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帝都のひと夏
コンラート公爵邸にてⅣ(アルフレート視点)
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ディアナをラーナに託して客間に戻ると、エレオノーレと兄上が揃ってこっちを向いた。
「アル、お疲れ様。今、マクシミリアン殿下から聞いた話と旅程の時に起こった事をざっと話していたところだ。」
「水面下で交渉をしていたから、あの国が最近きな臭いのは知っていたんだけど、まさか王子殿下が転がり込んでくるとはね・・・私の手の者も気づかなかったよ。取り敢えず無事でよかった。」
あちこちから変な難癖付けられても困るしね。
流石宰相閣下だ。その発言からは、マクシミリアン王子個人への気遣いは一切感じられない。
どうやらこの短い間に、基本の情報交換は終わっているようだ。
相変わらず兄上は頭の回転が速いな。まあ、長年影の皇帝と言われている方だ。当たり前か。
それで、、、王子のあの事はどれだけ話したのだろうか?
私は隣の席に座りながら、ちら、とエレオノーレを見た。
目が合った彼女はスーッと視線を逸らせる。
ああ、これは話してないな。まあ、話しにくい内容ではあるし、、、。
さて、どこまで話すか?
一瞬の間をどう捉えたのか。宰相閣下は今度は兄の顔になって溜め息をついた。
「どうした?また何か問題か?」
エレオノーレが居ないときはともかく、帝都に着いたんだからちょっとは落ち着いてくれ。大体お前は、、、。
お小言は放っておくと続きそうだった。
気を逸らせるためにさっさと話そう。
それに、万が一王子が王女になってしまった時はひと騒動あるのは間違いないからな。
「兄上、私はエレオノーレとの間に問題を起こしていません。それより宰相閣下に、私からのご報告が・・・」
おや?という表情をして気勢をそがれた兄上に、私はマクシミリアン王子に付けた腕輪の効能と、そこに至った経緯の説明をした。
「経緯は分かった。あの子は美少女だからなぁ。子供のルーファスはともかく、マクシミリアン王子はもう済ましてるらしいから、元少年としては分からんでもないが・・・あ、いや、両親の前で失言だった。伯父としても容認出来ない。ルーファスはいい兄だな。うん、もちろんだ。今後の事を考えたら、何かしらの対策は必要だ。」
話を聞いた兄上は、マクシミリアン王子の仕出かしたことに、なんと一定の理解を示した。
私たちの冷たい視線を浴びて、両手を上げると慌てて頷く。
その上で、ふむ、、、と首をかしげた。
「腕輪の効能なんだが・・・。無理に取ろうとすると魔力を奪う、ディアナに近付くと運動機能を停止させる、監視をする、は分かる。」
かなり過激だが、まあお前が管理しているなら行き過ぎることもないだろう?
視線を向けられ頷く。
「死なないようにはします。」
「仮にも我が国が推すユランの王太子候補なんだがな。まあ、良いだろう。承知した。だがな・・・」
兄上は宰相の顔になりつつも、さらに首をひねった。
「済まない。私はお前ほど魔術に詳しくない。残りの効能について、もう少し分かりやすく説明してくれないか?」
ああ、やはり自分の説明は分かりにくいようだ。
私はルーファスに渡した説明の元にしたものを出すと、もう一度説明を始めた。
「・・・つまりだ。」
しばらくして。あの、話の早い兄上が、何度も質問を繰り返したうえで。
気まずそうにエレオノーレをチラッと見たうえで。
「あー、ご婦人に対して、その、けしからん興味を持てば・・・直接の行為に及ばなくとも、そう言う気持ちになるだけで・・・体が徐々に女性化していく、ということで、良いか?」
分かっていただけたようだ。
私はホッとして頷いた。
しかし、理解した兄上はなぜか非常に難しい顔になった。宰相閣下としても、ここまで厳しい顔はそう見ない。
内心首をかしげていると。
「ちなみにだが・・・それはどれくらいで目に見えて変化するんだ?そして、ここが最も大事だが…元に戻せるのか?」
魔導師団長としての回答が欲しい、と仰る。
「そうですね・・・。」
私は少し考えた。
正直マクシミリアン王子に何が起ころうと知ったことでは無い。帝国外の事は、本当に興味がないのだ。
ただ、魔術師として学問的に検証してみるならば、、、アイツは男性機能が強そうだから、通常1と置くところを1.5までふり幅を考えて、、、。
「欲情の程度にも拠りますが・・・出すことを一回と数えれば、早ければ十回、遅くとも十五回で自覚症状が出るでしょうね。」
「十回!そんなすぐに?」
驚愕の宰相閣下を見られるなんて、、、私の方が驚きだ。
「ええ。それと、元に戻せるかというご質問ですが・・・」
出来る。変えられるんだから、戻せないことは無い。
「私は出来ますよ。でも、元々は罰でもあり、警告もしていますからね。戻す必要を感じません。」
淡々と答えると、宰相閣下は絶句した。ふと見ると、エレオノーレまで絶句してる。
困ったな。
こんな下らない話で時間を取らず、もっと重要な事を話し合って、さっさとマクシミリアン王子を追い出したいんだが。
私は溜め息を付くと冷めてしまったお茶を飲んだ。
「アル、お疲れ様。今、マクシミリアン殿下から聞いた話と旅程の時に起こった事をざっと話していたところだ。」
「水面下で交渉をしていたから、あの国が最近きな臭いのは知っていたんだけど、まさか王子殿下が転がり込んでくるとはね・・・私の手の者も気づかなかったよ。取り敢えず無事でよかった。」
あちこちから変な難癖付けられても困るしね。
流石宰相閣下だ。その発言からは、マクシミリアン王子個人への気遣いは一切感じられない。
どうやらこの短い間に、基本の情報交換は終わっているようだ。
相変わらず兄上は頭の回転が速いな。まあ、長年影の皇帝と言われている方だ。当たり前か。
それで、、、王子のあの事はどれだけ話したのだろうか?
私は隣の席に座りながら、ちら、とエレオノーレを見た。
目が合った彼女はスーッと視線を逸らせる。
ああ、これは話してないな。まあ、話しにくい内容ではあるし、、、。
さて、どこまで話すか?
一瞬の間をどう捉えたのか。宰相閣下は今度は兄の顔になって溜め息をついた。
「どうした?また何か問題か?」
エレオノーレが居ないときはともかく、帝都に着いたんだからちょっとは落ち着いてくれ。大体お前は、、、。
お小言は放っておくと続きそうだった。
気を逸らせるためにさっさと話そう。
それに、万が一王子が王女になってしまった時はひと騒動あるのは間違いないからな。
「兄上、私はエレオノーレとの間に問題を起こしていません。それより宰相閣下に、私からのご報告が・・・」
おや?という表情をして気勢をそがれた兄上に、私はマクシミリアン王子に付けた腕輪の効能と、そこに至った経緯の説明をした。
「経緯は分かった。あの子は美少女だからなぁ。子供のルーファスはともかく、マクシミリアン王子はもう済ましてるらしいから、元少年としては分からんでもないが・・・あ、いや、両親の前で失言だった。伯父としても容認出来ない。ルーファスはいい兄だな。うん、もちろんだ。今後の事を考えたら、何かしらの対策は必要だ。」
話を聞いた兄上は、マクシミリアン王子の仕出かしたことに、なんと一定の理解を示した。
私たちの冷たい視線を浴びて、両手を上げると慌てて頷く。
その上で、ふむ、、、と首をかしげた。
「腕輪の効能なんだが・・・。無理に取ろうとすると魔力を奪う、ディアナに近付くと運動機能を停止させる、監視をする、は分かる。」
かなり過激だが、まあお前が管理しているなら行き過ぎることもないだろう?
視線を向けられ頷く。
「死なないようにはします。」
「仮にも我が国が推すユランの王太子候補なんだがな。まあ、良いだろう。承知した。だがな・・・」
兄上は宰相の顔になりつつも、さらに首をひねった。
「済まない。私はお前ほど魔術に詳しくない。残りの効能について、もう少し分かりやすく説明してくれないか?」
ああ、やはり自分の説明は分かりにくいようだ。
私はルーファスに渡した説明の元にしたものを出すと、もう一度説明を始めた。
「・・・つまりだ。」
しばらくして。あの、話の早い兄上が、何度も質問を繰り返したうえで。
気まずそうにエレオノーレをチラッと見たうえで。
「あー、ご婦人に対して、その、けしからん興味を持てば・・・直接の行為に及ばなくとも、そう言う気持ちになるだけで・・・体が徐々に女性化していく、ということで、良いか?」
分かっていただけたようだ。
私はホッとして頷いた。
しかし、理解した兄上はなぜか非常に難しい顔になった。宰相閣下としても、ここまで厳しい顔はそう見ない。
内心首をかしげていると。
「ちなみにだが・・・それはどれくらいで目に見えて変化するんだ?そして、ここが最も大事だが…元に戻せるのか?」
魔導師団長としての回答が欲しい、と仰る。
「そうですね・・・。」
私は少し考えた。
正直マクシミリアン王子に何が起ころうと知ったことでは無い。帝国外の事は、本当に興味がないのだ。
ただ、魔術師として学問的に検証してみるならば、、、アイツは男性機能が強そうだから、通常1と置くところを1.5までふり幅を考えて、、、。
「欲情の程度にも拠りますが・・・出すことを一回と数えれば、早ければ十回、遅くとも十五回で自覚症状が出るでしょうね。」
「十回!そんなすぐに?」
驚愕の宰相閣下を見られるなんて、、、私の方が驚きだ。
「ええ。それと、元に戻せるかというご質問ですが・・・」
出来る。変えられるんだから、戻せないことは無い。
「私は出来ますよ。でも、元々は罰でもあり、警告もしていますからね。戻す必要を感じません。」
淡々と答えると、宰相閣下は絶句した。ふと見ると、エレオノーレまで絶句してる。
困ったな。
こんな下らない話で時間を取らず、もっと重要な事を話し合って、さっさとマクシミリアン王子を追い出したいんだが。
私は溜め息を付くと冷めてしまったお茶を飲んだ。
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