神世界と素因封印

茶坊ピエロ

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79.裏七属性

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 ワーゼさんを送り届けに行ってから数十分が立つ
 そして光が空から降り注いだと思ったら。
 ワーゼさんを帝都に送ったイヴさんが戻って来た。


「おかえりなさい」


「ただいま。その様子だと準備運動はできてるみたいね。早速修行開始よ」


「おう!よろしくイヴさん。バディールいくぜ」


『了解だ主』


 そしてバディールを起動し、電撃を発生。
 この一週間の間に一つ完成させた連携技だ!


「先手必勝!来いライ!」


(早速か、ご主人~)


 そして俺の電撃を食べて巨大化するライ。


「いきなり電撃を放ったと思ったら、びっくり玉手箱ね。その子は神格はないはずなのに」


「一時的に神格を持ってる状況を作り出せるようになったんだ!ライは強いよ!」


 ライはここら辺にある砂鉄をかき集めていた。


「わたしも手加減しないわよ。獄炎氷花フレイムブリザード!」


 この前までは獄炎氷花は脅威ではあった。
 だけど今は脅威でもなんでもないな。


「止める。氷の盾」


 氷の盾ですべて防ぎきった。
 あの攻撃を一人で凌ぎきった!


「驚いたわ。これが神格を得たブレード――いいえバディールの力」

 
 イヴさんがもの凄い勢いでこっちに接近する。
 早い!
 忌纏がで自分をドーピング。


「詰めが甘いわね」


 イヴさんの目をみる。
 これは魔眼が変わってる。
 しかも今までみたことないやつだ。
 だけど――――


(わたしを忘れてもらっちゃ困るわ!)


「わかってますとも!」


 そして俺とライは同時に電撃を放つ。
 致死量では無いけど気絶する勢いだった。 
 しかしさすがイヴさん。
 無傷で立っていた。


「だから爪が甘いのよ」


『主やられたな。俺達の負けだ』


 え?一体どういうことだ?


「「こういうことよ」」


 後ろから声がするので振り向いた。
 イヴさんがふたり!?
 振り向いた瞬間にイヴさんに首を捕まれた。


「これは双子の神、ペルセウスの魔眼<双星ダブル>。自分と全く同じ分身を作り出す」


「そしてそれは明確な意思を持つ。ただし」


「本体は一つであるためどちらかが死ねば死ぬ」


「まぁ死以外は共有しているわけじゃないから」


「ダメージを負ったとしても、こうして追い詰めることができたってわけ」


「まぁ、気絶させる程度に抑えた電撃じゃわたしは気絶しないけどね」


 なんで片方ずつ喋るんだろ?
 しかし<双星>って強力な能力だな。


「降参。しかし<双星>があるならなんでエイダムのときに――――あ、そっか・・・」


「彼に対して分身が死なない保証がなかったからよ。でもどのみち死にかけに変わりはないわね」


 たしかにエイダムは強い。
 そんな中、死ぬ可能性を増やすのは愚の骨頂だ。
 イヴさんじゃなくてもそんなの躊躇われる。


『閻魔イヴ。あんたもブレードを持ったらどうだ?』


「バディール。クズの力を借りているようでいやなのだけれど――――そうね。そんなちんけなぷらいどより、アダムを救うことを優先しましょうか」


『そういうことだ主』

 
 おいおい。そういうことって・・・
 俺はルナトみたいな顕現は無いんだぞ?


「そういうことってなぁ。せめてワーゼさんが帝都に戻る前に言ってくれよ。彼女がブレードを管理してるんだから」


『ん?何言ってるんだ?』


「和澄はいなかったじゃないバディール。説明が先」


 そしてイヴさんは懐から時計を取り出す。
 手首に付けてから、両方の靴を宙に飛ばした。


「急になにしてるの?」


「わたしの武器よ」


 そして裸足になったはずのイヴさんは靴を履いていた。


「これがわたしのブレードよ」


「待て待て。いつのまにワーゼさんから受け取ってたんだ?」


「一昨日よ。靴のブレードなんてのもあるから興味を持ったら起動しちゃったのよ」


 マジかよ。
 邪心の欠片は適合者を自分で偉ぶって言うけど、本当だったんだな。
 じゃあレーヴァテインってのも神格を得たブレードで間違いないか。


「すごいのよ。和澄、殴ってきなさい全力で」


「え、全力で何て」


「いいからいいから」


 俺は言われたとおり全力でイヴさんに殴りかかる。
 女性を殴るのは気が引けるんだが。
 しかし俺の考えは杞憂に終わった。
 イヴさんの顔面すれすれで拳が止まったからだ。


「え?どういうこと?」


「ふっふっふ!どうやら風の膜を作ってるみたいなのよね」


「なるほど風かぁ?・・・風!?」


 風属性何て聞いたこと無いぞ?
 一体どういうことだ?


「わたしも驚いたのよ。どうやら属性は七属性だけじゃないみたいなの」


「俺も初耳ですよ」


『知らなかったのかい。この世には属性が七つと裏の属性がもう七つあるんだ』


 そういうことは先に言ってくれよバディール。


「それで?そのもう七つの属性ってなにがあるんだ?」


『風、雪、毒、魂、鉄、静、死だな』


 死って物騒だな。
 死を操るって――――


「死を操るって無敵じゃ無いのか?」


「死はモルフェの魔眼みたいな精神を操る属性らしいわ」


 なるほど。
 心の死。
 それは身体が生きてるけど中身が空っぽってことだ。
 だとしても強力だ。


『そして静属性は気配を遮断する。隠密タイプだな』


 なるほど。
 死以外はそのまんまの意味で捉えていいのか。


『魂属性は、見た目が派手だが、温度は無い消えにくい光を生成する』


 要するに鬼火みたいなもんか?
 なんていうか・・・炎属性の劣化みたいだな。


「毒属性が個人的に一番厄介だと思うわ。薬とかも生成できるらしいの」


 薬!?
 薬も過剰摂取は毒になるって聞いたことがある。
 下手したら暗殺とかも簡単にできてしまうな。
 怖い。


『あとはまぁ想像通りだ。風は風を操り、雪は天候を雪にし、その雪を好きなように操れる。鉄はイメージが湧かないが、使ってみたらわかるだろう』


 なんだその言い方。
 まるで俺が鉄属性を操れるみたいな。
 知り合いに鉄属性持ちはいないぞ?


「鉄属性を使える奴を俺は知らないんだが」


『いや主だよ主!』


「は?」


「え?」


 イヴさんも驚いていた。
 俺鉄を操る事なんてできないんだけど。


『神格を得たことによって主の操れる属性は、雷、氷、鉄、毒になったんだ。あれ?言ってなかったっけ?』


「聞いてねぇぇぇぇ!そういう大事なことはもっと早く言えよ!」


「全くだわ!わたしは風だけだったのに!」


『いやイヴだって表の闇属性以外操れるから主より多いじゃん』


「それは・・・そうだけど――――」


『まぁそれも本人自体は素質を封印されてるからなんだけどな。イヴのブレードが覚醒したら全属性操れたりしてなー。ハハハ』


 笑い事じゃないぞ。
 それってアメリカの神格を得たブレード使いも複数の属性を操れる可能性があるんじゃないか。


「ワーゼさんが居る間に、裏属性のことを話してほしかったよ」


『ワーゼは今言ったこと全部知ってるぞ?』


 おい!
 なんで主の俺が知らないことまで把握してるんだ!
 まず主の俺に報告しろよぉ!
 相棒!


「まぁ伝わってるなら危険性も伝えてくれてるだろう」


「とりあえず、鉄属性使っていたらどうかしら?」


「それもそうだね。試してみるか」


『はいよ』


 そしてイヴさんの屋根に狙いをつけて形を変えるイメージをする。
 あれ?変わらない。


『主、鉄属性は鉄を作り出す能力で、鉄の形は変化できないぞ?』


 全然、想像通りじゃねぇ!
 普通は鉄の形を変化させると思うだろうが!


「あぁ頭痛くなってくるわバディールと話すと」


「同感ね。いきなりこんなに人を驚かせるなんて早々できないわ」


 そして俺はロボットを想像して作り出した。


「うぉーでけー。これって操縦できたりするのかな?


『ロボットの構成がわかればできないこともないよ主。設計図でも作ってみたら?』


 生憎俺はそんな技術無い。
 ミナかワーゼさんに頼んでみるか。
 ちなみに作り出した鉄は溶かす以外で消すことができないそうだ。
 俺はイヴさんにめちゃくちゃ怒られた。
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