僕、不登校に恋しました

きょきょ

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入学式、貴方に恋しました

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チリリリリリリ!!!

中学から使っている目覚ましがなる。
手慣れた目覚まし時計をとめる、それでもすぐに起きることは未だに出来ない。何故なんだ…

数十分、…無理くりと起きあげだ自分の体がまだ寝たいと声を上げる

『ふあぁ~…、今何時だよ…』


時間は"7時36分"__

まだ学校に行くには早い、

『…下行くか。』

眠いのか足が上手く進まない中、ゆっくりゆっくりと階段を降りる___


「あら、起きたのね。ご飯できてるから先にかおあらってきなさい」

そう言ったのは僕の母だ。

『…はーい。』

呑気な声を出しながら洗面台と向かう。


パチャ  パチャ

冷たい水で少しと目が覚めると同時に高校生になるという緊張が頭をよぎる

『友達できっかな…』

僕は人見知りで何事にも恥ずかしがる人間だ。あまり人前に出るには向いていない


顔を拭くとリビングに戻り、朝ごはんの置いてあるテーブルの近くの椅子に座る

『…いただきますっ、』

今日の朝ごはんは"白ご飯、焼かれた鮭、お味噌汁、卵焼き"と完全なる和食だ

「今日入学式だね~、…緊張してる?」

『……入学式は慣れた。』

2回も入学式は経験してる。小学校と中学校でな


「お母さん、準備してくるね。」

一仕事を終えたのか二階にある自分の部屋へと歩いてゆく。


__正直、緊張してるは嘘だ。さっき言ったように僕は人見知りだ、陰キャで高校生活を終えてしまうのかと勉学への不安でいっぱいいっぱい。今すぐにも逃げ出したいくらいだ

-数十分後-
朝ごはんを食べ終え、流し台に食器を置くと部屋に戻り、高校の制服に着替える。


『……ネクタイって…こう?』

中学では学ランで高校ではブレザー。ネクタイの結び方は全く分からない


『父さん…もう仕事行ったんだっけ』

父との仲は良い方だと思っている。ただ父は仕事上出勤が早い、5時から6時にはもう家を出ている


トットットッ

自然と早くなった足で母と父の部屋に入る

『…母さん、ネクタイ結んでくんない?』

「あら、結べないのね…ふふっ、今度お父さんに教えてもらいなさい。」

そんな事を言いながらもネクタイを結んでくれる

『…ありがと』

「いーえ、…今何時かしら?」

今の時間は-8時12分-

『確か学校には8時30分にいないとなんだよね。』

「そうよ、…少し学校からは遠いし、2人とも準備出来たしもう行きましょうか。」

『うん。…』

そういうと最後の準備をして、いざ高校へと向かおうとする___

この時は思ってもいなかった…僕の青春ははちゃめちゃで気難しい…そんな事を_____
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