77 / 161
ミニ番外編
自称転生ヒロイン
しおりを挟む
ごく普通の男爵家に生まれたごく普通の令嬢だったリリスがごく普通でなくなったのは彼女が十二歳の時であった。
自宅の庭のブランコに乗っていて、そこからずり落ちて頭を打った拍子に前世の記憶を取り戻したからだ。
それまでのリリスは毒にも薬にもならない、悪い子でも良い子でもない、平々凡々な少女であった。
しかし前世の記憶を取り戻し、今世で自分が暮らしている世界が前世で散々読み散らかしたラノベや散々のめり込んだ乙女ゲームの世界とよく似た世界であると気付き、ならばこのシチュのワタシってばこの世界のヒロインなんじゃない?と思った瞬間、彼女の中の何かが変わったのだ。
リリスは鏡の前に立ち、そこに映った己の姿を見て確信した。
「ピンクの髪にキラキラの瞳~♡やっぱりワタシってばヒロインじゃ~ん!」
今は平凡な容姿だが、ヒロインだというならきっとメキメキ美少女になるはず!
リリスはそう思い、その日から自分磨きに没頭した。
するともともと平凡だった顔立ちは良い方にも悪い方にも変化しやすいようで、運良く良い方へと転じてゆき、リリスはあっという間に美少女と呼ばれる類の顔立ちとなったのであった。
「あとはアレよね~転生ヒロインにつきもののチート?なにか特別な能力がワタシにはあるはず♡う~んでもそれは何かしら……転生ヒロインといえばやっぱり聖女?ざまぁされる聖女もいるけど~、ワタシはヒロインだからそんなはずはないし~♪じゃあちょっと教会にでも行ってみよっと!」
そんな軽いノリでリリスは教会へ行く事にしたのであった。
アデリオールには大陸国教会がないために、わざわざ総本山のある他国にまで足を伸ばして。
そこで何の成果も出なかったのであれば、リリスはこのままちょっと前世の記憶を持つだけの風変わりな令嬢で終わったのだろうが、幸か不幸かその教会で彼女の類まれなる神聖力が見つかってしまったのだ。
神聖力とは教会側が称した呼び方であって元は魔力の事である。
リリスはこれまで魔力が極めて低い低魔力保持者であったがこれも頭を打った影響か膨大な魔力を有する体へと変化を遂げてしまったのだ。
これにより教会はリリスを聖女と認定し、母国であるアデリオールにその旨を報告した。
そしてリリスの保護を要請し、それにアデリオール側が(渋々)応えた事により彼女は鳴り物入りで凱旋したのであった。
そしてこれも慣例で(渋々)出迎える事になった王族との顔合わせで、デイビッド王子に一目惚れをしたリリスは第一攻略者をデイビッドに定めたのであった。
「きゃーん♡さすがは王子サマ~超イケメンなんですけどぉ~?ヒロインのワタシにふさわし~い!」
と有頂天になってリリスは喜んだ。
デイビッドにはすでに婚約者がいるらしいがリリスにとってはそんなの関係ねぇ、だ。
王子の婚約者なんて間違いなく政略により結ばれた形だけのもの。
そして王子はその婚約者に興味はなく、突然彗星の如く現れた聖女であるヒロインを溺愛するものと相場が決まっている。
そしてそれを腹立たしく思った婚約者は悪役令嬢と化してヒロインを虐めるのだ。
その結果悪役令嬢は王子に断罪され、婚約破棄の末に追放もしくは修道院送りとなるのがお決まりのテンプレである。
そんな悪役令嬢など取るに足りず、何を恐れる必要があろうか。
「ふふん、楽勝楽勝ぉ~♡早く学校に行きたいな~♡悪役令嬢に思いっきりワタシと王子のラブラブっぷりを見せつけてやるんだ~♡」
と、邪で呑気な事を考えてきたリリス。
そうして始まった彼女の学園生活なのだが、
リリスが思い描いていたのとは少し…いやかなり外れたものであった。
まずデイビッド王子が全くといっていいほどリリスに興味を示さない。
最初は照れているのかな?とか王子は真面目だから人目を気にして塩対応を取るのね!とか思っていたが、どのような場面でも塩っぱい対応で接せられるのだ。
まぁこれはいい。
所詮坊やなんてちょっとおっぱいでも触らせてやればイチコロなはず。
(リリスは前世では二十代の陽キャであった)
問題は悪役令嬢であるはずのデイビッドの婚約者だ。
ちっとも悪役令嬢らしくヒロインであるリリスを虐めてこない。
それに髪型もドリル級の縦ろーるではなく少し毛先にクセのあるふんわりとしたストレートだし、何より信じられないくらい美少女なのだ!
「何よぅアレ~!ふんだ、ヒロインであるワタシの方が絶対にカワイイんだからぁ~」
美人で家柄も良く性格もいいと評判のデイビッドの婚約者、ポレット=ワイズ。
本来わがままで家族や親族にも疎まれるキャラであるハズの悪役令嬢が、従兄の嫁とかいう自分と同じ転生者にさえも守られている始末。
しかもその同じ転生者がリリスに無駄だから諦めろとまで言うのだ。
無駄ってなんだ、諦めろって誰に言ってんだ。
「うわぁ~ガチでムカつくんですけどぉ~!王子ってば悪役令嬢とむちゃ仲良しだしぃ~!も~こうなったらチートパワー炸裂しちゃう?やっちゃう?やっちゃう?」
聖女認定と共に国教会より授かった聖なるアイテム、魅了指輪。
アデリオールでは減少の一途を辿る信仰者を増やすという名目で渡されたのだ。
この指輪に聖女の神聖力を注ぎ込めば、目を合わせ手で触れた者の信仰心を目覚めさせることができるらしい。
そして絶大なる信仰心をチャームリングをつけた聖女を寄せてくるという。
「なんてヒロインのワタシにふさわしいアイテムなの~♡」
まぁ本音をいうならばリリスはこの指輪は使いたくなかったのだ。
乙女ゲームでもラノベでも、魅了を用いた聖女の末路は酷いものであった。
しかしデイビッドは一向に靡かないし悪役令嬢は悪役令嬢してくれない。
このままではいつまでたってもデイビッド王子を攻略でないではないか。
「さっさと王子を落として、学園で王子と人気を二分するというルシアン=ワイズ先輩の攻略に取り掛かりたいのに~!目指すは逆ハー!逆ハーよ!」
魅了を使うのに一抹の不安を感じなくはないが、ラノベの聖女達と同じ轍を踏まなければいいのだ。
それにこれは信仰心を芽生えさせてあげる言わば宗教活動の一環である。
「ワタシなら出来るし許されるわ~!だってワタシはこの世界のヒロインなんだもの~!」
完全に自分はこの世界のヒロインだと思い込んでいるリリス。
彼女は逆ハーエンドを目指すために魅了指輪をその指にはめたのであった。
しかし何故かせっかくチャームリング身につけて、デイビッドと接し初めていたというのに王子は突然他国への視察へと行ってしまったのだ。
「も~!ぷんぷん!どーうしてこのタイミング~?まぁいいわ、先に土台を作っておきましょ~♪ワタシを守ってくれる沢山のモブ騎士を手に入れるのよ~♡」
と、とりあえずは狙いをデイビッドから学園のモブ男子生徒たちに変えたリリスが、チャームリングによりあっという間に聖女の信仰者を増やしたのであった。
「相変わらずルシアン=ワイズは捕まらないけとまぁいいわ~。彼ってば悪役令嬢のお兄ちゃんなんでしょ?妹を断罪する時にいくらでも接点が出来るはずぅ~」
と、虎視眈々とルシアンも狙っている聖女リリス。
今はとにかく早くデイビッドが帰ってくるのを待ちわびる自称ヒロインなのであった。
自宅の庭のブランコに乗っていて、そこからずり落ちて頭を打った拍子に前世の記憶を取り戻したからだ。
それまでのリリスは毒にも薬にもならない、悪い子でも良い子でもない、平々凡々な少女であった。
しかし前世の記憶を取り戻し、今世で自分が暮らしている世界が前世で散々読み散らかしたラノベや散々のめり込んだ乙女ゲームの世界とよく似た世界であると気付き、ならばこのシチュのワタシってばこの世界のヒロインなんじゃない?と思った瞬間、彼女の中の何かが変わったのだ。
リリスは鏡の前に立ち、そこに映った己の姿を見て確信した。
「ピンクの髪にキラキラの瞳~♡やっぱりワタシってばヒロインじゃ~ん!」
今は平凡な容姿だが、ヒロインだというならきっとメキメキ美少女になるはず!
リリスはそう思い、その日から自分磨きに没頭した。
するともともと平凡だった顔立ちは良い方にも悪い方にも変化しやすいようで、運良く良い方へと転じてゆき、リリスはあっという間に美少女と呼ばれる類の顔立ちとなったのであった。
「あとはアレよね~転生ヒロインにつきもののチート?なにか特別な能力がワタシにはあるはず♡う~んでもそれは何かしら……転生ヒロインといえばやっぱり聖女?ざまぁされる聖女もいるけど~、ワタシはヒロインだからそんなはずはないし~♪じゃあちょっと教会にでも行ってみよっと!」
そんな軽いノリでリリスは教会へ行く事にしたのであった。
アデリオールには大陸国教会がないために、わざわざ総本山のある他国にまで足を伸ばして。
そこで何の成果も出なかったのであれば、リリスはこのままちょっと前世の記憶を持つだけの風変わりな令嬢で終わったのだろうが、幸か不幸かその教会で彼女の類まれなる神聖力が見つかってしまったのだ。
神聖力とは教会側が称した呼び方であって元は魔力の事である。
リリスはこれまで魔力が極めて低い低魔力保持者であったがこれも頭を打った影響か膨大な魔力を有する体へと変化を遂げてしまったのだ。
これにより教会はリリスを聖女と認定し、母国であるアデリオールにその旨を報告した。
そしてリリスの保護を要請し、それにアデリオール側が(渋々)応えた事により彼女は鳴り物入りで凱旋したのであった。
そしてこれも慣例で(渋々)出迎える事になった王族との顔合わせで、デイビッド王子に一目惚れをしたリリスは第一攻略者をデイビッドに定めたのであった。
「きゃーん♡さすがは王子サマ~超イケメンなんですけどぉ~?ヒロインのワタシにふさわし~い!」
と有頂天になってリリスは喜んだ。
デイビッドにはすでに婚約者がいるらしいがリリスにとってはそんなの関係ねぇ、だ。
王子の婚約者なんて間違いなく政略により結ばれた形だけのもの。
そして王子はその婚約者に興味はなく、突然彗星の如く現れた聖女であるヒロインを溺愛するものと相場が決まっている。
そしてそれを腹立たしく思った婚約者は悪役令嬢と化してヒロインを虐めるのだ。
その結果悪役令嬢は王子に断罪され、婚約破棄の末に追放もしくは修道院送りとなるのがお決まりのテンプレである。
そんな悪役令嬢など取るに足りず、何を恐れる必要があろうか。
「ふふん、楽勝楽勝ぉ~♡早く学校に行きたいな~♡悪役令嬢に思いっきりワタシと王子のラブラブっぷりを見せつけてやるんだ~♡」
と、邪で呑気な事を考えてきたリリス。
そうして始まった彼女の学園生活なのだが、
リリスが思い描いていたのとは少し…いやかなり外れたものであった。
まずデイビッド王子が全くといっていいほどリリスに興味を示さない。
最初は照れているのかな?とか王子は真面目だから人目を気にして塩対応を取るのね!とか思っていたが、どのような場面でも塩っぱい対応で接せられるのだ。
まぁこれはいい。
所詮坊やなんてちょっとおっぱいでも触らせてやればイチコロなはず。
(リリスは前世では二十代の陽キャであった)
問題は悪役令嬢であるはずのデイビッドの婚約者だ。
ちっとも悪役令嬢らしくヒロインであるリリスを虐めてこない。
それに髪型もドリル級の縦ろーるではなく少し毛先にクセのあるふんわりとしたストレートだし、何より信じられないくらい美少女なのだ!
「何よぅアレ~!ふんだ、ヒロインであるワタシの方が絶対にカワイイんだからぁ~」
美人で家柄も良く性格もいいと評判のデイビッドの婚約者、ポレット=ワイズ。
本来わがままで家族や親族にも疎まれるキャラであるハズの悪役令嬢が、従兄の嫁とかいう自分と同じ転生者にさえも守られている始末。
しかもその同じ転生者がリリスに無駄だから諦めろとまで言うのだ。
無駄ってなんだ、諦めろって誰に言ってんだ。
「うわぁ~ガチでムカつくんですけどぉ~!王子ってば悪役令嬢とむちゃ仲良しだしぃ~!も~こうなったらチートパワー炸裂しちゃう?やっちゃう?やっちゃう?」
聖女認定と共に国教会より授かった聖なるアイテム、魅了指輪。
アデリオールでは減少の一途を辿る信仰者を増やすという名目で渡されたのだ。
この指輪に聖女の神聖力を注ぎ込めば、目を合わせ手で触れた者の信仰心を目覚めさせることができるらしい。
そして絶大なる信仰心をチャームリングをつけた聖女を寄せてくるという。
「なんてヒロインのワタシにふさわしいアイテムなの~♡」
まぁ本音をいうならばリリスはこの指輪は使いたくなかったのだ。
乙女ゲームでもラノベでも、魅了を用いた聖女の末路は酷いものであった。
しかしデイビッドは一向に靡かないし悪役令嬢は悪役令嬢してくれない。
このままではいつまでたってもデイビッド王子を攻略でないではないか。
「さっさと王子を落として、学園で王子と人気を二分するというルシアン=ワイズ先輩の攻略に取り掛かりたいのに~!目指すは逆ハー!逆ハーよ!」
魅了を使うのに一抹の不安を感じなくはないが、ラノベの聖女達と同じ轍を踏まなければいいのだ。
それにこれは信仰心を芽生えさせてあげる言わば宗教活動の一環である。
「ワタシなら出来るし許されるわ~!だってワタシはこの世界のヒロインなんだもの~!」
完全に自分はこの世界のヒロインだと思い込んでいるリリス。
彼女は逆ハーエンドを目指すために魅了指輪をその指にはめたのであった。
しかし何故かせっかくチャームリング身につけて、デイビッドと接し初めていたというのに王子は突然他国への視察へと行ってしまったのだ。
「も~!ぷんぷん!どーうしてこのタイミング~?まぁいいわ、先に土台を作っておきましょ~♪ワタシを守ってくれる沢山のモブ騎士を手に入れるのよ~♡」
と、とりあえずは狙いをデイビッドから学園のモブ男子生徒たちに変えたリリスが、チャームリングによりあっという間に聖女の信仰者を増やしたのであった。
「相変わらずルシアン=ワイズは捕まらないけとまぁいいわ~。彼ってば悪役令嬢のお兄ちゃんなんでしょ?妹を断罪する時にいくらでも接点が出来るはずぅ~」
と、虎視眈々とルシアンも狙っている聖女リリス。
今はとにかく早くデイビッドが帰ってくるのを待ちわびる自称ヒロインなのであった。
280
あなたにおすすめの小説
能ある妃は身分を隠す
赤羽夕夜
恋愛
セラス・フィーは異国で勉学に励む為に、学園に通っていた。――がその卒業パーティーの日のことだった。
言われもない罪でコンペーニュ王国第三王子、アレッシオから婚約破棄を大体的に告げられる。
全てにおいて「身に覚えのない」セラスは、反論をするが、大衆を前に恥を掻かせ、利益を得ようとしか思っていないアレッシオにどうするべきかと、考えているとセラスの前に現れたのは――。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
石女を理由に離縁されましたが、実家に出戻って幸せになりました
お好み焼き
恋愛
ゼネラル侯爵家に嫁いで三年、私は子が出来ないことを理由に冷遇されていて、とうとう離縁されてしまいました。なのにその後、ゼネラル家に嫁として戻って来いと手紙と書類が届きました。息子は種無しだったと、だから石女として私に叩き付けた離縁状は無効だと。
その他にも色々ありましたが、今となっては心は落ち着いています。私には優しい弟がいて、頼れるお祖父様がいて、可愛い妹もいるのですから。
あ、すみません。私が見ていたのはあなたではなく、別の方です。
秋月一花
恋愛
「すまないね、レディ。僕には愛しい婚約者がいるんだ。そんなに見つめられても、君とデートすることすら出来ないんだ」
「え? 私、あなたのことを見つめていませんけれど……?」
「なにを言っているんだい、さっきから熱い視線をむけていたじゃないかっ」
「あ、すみません。私が見ていたのはあなたではなく、別の方です」
あなたの護衛を見つめていました。だって好きなのだもの。見つめるくらいは許して欲しい。恋人になりたいなんて身分違いのことを考えないから、それだけはどうか。
「……やっぱり今日も格好いいわ、ライナルト様」
うっとりと呟く私に、ライナルト様はぎょっとしたような表情を浮かべて――それから、
「――俺のことが怖くないのか?」
と話し掛けられちゃった! これはライナルト様とお話しするチャンスなのでは?
よーし、せめてお友達になれるようにがんばろう!
うちに待望の子供が産まれた…けど
satomi
恋愛
セント・ルミヌア王国のウェーリキン侯爵家に双子で生まれたアリサとカリナ。アリサは黒髪。黒髪が『不幸の象徴』とされているセント・ルミヌア王国では疎まれることとなる。対してカリナは金髪。家でも愛されて育つ。二人が4才になったときカリナはアリサを自分の侍女とすることに決めた(一方的に)それから、両親も家での事をすべてアリサ任せにした。
デビュタントで、カリナが皇太子に見られなかったことに腹を立てて、アリサを勘当。隣国へと国外追放した。
(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・
青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。
「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」
私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・
異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。
心配するな、俺の本命は別にいる——冷酷王太子と籠の花嫁
柴田はつみ
恋愛
王国の公爵令嬢セレーネは、家を守るために王太子レオニスとの政略結婚を命じられる。
婚約の儀の日、彼が告げた冷酷な一言——「心配するな。俺の好きな人は別にいる」。
その言葉はセレーネの心を深く傷つけ、王宮での新たな生活は噂と誤解に満ちていく。
好きな人が別にいるはずの彼が、なぜか自分にだけ独占欲を見せる。
嫉妬、疑念、陰謀が渦巻くなかで明らかになる「真実」。
契約から始まった婚約は、やがて運命を変える愛の物語へと変わっていく——。
「お前との婚約はなかったことに」と言われたので、全財産持って逃げました
ほーみ
恋愛
その日、私は生まれて初めて「人間ってここまで自己中心的になれるんだ」と知った。
「レイナ・エルンスト。お前との婚約は、なかったことにしたい」
そう言ったのは、私の婚約者であり王太子であるエドワルド殿下だった。
「……は?」
まぬけな声が出た。無理もない。私は何の前触れもなく、突然、婚約を破棄されたのだから。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。