正夢が見れるなら高次元世界でも無双できる?

エポレジ

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第3章 王座争奪戦

60話 1年生対決

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『フィールドはガラスの迷宮! あたりが鏡やガラスでできた迷路のようになっています!』

「なんだこのフィールドは!」

「どこに誰がいるか全くわからんぞ……!」

「痛っ!! ガラスだったり鏡だったり、混乱するわね!」

『成瀬選手、沖田選手、千陽選手をはじめ、各選手はこの立体迷路に苦戦をしているようだ! おおっと! ここで千陽選手と武理選手が鉢合わせたぞ!!』

「見つけたわ!」

「千陽朝日の妹だか知らんが、所詮1年でCクラスの無能力者だろ!」

 バシッ! バシッ!!

「フン。アンタBブロックの準決勝見なかったの? 努力次第で1年でCクラスの無能力者が生き残ることだってあんのよ!!」

 パリンッ!!!

『赤チーム、武理選手、脱落です!!』

 タッタッタッタッ!!

 沖田は壁を走ったり、忍者のように縦横無尽に駆ける。

「なんですかっ、この身軽な動きはっ……!!」

「貴様ごときではあいつらと戦う前菜にもならん」

 パリンッ!!!

『黄チーム、味選手、脱落です!!』

「くっ、お前は【エネルギーの次元】の能力者か!!」

「ああ。だが、お前ごときに能力を使う必要はないがな」

 パリンッ!!!

『白チーム、浜地選手、脱落!!! 一年軍団が次々と先輩をなぎ倒していく!!!』

『みんな、先輩への口が悪いですねぇ!』

『さあ、青チームの間黒選手と黄チームのフィアス選手が中央の広間で鉢合わせたぞ! 周りはガラスの壁で実際以上に広く見えるトリックルームだ!!』

「見せてもらおうか、超能力者の実力を!!!」

「え~、面倒くさいな~」

 フィアスは壁にもたれかかっている。

「覚悟!!」

 タッタッタッタッ!!

『間黒選手がフィアス選手に向かって直進していく!!』

 パリンッ!!!

「な……なに……!?」

「そこの白いのを倒すのはわっちじゃ。貴様は引っ込んどれ」

『青チーム、間黒選手、脱落です!! 突如現れた沖田桜の電光石火にやられたぞ!!』

「おい沖田、一応そいつは俺のチームだったんだが」

「近くにいて一ミリも助けようとせんかったくせに何を言っとる、成瀬」

「ま、結局どのチームも同率だし、1位になったチームが勝ちだから、見方なんて関係ないのよ」

「その凄まじいエネルギーを発している赤い杖は……。お前、千陽朝日の妹だな」

「ええ、お兄ちゃんの杖のおさがりよ。これでそこらの能力者モドキには負けなんだから! フィアス、アンタにもね!!」

「あれ、糸のお隣さんじゃん。ふふ、ちょっぴりやる気出てきたな」

『1年生軍団が全員集合だ!!! さあこのガラスと鏡のトリックルームでどんな戦いが繰り広げられるのか!!』

「先手必勝!! いくぞ!!」

『沖田選手が持ち前の素早い攻撃をしかけた!!』

「な……なんだ……暑いぞ……!!」

 一気に気温が上がり、沖田は動きを止めた。

『成瀬選手は杖を使うことで熱を操れるようだ! あたりの気温を上げたのか!?』

「約60℃だ、暑くて動けないだろ。俺は大会までの毎日、青月館のサウナでこの気温でも自在に動ける特訓をしてきた。全てはこの時のためにな!!」

「はあ……はあ……、これじゃ動けないわ……!! ……あ、あれ!? 気温が下がってく……」

「な、なぜだ……!? まさか……白髪!!!」

「だって暑いんだもん」

『なんと、フィアス選手、成瀬選手による気温上昇を戻したぞ!!』

「隙ありじゃ!!」

 パリン!!!

「し、しまった!!」

『青チーム成瀬選手、脱落です!! 一瞬うろたえたところを沖田選手は見逃しませんでした!』

「そこの忍者みたいな子、強いんだね」

「光栄じゃが、お主もきっちりと倒してやるぞ」

 シュンッ!!

 パシッ!!! パシッ!!!

『沖田選手の素早い攻撃を、フィアス選手は容易くかわしていく!!』

「わっちの動きを……見切っているのか……!? まさか未来を……!!」

「ふふ」

 パリン!!

「く……まだまだ修行が足りんかったようじゃ……」

『黄チーム沖田選手、脱落です!!』

「お隣さん、最後だね」

「ええ、そうね」

「ねえ、お隣さん、糸のことどう思ってるの?」

「急になによ。まあ、最初は全く凄みを感じなかったし、正直見下してたわ。でも、アイツの必死に勉強する姿とか、練習する姿とか。そういうの見てたらアタシも負けられないって思えてくる、今ではライバルみたいな存在よ。だから、アタシはアンタに勝って、絶対アイツと決勝で戦うわ!!」

「決勝……? そっか、決勝にいけば、糸と同じフィールドに立てるんだ」

「って、アンタ知らなかったの!?」

「あんまり大会見てなかったの。でも嬉しい言葉だった、これからも糸と仲良くしてあげてね。…………決勝で糸を護るのは私だけど」

 フィアスの目がダイヤモンドのように輝いた。

「!? 空気が……変わった……」

 シュンッ!!!! パリーーーンッ!!!!!

『し、白チーム千陽苺、脱落ーーー!!! な、なにが起こったんだ、一瞬で片が付いたぞ!?』

『ついに超能力者としての片鱗を見せましたねぇ!』

『会場は騒然としています!! 時空を支配したような、凄まじい迫力がここまで伝わってきました!! これでフィアス選手の属するチーム61が決勝進出。決勝の出場チームが全て出そろいました! 決勝は明日の10時から。さあ、高次元世界の頂点に君臨するのは一体どのチームでしょうか。明日の決勝戦が待ちきれません!』

 ワァァァァァァァァァッ!!!!!!

 大歓声の会場の隅で、アメジストのような瞳を持つ紫髪の少女と、ルビーのような瞳を持つ赤髪の少年はじっと今の戦いを見ていた。
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