チーム49、55、57、61か。どれどれ……」

 それぞれのチームの選手をパンフレットで確認したところ、俺の良く知っている名前がズラリと並んでいた。

「49には沖田、55には苺、57には成瀬、61にはフィアスだって!? しかも、みんな大将じゃないか!」

 パンフレットを見て驚いていると、後ろから必死に人を探している声が聞こえてきた。
 
「おい! 見つかったか?」

「いません! 電話にも出ません!」

「ったく、どこまで自由なんだあいつは! もう試合始まっちまうぞ!」

 なんだか嫌な予感がしたので、声をかけてみた。

「あの、どうされたんですか?」

「俺達、次の試合に出場するんだけどさ、チームの一人が行方不明なんだよ。まったく、困っちまうぜ」

 大事な準決勝の当日に行方不明になりそうな人物なんて、俺の知る限り一人しかいない。

「あの……それってもしかして……1年Aクラスのフィアスですか?」

「そうそう! もしかして君、あいつの居場所を知っているのか!?」

 あちゃー……やっぱり軍曹だったか。

「分かりませんが、お手伝いさせてください!」

「分かった。最悪あいつは大将だから、それまでに見つけてくれたら助かる!」

 分かりませんとは言ったが、フィアスがいる場所の心当たりならある。なんのことはない、彼女の部屋のベッドの中だ。

 というわけで、俺は会場を出て青月館へ行き、合い鍵でフィアスの部屋に入る。

「やっぱりいた」

 軍曹はぐーすかと寝ていた。

「ちょっとフィアス、起きて。もう試合始まっちゃうよ」

「ん……? ああ、糸か。おはよう」

「まったく、頼むよ。チームメイトの人達が目を血眼ちまなこにして探していたよ」

「ほんとだ、着信履歴がこんなに。そっか、今日は私の準決勝だったんだね」

「ほら、きっともう先鋒戦が始まってるよ、早くいこう」

「ごはんは?」

「ぬき!!!」

「えええええ」

 こうして俺はフィアスを会場へ連れて行き、なんとか大将戦に間に合わせることができた。


 ◇◇◇


『さあ、Dブロック準決勝も中堅戦が終了! 現時点で、4チームとも3 ptで並ぶという大接戦が繰り広げられている! さあ、決勝の最後の切符を掴み取るのはどのチームなのか!! 星野先生、大将戦の見どころはずばりどこでしょう!』

『大将戦に全てのチームから1年生が出場しているのが興味深いですねぇ! これらの1年生は1回戦で大活躍していますし、若い対決が見ものですねぇ!』

『さあ、オッズを見て見ましょう!』

 【Dブロック準決勝・大将戦、個人オッズ(単勝)】
 沖田 桜 (チーム49(赤)/1年/ランキング圏外):42.4
 武理 苫藍(チーム49(赤)/3年/ランキング圏外):112.4
 浜地 旨居(チーム55(白)/6年/ランキング圏外):105.8
 千陽 苺 (チーム55(白)/1年/ランキング圏外):43.1
 間黒 食対(チーム57(青)/5年/ランキング圏外):140.8
 成瀬 信長(チーム57(青)/1年/37位)        :12.8
 フィアス (チーム61(黄)/1年/6位)            :3.2
 味 伊井根(チーム61(黄)/3年/ランキング圏外):135.1

『星野先生の言うように、1年生4人が人気の上位を独占するという珍事が起こっています! 中でも注目は全ての次元に干渉できるという謎多き1年生、フィアス選手! 1回戦では目立った活躍は見せていませんが、2回戦ではどその力を見せてくれるか期待しましょう! それでは、大将戦、スタート!!!』

 ワァァァァァァァァァッ!!!!!!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~

草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。 レアらしくて、成長が異常に早いよ。 せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。 出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

異世界転生した女子高校生は辺境伯令嬢になりましたが

ファンタジー
車に轢かれそうだった少女を庇って死んだ女性主人公、優華は異世界の辺境伯の三女、ミュカナとして転生する。ミュカナはこのスキルや魔法、剣のありふれた異世界で多くの仲間と出会う。そんなミュカナの異世界生活はどうなるのか。

【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
 女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!  HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。  跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。 「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」  最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!

【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活

シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!

異世界転移物語

月夜
ファンタジー
このところ、日本各地で謎の地震が頻発していた。そんなある日、都内の大学に通う僕(田所健太)は、地震が起こったときのために、部屋で非常持出袋を整理していた。すると、突然、めまいに襲われ、次に気づいたときは、深い森の中に迷い込んでいたのだ……

水神飛鳥の異世界茶会記 ~戦闘力ゼロの茶道家が、神業の【陶芸】と至高の【和菓子】で、野蛮な異世界を「癒やし」で侵略するようです~

月神世一
ファンタジー
「剣を下ろし、靴を脱いでください。……茶が入りましたよ」 ​ 猫を助けて死んだ茶道家・水神飛鳥(23歳)。 彼が転生したのは、魔法と闘気が支配する弱肉強食のファンタジー世界だった。 ​チート能力? 攻撃魔法? いいえ、彼が手にしたのは「茶道具一式」と「陶芸セット」が出せるスキルだけ。 ​「私がすべき事は、戦うことではありません。一服の茶を出し、心を整えることです」 ​ゴブリン相手に正座で茶を勧め、 戦場のど真ん中に「結界(茶室)」を展開して空気を変え、 牢屋にぶち込まれれば、そこを「隠れ家カフェ」にリフォームして看守を餌付けする。 ​そんな彼の振る舞う、異世界には存在しない「極上の甘味(カステラ・羊羹)」と、魔法よりも美しい「茶器」に、武闘派の獣人女王も、強欲な大商人も、次第に心を(胃袋を)掴まれていき……? ​「野暮な振る舞いは許しません」 ​これは、ブレない茶道家が、殺伐とした異世界を「おもてなし」で平和に変えていく、一期一会の物語。

転生の水神様ーー使える魔法は水属性のみだが最強ですーー

芍薬甘草湯
ファンタジー
水道局職員が異世界に転生、水神様の加護を受けて活躍する異世界転生テンプレ的なストーリーです。    42歳のパッとしない水道局職員が死亡したのち水神様から加護を約束される。   下級貴族の三男ネロ=ヴァッサーに転生し12歳の祝福の儀で水神様に再会する。  約束通り祝福をもらったが使えるのは水属性魔法のみ。  それでもネロは水魔法を工夫しながら活躍していく。  一話当たりは短いです。  通勤通学の合間などにどうぞ。  あまり深く考えずに、気楽に読んでいただければ幸いです。 完結しました。

処理中です...