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第二部:格差社会と公開処刑
第十六話:驚愕のベルトコンベア、高速回転中!
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「予備洗浄」によって、ずぶ濡れと乾燥を交互に味わい、惨めな姿を晒したシグムンド様とクロエ様。
だが、私の建築魔導が真価を発揮するのは、ここからです。
「な、なんだ……足元が、震えている……?」
シグムンド様が怯えたように呟いた瞬間。
豪華な絨毯が敷かれていたはずの床が左右に割れ、その下から黒光りする硬質の魔導合金――私が独自開発した『多軸駆動式搬送路』が姿を現しました。
「不法侵入者二名。……目的地は『王都外・肥溜め裏廃棄場』。搬送速度、最大設定」
「ま、待て!アニエス!話し合おう!俺が悪かった、城の修理代を払うから――!」
「契約解除後のご相談は、一切受け付けておりませんわ。……いってらっしゃいませ」
私が指をパチンと鳴らすと、コンベアが凄まじい加速度で動き出しました。
「ぎゃあああああああああああ!!」
シグムンド様の体が、慣性の法則に従って派手に後ろへひっくり返ります。
それを追いかけるように、クロエ様も「私の優雅なパーティーがぁぁ!」と叫びながら、猛スピードで会場の出口へと運ばれていきました。
圧巻だったのはここからです。
私がこの宮殿に施した『立体交差構造』により、二人は壁際で跳ね飛ばされ、らせん状のシュートへ。そのまま賓客たちの頭上を通る透明なチューブの中を、ピンボールの玉のように激突しながら滑り落ちていくのです。
「おお、これは素晴らしい!なんと効率的で、かつエンターテインメント性に溢れた処理方法だ!」
「我が国にも一台欲しい。不審者対策に最適ではないか!」
各国の王族や商談の重鎮たちが、手元のワイングラスを掲げ、チューブの中を情けなく転がっていく王子たちを指差して喝采を送ります。
かつて私を「地味」だと笑った彼らは今、その「地味な技術」によって、一生消えない屈辱という名の『公開処刑』を受けているのです。
「――ドボォォォォン!!」
遠く、宮殿の外から、何か重たいものが水気のある場所に落ちた音が響きました。
予定通り、肥溜め裏の廃棄場へ着地したようです。
「ふぅ。ようやく空気が清浄になりましたわね、陛下」
私は、レオンハルト陛下が差し出してくださった新しいグラスを受け取り、微笑みました。
「全くだ。アニエス、君の造る床は、この世で最も厳格な正義を執行するのだな。……さあ、汚物の掃除は終わった。今夜を祝おう」
帝国の夜空に大輪の花火が打ち上がる中、私は確信していました。
明日には、この『自動搬出システム』の注文書が、私の研究所に山積みになることを。
一方で、肥溜めの中で意識を失いかけているシグムンド様の耳には、もはや私への罵倒を吐く気力すら残っていないはず。
ですが、これで終わりだと思ったら大間違いです。
第十七話、彼らの転落は、ここからさらに加速していくのですから。
最後まで読んでいただきありがとうございます! 「続きが気になる!」「面白そう!」と思っていただけたら、 【お気に入り登録】と【感想やいいね】をいただけると執筆の励みになります!
だが、私の建築魔導が真価を発揮するのは、ここからです。
「な、なんだ……足元が、震えている……?」
シグムンド様が怯えたように呟いた瞬間。
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「不法侵入者二名。……目的地は『王都外・肥溜め裏廃棄場』。搬送速度、最大設定」
「ま、待て!アニエス!話し合おう!俺が悪かった、城の修理代を払うから――!」
「契約解除後のご相談は、一切受け付けておりませんわ。……いってらっしゃいませ」
私が指をパチンと鳴らすと、コンベアが凄まじい加速度で動き出しました。
「ぎゃあああああああああああ!!」
シグムンド様の体が、慣性の法則に従って派手に後ろへひっくり返ります。
それを追いかけるように、クロエ様も「私の優雅なパーティーがぁぁ!」と叫びながら、猛スピードで会場の出口へと運ばれていきました。
圧巻だったのはここからです。
私がこの宮殿に施した『立体交差構造』により、二人は壁際で跳ね飛ばされ、らせん状のシュートへ。そのまま賓客たちの頭上を通る透明なチューブの中を、ピンボールの玉のように激突しながら滑り落ちていくのです。
「おお、これは素晴らしい!なんと効率的で、かつエンターテインメント性に溢れた処理方法だ!」
「我が国にも一台欲しい。不審者対策に最適ではないか!」
各国の王族や商談の重鎮たちが、手元のワイングラスを掲げ、チューブの中を情けなく転がっていく王子たちを指差して喝采を送ります。
かつて私を「地味」だと笑った彼らは今、その「地味な技術」によって、一生消えない屈辱という名の『公開処刑』を受けているのです。
「――ドボォォォォン!!」
遠く、宮殿の外から、何か重たいものが水気のある場所に落ちた音が響きました。
予定通り、肥溜め裏の廃棄場へ着地したようです。
「ふぅ。ようやく空気が清浄になりましたわね、陛下」
私は、レオンハルト陛下が差し出してくださった新しいグラスを受け取り、微笑みました。
「全くだ。アニエス、君の造る床は、この世で最も厳格な正義を執行するのだな。……さあ、汚物の掃除は終わった。今夜を祝おう」
帝国の夜空に大輪の花火が打ち上がる中、私は確信していました。
明日には、この『自動搬出システム』の注文書が、私の研究所に山積みになることを。
一方で、肥溜めの中で意識を失いかけているシグムンド様の耳には、もはや私への罵倒を吐く気力すら残っていないはず。
ですが、これで終わりだと思ったら大間違いです。
第十七話、彼らの転落は、ここからさらに加速していくのですから。
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