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連載
さわこさんと、秋のジャッケ その1
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「ん~……」
お昼前の私なのですが……お店の中で腕組をして首をひねっている最中です。
私の前には、リンシンさん、クニャスさん、マクタウロさんの3人が、私と同じように腕組をして立っておられます。
私達の前には、魚が並べられています。
はい、この時期の味覚、ジャッケです。
私の世界の鮭によくにたお魚でして、この時期川を遡上してくるんです。
ただ、この世界のジャッケは、私の世界の鮭と違いまして、口がトランペット状になっているんです。
そのトランペット状の口で大音量の音楽みたいなものを奏でながら、しかも横一線に並んで遡上してくるものですから、そりゃあもううるさいのなんの……
でも、鮭に似ているだけあって、その身はとても美味しいんです。
ただ、とにかくうるさいもんですから、辺境都市トツノコンベの周囲ではジャッケ漁は原則禁止になっているんです。
これには2つ理由があります。
1つはうるさすぎて耳をやられてしまうから。
何しろ、ジャッケは一度に何百匹も遡上してきますので、慣れていない方々が相手をしていると漏れなく耳をやられてしまうんです。
そのため、ジャッケの駆除は手慣れた冒険者の方々向けの依頼として冒険者組合が斡旋している状態なんです。
もう1つは、ジャッケを捕食しにやってくる古代怪獣族の存在です。
この古代怪獣族って、ベルのような小型の種族もいるのですが、ジャッケを捕食しにやってくるのはティラノサウルスのような巨大な種族の方なのです。
このような巨大な種族の方は、ベルのように人型に変化出来ない方が大半でして、そういった方々はジャッケだけでなく人種族や亜人種族も捕食対象にしかねないんです。
そんなわけで……居酒屋さわこさんと契約してくださっている冒険者のリンシンさん・クニャスさん・マクタウロさんの3人は、最近ジャッケが遡上してきたって言われていたトツノコンベ近くの川へジャッケ狩りに行かれていたのですが……
「……6匹……ですか」
私の前には、ジャッケが6匹だけ並んでいます。
「……うん……これだけ」
「待てども待てども、こんだけしか遡上してこなくてさぁ……」
「うむ、こんなのはじめてクマ」
リンシンさん達は困惑した表情をうかべながら首をひねり続けています。
そりゃあそうなりますよね。
私は去年のジャッケ漁しか知らないのですが……とはいえ、一度のジャッケ漁で500匹以上のジャッケを狩ることが出来ていたんです。
しかも、その間に古代怪獣族がやってきて結構な数のジャッケを食べていったのに、ですよ。
それくらい、遡上してくるジャッケって多いんです。
それが……遡上がはじまったばかりとはいえ、お昼まで粘ってたった6匹しか狩ることが出来なかったのですから……
「そうですねぇ……これは、何か理由があるのかも……」
「……うん……明日また行って、川下を調べてみる」
「そうねぇ、そうしないと、アタシ達も死活問題だもんねぇ」
「そうクマ、ほんと困るクマ」
私の言葉に、揃って頷いているリンシンさん、クニャスさん、マクタウロさん。
そうなんです。
このジャッケ狩りって、結構いいお金になるんです。
ジャッケの騒音被害を軽減するために、この時期の冒険者組合は1匹あたりに結構な額の報奨金を支払ってくれるんです。
このあたりで活動されている冒険者の方々の多くは、この時期にジャッケを狩りまくってお金を貯めて新しい装備を購入したり、別の都市へ移動するための旅費を稼いだりなさるんです。
ちなみに、冒険者組合に提出するのはジャッケから切り取ったトランペット状の口だけでいいものですから、残りの身は、こうして私が居酒屋さわこさんとして買い取りさせてもらっていますので、皆さんにとっては二倍美味しいわけなんです。
ですが……
そのジャッケがここまで狩れないとなると、装備を新しくしたりする予定が根底から狂ってしまうわけなんです。
「そうですね……今日の夕方にはバテアさんも薬草採取から戻ってこられますし、一緒に行ってもらえるようにお願いしてみるといいかもしれませんね」
「……うん、そうしてみる」
私の言葉に、リンシンさんも頷かれました。
……さて、とりあえずジャッケの不漁に関しては明日調べることにしまして……
「とりあえず、この秋最初のジャッケを早速調理しちゃいましょうか」
「……賛成!」
「うんうん! 憂さ晴らしにお願いね、さわこ!」
「いやぁ、それは嬉しいクマ!」
私の言葉に、リンシンさん達は一斉に笑顔になられました。
ジャッケを1匹厨房へ……残りの5匹は魔法袋へ保存しておきます。
魔法袋へ保存しておけば傷みませんので、あとで切り分けておきます。
「……では」
早速、私はジャッケを切り分けていきました。
包丁を片手に、大きなジャッケへ包丁をいれていきます。
去年、何百匹もさばきましたので、ジャッケをさばくのはもうお手のものな私です。
「……さわこ、すごい」
「ほんと、いつ見てもすごいわぁ」
「手際が際立ってるクマ」
カウンター席に座っているリンシンさん達は、私の包丁さばきを見つめながら感嘆の声をあげておられます。
なんでしょう……そんな風に言われますと、とても嬉しくなってしまいますね。
そんな皆様の前で、あっという間にジャッケを切り分けていった私。
「そうですね……やっぱりジャッケと言えば……」
メニューを決めた私は、魔法袋の中から材料を取り出していきます。
私の世界の豚によく似ているブルタンのバラ肉
白菜によく似ているハルクサイ
ニンジンによく似ているニルンジーン
椎茸によく似ているカゲタケ
私の世界で仕入れてきた豆腐
それに、ワノンさんの酒造工房で購入させてもらった酒粕
「さて、では……」
魔石コンロの上においたお鍋に出汁をいれ、野菜と豆腐、カゲタケを入れていきます。
蓋をして、しばらく煮立たせたら、ジャッケとバラ肉を加えて、さらに煮こんでいきます。
アクを取り、ジャッケとバラ肉に火が通った頃合いで、お味噌を加えて味を調え、それから酒粕を加えます。
味を調えながら、最後にもう一煮立ちさせて……
「はい、お待たせしました、石狩鍋です」
私は、笑顔で土鍋をカウンター席へ運んでいきました。
お味噌で味付けされた鍋の中に、具材がいい具合に煮えています。
「……美味しそうな匂い」
「ウンウン! この匂い、もうたまんない!」
「うはぁ! すっごく美味しそうクマ!」
皆さん、私が置いた鍋に顔を近づけて歓喜の声をあげておられます。
そして、私が取り皿とフォークをお渡しすると、
「さぁ、早い者勝ちよね!」
「あ、ちょっと待つクマ、クニャス!」
「……ずるい!」
最初に取り皿を手にとったクニャスさんが、フォークをお鍋に延ばしていったのですが、その手をリンシンさんとマクタウロさんが必死に抑えておられまして……
結局、3人で取り分を決めて、みんなで仲良く……と、いう割には、
「ちょっとリンシン、お肉取り過ぎてない?」
「……クニャスこそ……カゲタケ多い?」
「おいおい、2人とも全体的に取り過ぎじゃないかクマ?」
そんな言葉を交わしながら、お互いにお互いをけん制しながら、視線を交わし合っておられた次第でして。
でも、取り皿の中の具材を口に運ぶと……
「んん!? 美味しい! このジャッケ脂がのってて美味しいわ!」
「……うん、ジャッケもだけど、ブルタンのお肉も、美味し」
「汁もいいクマ~。出汁と、このミソっていうのが具材にすっごく合うクマ」
皆さん、一斉に笑顔を浮かべながら歓喜の声を上げられたんです。
3人で1つのお鍋にしたのは、最初失敗だったかなと思ったのですが、食が進むにつれて皆さん笑顔で言葉を交わしながら和気藹々とお鍋を食べ進められていったものですから、私も安堵しきりでした。
さてさて、今夜の営業の際には『石狩鍋はじめました』って張り紙をしておかないといけませんね。
数は少ないですけど、皆さんが狩ってきてくださったジャッケですし、お客様にも味わっていただこうと思います。
ーつづく
お昼前の私なのですが……お店の中で腕組をして首をひねっている最中です。
私の前には、リンシンさん、クニャスさん、マクタウロさんの3人が、私と同じように腕組をして立っておられます。
私達の前には、魚が並べられています。
はい、この時期の味覚、ジャッケです。
私の世界の鮭によくにたお魚でして、この時期川を遡上してくるんです。
ただ、この世界のジャッケは、私の世界の鮭と違いまして、口がトランペット状になっているんです。
そのトランペット状の口で大音量の音楽みたいなものを奏でながら、しかも横一線に並んで遡上してくるものですから、そりゃあもううるさいのなんの……
でも、鮭に似ているだけあって、その身はとても美味しいんです。
ただ、とにかくうるさいもんですから、辺境都市トツノコンベの周囲ではジャッケ漁は原則禁止になっているんです。
これには2つ理由があります。
1つはうるさすぎて耳をやられてしまうから。
何しろ、ジャッケは一度に何百匹も遡上してきますので、慣れていない方々が相手をしていると漏れなく耳をやられてしまうんです。
そのため、ジャッケの駆除は手慣れた冒険者の方々向けの依頼として冒険者組合が斡旋している状態なんです。
もう1つは、ジャッケを捕食しにやってくる古代怪獣族の存在です。
この古代怪獣族って、ベルのような小型の種族もいるのですが、ジャッケを捕食しにやってくるのはティラノサウルスのような巨大な種族の方なのです。
このような巨大な種族の方は、ベルのように人型に変化出来ない方が大半でして、そういった方々はジャッケだけでなく人種族や亜人種族も捕食対象にしかねないんです。
そんなわけで……居酒屋さわこさんと契約してくださっている冒険者のリンシンさん・クニャスさん・マクタウロさんの3人は、最近ジャッケが遡上してきたって言われていたトツノコンベ近くの川へジャッケ狩りに行かれていたのですが……
「……6匹……ですか」
私の前には、ジャッケが6匹だけ並んでいます。
「……うん……これだけ」
「待てども待てども、こんだけしか遡上してこなくてさぁ……」
「うむ、こんなのはじめてクマ」
リンシンさん達は困惑した表情をうかべながら首をひねり続けています。
そりゃあそうなりますよね。
私は去年のジャッケ漁しか知らないのですが……とはいえ、一度のジャッケ漁で500匹以上のジャッケを狩ることが出来ていたんです。
しかも、その間に古代怪獣族がやってきて結構な数のジャッケを食べていったのに、ですよ。
それくらい、遡上してくるジャッケって多いんです。
それが……遡上がはじまったばかりとはいえ、お昼まで粘ってたった6匹しか狩ることが出来なかったのですから……
「そうですねぇ……これは、何か理由があるのかも……」
「……うん……明日また行って、川下を調べてみる」
「そうねぇ、そうしないと、アタシ達も死活問題だもんねぇ」
「そうクマ、ほんと困るクマ」
私の言葉に、揃って頷いているリンシンさん、クニャスさん、マクタウロさん。
そうなんです。
このジャッケ狩りって、結構いいお金になるんです。
ジャッケの騒音被害を軽減するために、この時期の冒険者組合は1匹あたりに結構な額の報奨金を支払ってくれるんです。
このあたりで活動されている冒険者の方々の多くは、この時期にジャッケを狩りまくってお金を貯めて新しい装備を購入したり、別の都市へ移動するための旅費を稼いだりなさるんです。
ちなみに、冒険者組合に提出するのはジャッケから切り取ったトランペット状の口だけでいいものですから、残りの身は、こうして私が居酒屋さわこさんとして買い取りさせてもらっていますので、皆さんにとっては二倍美味しいわけなんです。
ですが……
そのジャッケがここまで狩れないとなると、装備を新しくしたりする予定が根底から狂ってしまうわけなんです。
「そうですね……今日の夕方にはバテアさんも薬草採取から戻ってこられますし、一緒に行ってもらえるようにお願いしてみるといいかもしれませんね」
「……うん、そうしてみる」
私の言葉に、リンシンさんも頷かれました。
……さて、とりあえずジャッケの不漁に関しては明日調べることにしまして……
「とりあえず、この秋最初のジャッケを早速調理しちゃいましょうか」
「……賛成!」
「うんうん! 憂さ晴らしにお願いね、さわこ!」
「いやぁ、それは嬉しいクマ!」
私の言葉に、リンシンさん達は一斉に笑顔になられました。
ジャッケを1匹厨房へ……残りの5匹は魔法袋へ保存しておきます。
魔法袋へ保存しておけば傷みませんので、あとで切り分けておきます。
「……では」
早速、私はジャッケを切り分けていきました。
包丁を片手に、大きなジャッケへ包丁をいれていきます。
去年、何百匹もさばきましたので、ジャッケをさばくのはもうお手のものな私です。
「……さわこ、すごい」
「ほんと、いつ見てもすごいわぁ」
「手際が際立ってるクマ」
カウンター席に座っているリンシンさん達は、私の包丁さばきを見つめながら感嘆の声をあげておられます。
なんでしょう……そんな風に言われますと、とても嬉しくなってしまいますね。
そんな皆様の前で、あっという間にジャッケを切り分けていった私。
「そうですね……やっぱりジャッケと言えば……」
メニューを決めた私は、魔法袋の中から材料を取り出していきます。
私の世界の豚によく似ているブルタンのバラ肉
白菜によく似ているハルクサイ
ニンジンによく似ているニルンジーン
椎茸によく似ているカゲタケ
私の世界で仕入れてきた豆腐
それに、ワノンさんの酒造工房で購入させてもらった酒粕
「さて、では……」
魔石コンロの上においたお鍋に出汁をいれ、野菜と豆腐、カゲタケを入れていきます。
蓋をして、しばらく煮立たせたら、ジャッケとバラ肉を加えて、さらに煮こんでいきます。
アクを取り、ジャッケとバラ肉に火が通った頃合いで、お味噌を加えて味を調え、それから酒粕を加えます。
味を調えながら、最後にもう一煮立ちさせて……
「はい、お待たせしました、石狩鍋です」
私は、笑顔で土鍋をカウンター席へ運んでいきました。
お味噌で味付けされた鍋の中に、具材がいい具合に煮えています。
「……美味しそうな匂い」
「ウンウン! この匂い、もうたまんない!」
「うはぁ! すっごく美味しそうクマ!」
皆さん、私が置いた鍋に顔を近づけて歓喜の声をあげておられます。
そして、私が取り皿とフォークをお渡しすると、
「さぁ、早い者勝ちよね!」
「あ、ちょっと待つクマ、クニャス!」
「……ずるい!」
最初に取り皿を手にとったクニャスさんが、フォークをお鍋に延ばしていったのですが、その手をリンシンさんとマクタウロさんが必死に抑えておられまして……
結局、3人で取り分を決めて、みんなで仲良く……と、いう割には、
「ちょっとリンシン、お肉取り過ぎてない?」
「……クニャスこそ……カゲタケ多い?」
「おいおい、2人とも全体的に取り過ぎじゃないかクマ?」
そんな言葉を交わしながら、お互いにお互いをけん制しながら、視線を交わし合っておられた次第でして。
でも、取り皿の中の具材を口に運ぶと……
「んん!? 美味しい! このジャッケ脂がのってて美味しいわ!」
「……うん、ジャッケもだけど、ブルタンのお肉も、美味し」
「汁もいいクマ~。出汁と、このミソっていうのが具材にすっごく合うクマ」
皆さん、一斉に笑顔を浮かべながら歓喜の声を上げられたんです。
3人で1つのお鍋にしたのは、最初失敗だったかなと思ったのですが、食が進むにつれて皆さん笑顔で言葉を交わしながら和気藹々とお鍋を食べ進められていったものですから、私も安堵しきりでした。
さてさて、今夜の営業の際には『石狩鍋はじめました』って張り紙をしておかないといけませんね。
数は少ないですけど、皆さんが狩ってきてくださったジャッケですし、お客様にも味わっていただこうと思います。
ーつづく
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