片思い相手に告白したが、フラれたので生きる意味を感じないからと飛び降りた先で

茶坊ピエロ

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第10話 獣人のハゲ

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 宗方さんと依頼をこなしてスライムの核を食べさせられて散々な日々を送る中、ソウジュが俺を誘って京都の中心部へ来ていた。
 
「ヒロトくん、ここの団子屋って明智光彦が本能寺で焼かれる前から出来てたらしいよ」

「明智光彦?光秀じゃなく?」

「誰それ?」

「織田信長の元家臣だよ」

「織田家の?確か明智光彦は織田家と敵対していたらしいけど」

 同じ日本でもこっちの日本は歴史がかなり違う世界だ。
 織田信長は本能寺の変で死んでいない。
 俺のいた日本では幕末の征夷大将軍と言えば徳川だ。
 しかしこの世界では織田が将軍。
 聞けば織田信長は戦国の頂点に立ち天下統一を果たしたらしい。
 その後は外国へ渡りこの日本を作ったそう。
 
「なんだい?将軍様の話かい?懐かしいねぇ、彼の方はよくうちの団子屋に顔を出してたからねぇ」

 一応このおばちゃんトカゲの獣人か。
 って事は将軍様もトカゲの獣人だったりするのか?

「団子屋のおばちゃん、将軍様について何か知ってるの!?」

「そうやねぇ、まだソウジュちゃんが子供の頃の話さねー」

「子供!?」

 こいつこんな感じだから普通にまだ子供だと思ってた。
 でも獣人だから寿命が違うし長生きしてる可能性もあるか。

「ソウジュ、お前いくつなんだ?」

「え、20歳だよ」

「なんだ」

 割と相応の年齢だった。
 というか想像より少し上か。
 なんか逆に面白くない。

「ソウジュちゃんがいつもここに通ってる時に、傘を被った男がおったろ?それが将軍様さね」

「え!?あのハゲ猿が!?」

「滅多なこと言っちゃあかんよ、将軍様も禿げてるの気にしてるんやから」

「えー、でもなんかわかったなー。もしかしてちょんまげ廃止したのってもしかして」

「多分そうやよーマゲを結える髪がなかったからさね」

 見た感じちょんまげをしてる奴が居ないのってそんなくだらない理由!?
 というかちょんまげって文化はある世界なんだな。

「アハハハハ!猿耳族だからスキンヘッドでもなんとか似合ってるけど、他の種族だったらと思うと」

「お前失礼だぞ」

「知らないの?日本人のハゲはひどいもんだよ」

 そう言ってソウジュの指さす方を見る。
 え、獣人のかっぱハゲってなんかーーー

「病気みたいに見えるよね。耳の毛も一部禿げてるし」

「だから失礼なこと言うな」

 でも確かにあれは病気に見える。
 獣人のハゲってほんとに嫌だな。

「将軍様の頭も若い頃はもっとフッサフサやったけんなぁ」

「おばちゃん団子食べたい」

「はいよー」

 もう興味なしって感じかよ。
 しかし将軍様なー。
 神仙組は将軍様直轄だろうから、会うことになるんだろうけど、どんな人なんだろうな。

「おっす、おばちゃん!団子くれや」

「お、噂をすれば将軍様」

 え、嘘だろ!?
 こんな急に将軍様と会うってどんな偶然だ!?
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