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第四章
ダンテルマの私信
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恩師グレガリオにエンシェントツリーを堪能させ、
イズミルは本題である規範の一部の隠し場所の推察とユニコーンの目に対するグレガリオの見解を聞く事に移った。
グレガリオはイズミルへの手土産として、
ダンテルマニアである自身が長年かけて収集したダンテルマ直筆の手紙を持参してくれた。
その手紙はダンテルマが沢山いた愛人たちに向けて書いたものらしい。
気の置けない者に対する手紙などで、
その人物の為人や考え方を知る事が出来るとグレガリオは言う。
事前に概ねの内容は伝えていたので、
幾つかヒントに繋がるような事の書かれた手紙をピックアップして持って来てくれたのだ。
その中の一枚、
愛人Aに宛てた手紙の中より抜粋。
【愛しのダーリンへ。
先日、陛下の一番お気に入りの妃がまた王子を出産したわ。二人も王子を産み、如何に身分癒しい女でもこれで正妃になるのは間違いないわね。
私に言わせれば滑稽で仕方ないわよ。
陛下はその妃一人を寵愛して、他の妃は後宮から追い出そうとしているくらいなんだから、とっとと正妃にすれば良かったのよ。
まぁ私は絶対に出て行ってあげないけどね。
もし出て行かされるなら、とびっきりの嫌がらせをしてから出て行くわ】
そしてもう一枚、
今度は愛人Bに向けて書いた手紙より抜粋。
【親愛なる貴方へ。
どうやら私はこの後宮を追い出されるどころか北の塔へ幽閉されるらしいの。
妃でありながら沢山の愛人と密通し、酒を浴びるほど呑む私が王家の権威を貶めた…という事らしいわ。
妃たるもの貞淑で清廉であらねばならないのだそうよ。
馬鹿らしい。私の生家の侯爵家の力が欲しくて私を妃にしたくせに、まぁそんな妃は他にも沢山いたけど、最愛の者が現れたからと、他の妃を捨てるような男になぜ操を立てなければならないの?
もし時間を巻き戻せるなら、この世界の何処かにいるというユニコーンの元へ逃げて、私を連れ戻そうと追って来た奴を串刺しにしてもらうわ。
だってユニコーンは処女の味方だっていうじゃない?
そう、私はユニコーンに守ってもらうの。
まぁもう処女じゃないから無理なのだけれど。
ねぇ?幽閉される前にもう一度だけ貴方に会いたいの、また会えるわよね……?】
「ユニコーン……」
イズミルは手紙を畳みながら言った。
「如何にも意味ありげな言い回しじゃろ?」
「そうですわね……」
愛人Aに宛てた手紙の内容からして、
王室規範へ嫌がらせ紛いの呪いを掛けたり規範の書の一部を隠したのはダンテルマで間違いないだろう。
それにわざわざ手紙に認めたユニコーンというワードも……
やはりあのユニコーンの目はダンテルマに何かしら関係しているのではないだろうか。
一番改訂したい婚姻について書かれていると思われる規範の書の一部。
グレアムとリザベルの為にも見つけ出さねば。
リザベルは今回の改訂で、
“王家に嫁ぐ妃はエンシェントブラッドを持つ者ではなくてはならない”という部分を削除するつもりなのだと聞く。
どんな血筋の者でも、
グレアムが気に入れば王家に嫁げるように。
イズミルにはわかっていた。
ソフィア=ローラインがグレアムの妃候補として側に上げられた事を。
イズミルを介して、ソフィアはすんなりとグレアムに受け入れられた。
簡単なようだが、それは奇跡に近い事だと思う。
今までであったならまず無理だったであろう。
何事も絶妙な時期とタイミングがあるのだとイズミルは思った。
このまま推し進めれば、
もしかしたらグレアムはソフィアを受け
入れるかもしれない。
グレアムとて後継問題をこれ以上先延ばしには
出来ないとわかっているはずだから。
しかしソフィアは伯爵家の娘ではあるがエンシェントブラッドではない。
ソフィアがグレアムの妃となる為には王室規範の改訂は必要な事なのだ。
そしてそれを行う事こそがグレアムの恩に報いる事だとイズミルは考えていた。
自分の胸の痛みなど瑣末な事である。
どうせもうすぐ自分はいなくなる身だ。
二人の寄り添う姿を見なくて済む。
「次に嫁ぐ相手は遠い国の人がいいかも
しれないわね……」
「ん?ズーちゃん、何か言った?」
イズミルのひとり言が聞き取れず、
恩師が聞き返してきた。
「いいえなんでも。それより師匠、ここれが例のユニコーンの目なのですが……」
イズミルは小さな箱からガラス玉のような丸い球体を取り出した。
「ほほう……!これが……」
「これは一体何なのか、おわかりになられますか?」
「ふむ……」
グレガリオはまじまじとイズミルがユニコーンの目と呼ぶ球体をを見つめた。
「これが霊廟の天井に描かれていたユニコーンの目に嵌まっていたんじゃな?」
「ええ、そうです。
わたしが触れるとポロっと取れましたが」
「ほほぅ……。ズーちゃんよ、
しばしコレを預からせて貰っていいかの?じっくり考えたいんじゃ」
「もちろんです、よろしくお願いします」
グレガリオの部屋を出て、
イズミルは側近達の部屋へと向かう。
その途中で中庭にある広場から歓声が
聞こえたので丁度廊下で行き合ったゲイルに何事かと聞いてみた。
「ああ、ソフィア様の剣技がなかなかのものだと聞きつけたマルセル様が手合わせを願い出たんです」
「まあ、それで?」
「辛うじてマルセル様が勝った……というところでしたね。でもそれを聞いた陛下がならば自分も手合わせをしてみたいと仰られて……」
「えっ……?」
「陛下の剣技は本業の騎士でも敵わないほどだとは聞いていましたが、それはもう見事なものでした。でもなかなかどうしてソフィア様も健闘されて……アレ?イズー?どうかしましたか?」
「あ、いっいえ。失礼致しました。
それはわたしも見とうございましたわ」
「そうですよね、アレは見ものでした」
その後ゲイルとはその場で別れたが、
イズミルはどうしてもそのまま側近室へ
行く気にはなれなかった。
あのグレアムが女性と……
かといってグレアムの女性不信が無くなったわけではない。
先日もお見合い紛いの謁見をされて相手の令嬢に対して絶対零度の眼差しを向けていたから。
それだけソフィアが凄いのだ。
中世的な魅力がグレアムに心を開かせるのだろう。
〈さすがはリザベル様……。ソフィア様を見つけられた時は本当に嬉しかったでしょうね〉
喜ばしい事だ。
グレアムとソフィアが結ばれて、
ハイラントの次代の後継が誕生する。
国民の誰もが待ち望んでいる事なのだ。
イズミルは自身の想いに今度こそ蓋をしようと心に決めた。
思いがけないサプライズを沢山貰った。
もうそれで充分だ……
そうそれで………
いつしかイズミルの足は止まっていた。
進もうと思っているのに足が前に動かない。
誰もいない回廊で良かった。
でも立ち止まってる場合じゃない、
自分にはやらなければならない事が沢山あるのだ。
時間は限られている。
イズミルが側近室へ戻ろうと踵を返した瞬間、
硬い壁のようなものにぶつかった。
「キャッ」
「おっとっ」
ぶつかった衝撃で後ろに倒れそうになった体を前から腕を掴まれて支えられる。
驚いて見上げると、その壁の正体はグレアムであった。
「へ、陛下っ……」
「大丈夫か?結構強くぶつかっただろう」
「だ、大丈夫です……申し訳ございません」
「いや、声を掛けようと不意に近付いたのはこちらだ。気にするな」
「声を?わたくしに何かご用意でしたか?」
「……いや、執務室に戻る途中で姿を見かけたんだが、凄い勢いで歩いていたから何かあったのかと」
「それでわざわざ追って来て下さったんですか?」
「まぁそんなところだ……何かあったのか?」
「あ、いいえ。大した事ではないのです」
まさかお前が原因だとは言えないイズミルであった。
「大丈夫なのか?」
「はい。……心配して下さるんですか?」
イズミルが尋ねるとグレアムはそっぽを向いて答えた。
「まぁな、キミは何を仕出かすかわからんしな」
「まぁ、でも……ありがとうございます」
「いや、……じゃあ戻るぞ」
「はい」
執務室へと戻るグレアムの後に続く。
イズミルはかじかんでいた心が解れていくような感じがした。
これで充分じゃないか。
8年、姿を見る事もできなかった。
最初は冷たくされて、受け入れて貰えなかった。
それが今ではこうだ。
こうやって“イズー”として、臣下として
気に掛けて貰えてる。
もうそれで充分だ。
でもグレアムがこうやって気に掛けてくれるのは“イズー”だからだ。
“イズミル”と知ればこうはいかないだろう。
恨まれているわけでも憎まれているわけでもないという事はわかっている。
でもグレアムにとって思い出したくない
象徴であるのは間違いないと思う。
だからどうしようもないのだ。
わたし達はもう、どうしようもない。
それがわかっているからこそ、
せめてグレアムのために最後の1日まで
頑張ろう。
そう改めて心に誓ったイズミルであった。
イズミルは本題である規範の一部の隠し場所の推察とユニコーンの目に対するグレガリオの見解を聞く事に移った。
グレガリオはイズミルへの手土産として、
ダンテルマニアである自身が長年かけて収集したダンテルマ直筆の手紙を持参してくれた。
その手紙はダンテルマが沢山いた愛人たちに向けて書いたものらしい。
気の置けない者に対する手紙などで、
その人物の為人や考え方を知る事が出来るとグレガリオは言う。
事前に概ねの内容は伝えていたので、
幾つかヒントに繋がるような事の書かれた手紙をピックアップして持って来てくれたのだ。
その中の一枚、
愛人Aに宛てた手紙の中より抜粋。
【愛しのダーリンへ。
先日、陛下の一番お気に入りの妃がまた王子を出産したわ。二人も王子を産み、如何に身分癒しい女でもこれで正妃になるのは間違いないわね。
私に言わせれば滑稽で仕方ないわよ。
陛下はその妃一人を寵愛して、他の妃は後宮から追い出そうとしているくらいなんだから、とっとと正妃にすれば良かったのよ。
まぁ私は絶対に出て行ってあげないけどね。
もし出て行かされるなら、とびっきりの嫌がらせをしてから出て行くわ】
そしてもう一枚、
今度は愛人Bに向けて書いた手紙より抜粋。
【親愛なる貴方へ。
どうやら私はこの後宮を追い出されるどころか北の塔へ幽閉されるらしいの。
妃でありながら沢山の愛人と密通し、酒を浴びるほど呑む私が王家の権威を貶めた…という事らしいわ。
妃たるもの貞淑で清廉であらねばならないのだそうよ。
馬鹿らしい。私の生家の侯爵家の力が欲しくて私を妃にしたくせに、まぁそんな妃は他にも沢山いたけど、最愛の者が現れたからと、他の妃を捨てるような男になぜ操を立てなければならないの?
もし時間を巻き戻せるなら、この世界の何処かにいるというユニコーンの元へ逃げて、私を連れ戻そうと追って来た奴を串刺しにしてもらうわ。
だってユニコーンは処女の味方だっていうじゃない?
そう、私はユニコーンに守ってもらうの。
まぁもう処女じゃないから無理なのだけれど。
ねぇ?幽閉される前にもう一度だけ貴方に会いたいの、また会えるわよね……?】
「ユニコーン……」
イズミルは手紙を畳みながら言った。
「如何にも意味ありげな言い回しじゃろ?」
「そうですわね……」
愛人Aに宛てた手紙の内容からして、
王室規範へ嫌がらせ紛いの呪いを掛けたり規範の書の一部を隠したのはダンテルマで間違いないだろう。
それにわざわざ手紙に認めたユニコーンというワードも……
やはりあのユニコーンの目はダンテルマに何かしら関係しているのではないだろうか。
一番改訂したい婚姻について書かれていると思われる規範の書の一部。
グレアムとリザベルの為にも見つけ出さねば。
リザベルは今回の改訂で、
“王家に嫁ぐ妃はエンシェントブラッドを持つ者ではなくてはならない”という部分を削除するつもりなのだと聞く。
どんな血筋の者でも、
グレアムが気に入れば王家に嫁げるように。
イズミルにはわかっていた。
ソフィア=ローラインがグレアムの妃候補として側に上げられた事を。
イズミルを介して、ソフィアはすんなりとグレアムに受け入れられた。
簡単なようだが、それは奇跡に近い事だと思う。
今までであったならまず無理だったであろう。
何事も絶妙な時期とタイミングがあるのだとイズミルは思った。
このまま推し進めれば、
もしかしたらグレアムはソフィアを受け
入れるかもしれない。
グレアムとて後継問題をこれ以上先延ばしには
出来ないとわかっているはずだから。
しかしソフィアは伯爵家の娘ではあるがエンシェントブラッドではない。
ソフィアがグレアムの妃となる為には王室規範の改訂は必要な事なのだ。
そしてそれを行う事こそがグレアムの恩に報いる事だとイズミルは考えていた。
自分の胸の痛みなど瑣末な事である。
どうせもうすぐ自分はいなくなる身だ。
二人の寄り添う姿を見なくて済む。
「次に嫁ぐ相手は遠い国の人がいいかも
しれないわね……」
「ん?ズーちゃん、何か言った?」
イズミルのひとり言が聞き取れず、
恩師が聞き返してきた。
「いいえなんでも。それより師匠、ここれが例のユニコーンの目なのですが……」
イズミルは小さな箱からガラス玉のような丸い球体を取り出した。
「ほほう……!これが……」
「これは一体何なのか、おわかりになられますか?」
「ふむ……」
グレガリオはまじまじとイズミルがユニコーンの目と呼ぶ球体をを見つめた。
「これが霊廟の天井に描かれていたユニコーンの目に嵌まっていたんじゃな?」
「ええ、そうです。
わたしが触れるとポロっと取れましたが」
「ほほぅ……。ズーちゃんよ、
しばしコレを預からせて貰っていいかの?じっくり考えたいんじゃ」
「もちろんです、よろしくお願いします」
グレガリオの部屋を出て、
イズミルは側近達の部屋へと向かう。
その途中で中庭にある広場から歓声が
聞こえたので丁度廊下で行き合ったゲイルに何事かと聞いてみた。
「ああ、ソフィア様の剣技がなかなかのものだと聞きつけたマルセル様が手合わせを願い出たんです」
「まあ、それで?」
「辛うじてマルセル様が勝った……というところでしたね。でもそれを聞いた陛下がならば自分も手合わせをしてみたいと仰られて……」
「えっ……?」
「陛下の剣技は本業の騎士でも敵わないほどだとは聞いていましたが、それはもう見事なものでした。でもなかなかどうしてソフィア様も健闘されて……アレ?イズー?どうかしましたか?」
「あ、いっいえ。失礼致しました。
それはわたしも見とうございましたわ」
「そうですよね、アレは見ものでした」
その後ゲイルとはその場で別れたが、
イズミルはどうしてもそのまま側近室へ
行く気にはなれなかった。
あのグレアムが女性と……
かといってグレアムの女性不信が無くなったわけではない。
先日もお見合い紛いの謁見をされて相手の令嬢に対して絶対零度の眼差しを向けていたから。
それだけソフィアが凄いのだ。
中世的な魅力がグレアムに心を開かせるのだろう。
〈さすがはリザベル様……。ソフィア様を見つけられた時は本当に嬉しかったでしょうね〉
喜ばしい事だ。
グレアムとソフィアが結ばれて、
ハイラントの次代の後継が誕生する。
国民の誰もが待ち望んでいる事なのだ。
イズミルは自身の想いに今度こそ蓋をしようと心に決めた。
思いがけないサプライズを沢山貰った。
もうそれで充分だ……
そうそれで………
いつしかイズミルの足は止まっていた。
進もうと思っているのに足が前に動かない。
誰もいない回廊で良かった。
でも立ち止まってる場合じゃない、
自分にはやらなければならない事が沢山あるのだ。
時間は限られている。
イズミルが側近室へ戻ろうと踵を返した瞬間、
硬い壁のようなものにぶつかった。
「キャッ」
「おっとっ」
ぶつかった衝撃で後ろに倒れそうになった体を前から腕を掴まれて支えられる。
驚いて見上げると、その壁の正体はグレアムであった。
「へ、陛下っ……」
「大丈夫か?結構強くぶつかっただろう」
「だ、大丈夫です……申し訳ございません」
「いや、声を掛けようと不意に近付いたのはこちらだ。気にするな」
「声を?わたくしに何かご用意でしたか?」
「……いや、執務室に戻る途中で姿を見かけたんだが、凄い勢いで歩いていたから何かあったのかと」
「それでわざわざ追って来て下さったんですか?」
「まぁそんなところだ……何かあったのか?」
「あ、いいえ。大した事ではないのです」
まさかお前が原因だとは言えないイズミルであった。
「大丈夫なのか?」
「はい。……心配して下さるんですか?」
イズミルが尋ねるとグレアムはそっぽを向いて答えた。
「まぁな、キミは何を仕出かすかわからんしな」
「まぁ、でも……ありがとうございます」
「いや、……じゃあ戻るぞ」
「はい」
執務室へと戻るグレアムの後に続く。
イズミルはかじかんでいた心が解れていくような感じがした。
これで充分じゃないか。
8年、姿を見る事もできなかった。
最初は冷たくされて、受け入れて貰えなかった。
それが今ではこうだ。
こうやって“イズー”として、臣下として
気に掛けて貰えてる。
もうそれで充分だ。
でもグレアムがこうやって気に掛けてくれるのは“イズー”だからだ。
“イズミル”と知ればこうはいかないだろう。
恨まれているわけでも憎まれているわけでもないという事はわかっている。
でもグレアムにとって思い出したくない
象徴であるのは間違いないと思う。
だからどうしようもないのだ。
わたし達はもう、どうしようもない。
それがわかっているからこそ、
せめてグレアムのために最後の1日まで
頑張ろう。
そう改めて心に誓ったイズミルであった。
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