帝国最強(最凶)の(ヤンデレ)魔導師は私の父さまです

波月玲音

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帝都のひと夏

楽しみにしていた人は仲間ではありませんでした。

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皇帝一家への挨拶が終わり、ほっとする。
オスカー兄上とフィン兄さまは、僕らはここで、、、と言って離れて行ったので、私とルー兄さま、伯父さまとオリヴィエ兄さまとで少しのんびり歩く。
周りを見回すと、伯父さまの話し通り、陛下の元へ挨拶に行くんだろうな、といういかにも高位そうな貴族が、何となく列を作っていた。
「高位貴族は力関係が分かっているからね。無駄に争わないようにその場でうまく立ち回るんだ。」
伯父さまが前を向きながらそっと教えてくれるのを聞きながら、ふと首を傾げた。
「そう言えば伯父さま、先ほどご挨拶した方々は伯爵家以下の方々でしたわ。高位貴族の方とはいつご挨拶すればいいのかしら?」
「ああ、そうか。ディーちゃんが来る前にルーファス君には話したんだけど。今回は君たち社交界に初めて顔を出すだろう?だから、先ず私の派閥のもの達が挨拶に来たんだよ。」
「派閥?」
「まあ、私の手下ってことだな。ま、オリヴィエなんか下僕って呼んでるけど。」
「父上、人前でなんてことを言うんです!ディーちゃん、違うからね?政治的な考え方が似ている仲間だよ、仲間!」
オリヴィエに兄さまが慌てたように身を乗り出して、早口で話しかけてきた。
「そんな、オリヴィエ兄さま。分かってます。伯父さまのいつもの冗談でしょう?」
慌てた様子がおかしくて口元を綻ばせると、オリヴィエ兄さまはさっと顔を赤らめて、分かってくれてるならいいんだけど、と呟いた。
そんな様子を見ておかしそうに笑った伯父さまは、まあ、仲間、そうだね、そんな感じ、と言うと、さっと広間を見回した。
「私の手下仲間は、大体この中では六割くらいかな。さっきはその中でも主だったものが来たんだ。今日は武官が多いからね。文官も合わせて宮中全体で考えるともう少し多いんだけど。」
「さっき会わなかった高位貴族の仲間は、後でゆっくり時間をかけて会わせるつもりだよ。お互い情報交換もあるからね。」
どう?伯父さまって結構すごいだろう?と私に自慢する伯父さまはちょっと可愛い。
それにしても、話す順番も考えて挨拶をしているなんて、社交って大変。
私は、ほんと、すごいわ!と返しながら、質問した。
「そうしたら、伯父さまの仲間じゃない方たちとはいつご挨拶するの?もしかして、しない?」
「そんなことはしないよ。挨拶は大事だからね。それに、今日は貴重な君たち二人を連れているから、仮に私がしないつもりでも、相手が寄ってくるだろう。」
そう言うと、すっと真面目な顔になった。
「仲間じゃない高位貴族とは、陛下と挨拶が終わった後、お互いの状況を見ながら挨拶をする。ほら、やって来たよ、私達も出迎えよう。」
「はい。」
答えながら、視線の先を見る、、、そこには、目にも鮮やかな赤が揺れて。
「・・・!」

「ご無沙汰しております。宰相閣下。」
「久しぶりだね、ロイス侯爵、ああ、今日は近衛騎士団長閣下と言うべきかな?・・・そしてロイス卿も。」
「宰相閣下、大変ご無沙汰致しております。」
ジキスムント君の固い声がした。












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