223 / 343
連載
さわこさんと、ゾフィナさんとエンジェさん
しおりを挟む
今夜も、居酒屋さわこさんの軒先には提灯と暖簾が掲げられています。
「今日もよく振りますねぇ」
扉の前を掃き掃除しながら、私は空を見上げました。
薄暗くなりはじめている空はどんよりと曇っておりまして、そこから雪が降っております。
その勢いは、お昼過ぎからかなり増えているように思います。
「……うん。これだと、朝にはすごいことになってる」
提灯に灯りをつけてくださっていたリンシンさんも、空を見上げながら首をかしげておいでです。
最近の、リンシンさんをはじめとした、居酒屋さわこさんと専属契約を結ばせていただいております冒険者の方々は、ここ辺境都市トツノコンベ周辺では狩りが出来ないため、もっぱらバテアさんの転移魔法を利用させていただいて、積雪のない南方へ出向いて狩りを行っている状態でございます。
「リンシンさん、明日も南方に狩りに出向かれるのですか?」
「……うん、明日はクッカドゥウドルを狩ってくる」
「いつもありがとうございます」
「……ううん、さわこの役に立てるのなら、うれしい」
リンシンさんはそう言うと、にっこりと微笑んでくださいました。
「そう言って頂けると、私も嬉しいですわ」
そんなリンシンさんに、私も笑顔を返させていただきました。
私達は、しばらくの間玄関まわりを掃除してからお店の中へと戻っていきました。
「さぁ、さわこ! 今日も頑張るわ!」
お店に入ると、赤い着物に袖を通したエンジェさんが張り切った声をあげています。
元はクリスマスツリーだったエンジェさん。
付喪神となって、人の姿になれるようになったのですが、しばらくの間はすぐに体力はなくなってしまって、夜になると早々にお休みしてしまうのが常だったのですが、ここ最近はいつものペースで日中働いていても、夜もこうして元気に起きていることが出来るようになってきたのでございます。
「エンジェ、あんまり張り切らないのよ。あんた時々仕事中にバタンキュウしやうんだから」
そんなエンジェさんに、お酒を燗しているバテアさんが笑いかけておいでです。
「まかせてバテア! 今日は大丈夫よ」
「それ昨日も言ってたじゃない。そんでもって営業開始してから二時間ほどで、そこの椅子に座って寝息を立ててたんだしさ」
「まかせてバテア! 今日は大丈夫よ」
エンジェさんは、満面の笑みを浮かべながら胸をドンと叩いています。
そんなエンジェさんを、店内のみんなも笑顔で見つめていました。
「じゃあエンジェ、トゥデイは私と一緒に接客をしましょう。いいわね?」
「わかったわ、エミリア。一緒に頑張りましょう」
「えぇ、トゥゲザーしましょう」
そう言うと、エンジェさんとエミリアは玄関だるまストーブの上のタライの中で燗されているお銚子を確認しています。
唯一、ベルだけは二階のコタツに入っていまして、今頃寝息をたてているはずです。
人型になって、リンシンさんのお布団に入っているはずです。
寒くなる前は、私とバテアさんのベッドで一緒に寝ていたベルなのですが、最近はリンシンさんのお布団で寝るのが定番になっている感じなんですよね。
ただ、これはリンシンさんと一緒に寝たいというのではなくて、コタツに足を突っ込んで寝たいという欲求からきている行動だと思います。
「さわこ、来たわよ」
そう言ってお店の扉を開けたのはゾフィナさんでした。
「ウェルカム、さぁ、こちらへ」
出迎えたエミリアが挨拶をすると、すぐにいつものカウンター席へお通ししていきます。
普通のお客様ですと、まずはだるまストーブの上で燗しているお酒を1杯飲んで頂いてから席にご案内するところなのですが、ゾフィナさんの場合飲まれるものが違っていますので……
「さわこ、いつものぜんざいを頼む。それと甘酒を」
「いつものですね、はい、喜んで」
ゾフィナさんのいつもの声に、私もいつものお返事をお返しいたしました。
すでに甘酒は作り置きして、魔法袋に保管してあります。
私は、それを取り出すと魔石コンロで温めはじめました。
同時に、炭火コンロの上で丸餅を焼いていきます。
頃合いを見計らいながら、丸餅を次々に炭火コンロの上へ……
何しろゾフィナさんは、毎回ご来店なさると十杯近くぜんざいをお食べになりますからね。
お待たせしないように、早めに準備をしている次第です。
ゾフィナさんがぜんざいをお食べになる時間は、だいたい把握しておりますので、それに合わせている次第です。
ただ、この時間は少し気をつけないといけません。
役場のヒーロさんがお見えになると、ゾフィナさんはヒーロさんと会話をなさることが多くなるため、ぜんざいをお食べになる速度が若干遅めになってしまうんです。
そのあたりも考慮しつつ、準備をさせていただいております。
テーブル席のお客様までは、なかなかそこまでの配慮が出来ないのですが、いつもカウンターに座ってくださるお客様のお好みや、傾向、お食べになる速さはある程度把握しておりますので。
お餅が焼き上がるのと同時に、私の足下にエンジェさんが駆け寄って来ました。
そんなエンジェさんに、私は
「じゃあエンジェさん、お願いしますね」
そう言って、ぜんざいのよそったばかりのお椀が乗ったお盆をエンジェさんに手渡しました。
「まかせてさわこ!」
エンジェさんは、それを満面の笑みで受け取ると、トトトと歩いてゾフィナさんの元へ……
「お待たせゾフィナ。さわこのぜんざいよ」
「うむ、いつもありがとうエンジェ」
ゾフィナさんは、ぜんざいのお椀を笑顔で受け取っておられます。
そんなゾフィナさんに、エンジェさんも笑顔でお椀の乗ったお盆を差し出しています。
エンジェさんは、クリスマスツリーの付喪神です。
元は、天使のオーナメントの姿をしていたのですが、ゾフィナさんのお友達の女神さまが酔ったはずみに、エンジェさんを人の姿にしてくださり、ゾフィナさんの配慮のおかげでこの姿のまま過ごすことが出来るようになっているのでございます。
その事を知っているエンジェさんは、
「ゾフィナに恩返しをするわ!」
そう言って、率先してゾフィナさんに料理を運ぶようになっているのでございます。
ゾフィナさんは、受け取ったぜんざいを口に運ばれました。
いつものように、まずは汁を半分近く一気に飲み干していかれます。
「……うん、うまい。さわこのぜんざいは、やはり最高だな」
「そうよ! さわこの料理は最高なんだから」
笑顔のゾフィナさんに、笑顔を向けているエンジェさん。
そんなエンジェさんの笑顔を、ゾフィナさんも笑顔で見つめています。
「うむ、そうだな。最高だ」
「そうよゾフィナ、だから今日もいっぱいおかわりしていいんだからね!」
「わかった、ではお言葉にあまえて……」
そう言うと、ゾフィナさんは、お餅まで一気に口に運ばれまして、
「早速おかわりをもらおおうか」
そう言って、空になったお椀をエンジェさんに差し出しました。
エンジェさんは、嬉しそうに笑顔を浮かべると、
「わかったわゾフィナ、少し待ってて」
そう言うと、エンジェさんは空になったお椀をお盆にのせて、私の元へと戻って来ました。
「さわこ、おかわりをいただいたわ」
「はい、よろこんで」
笑顔のエンジェさんに、私も笑顔を返しました。
いつもより、少しペースが速いのですが……大丈夫です、これくらいなら許容範囲ですので。
◇◇
それから、一時間……
ゾフィナさんは、今もぜんざいをお食べになっておいでです、
その隣の席には、エンジェさんが座っています。
「ゾフィナさん、申し訳ありません」
「いいのよさわこ、気にしないで」
私の言葉に笑顔を返してくださるゾフィナさん。
その横の席で、エンジェさんは眠っていました。
今日も、朝からずっと目一杯の元気で頑張ってくださっていたエンジェさん。
気がつくと、ゾフィナさんのお隣に座って寝ていたのでございます。
ゾフィナさんにもたれかかりながら、寝息をたてているエンジェさん。
そんなエンジェさんを、時折笑顔で見つめながら、ゾフィナさんはぜんざいを食べておいでです。
「エンジェにこうしてもらえるのは、むしろ光栄だしな」
そう言うと、エンジェさんの頭をそっと撫でていくゾフィナさん。
エンジェさんは、心なしか嬉しそうに微笑んだ気がします。
この夜……ゾフィナさんは、いつもより少し長めに居酒屋さわこさんの中でぜんざいを満喫なさっておいででした。
ーつづく
「今日もよく振りますねぇ」
扉の前を掃き掃除しながら、私は空を見上げました。
薄暗くなりはじめている空はどんよりと曇っておりまして、そこから雪が降っております。
その勢いは、お昼過ぎからかなり増えているように思います。
「……うん。これだと、朝にはすごいことになってる」
提灯に灯りをつけてくださっていたリンシンさんも、空を見上げながら首をかしげておいでです。
最近の、リンシンさんをはじめとした、居酒屋さわこさんと専属契約を結ばせていただいております冒険者の方々は、ここ辺境都市トツノコンベ周辺では狩りが出来ないため、もっぱらバテアさんの転移魔法を利用させていただいて、積雪のない南方へ出向いて狩りを行っている状態でございます。
「リンシンさん、明日も南方に狩りに出向かれるのですか?」
「……うん、明日はクッカドゥウドルを狩ってくる」
「いつもありがとうございます」
「……ううん、さわこの役に立てるのなら、うれしい」
リンシンさんはそう言うと、にっこりと微笑んでくださいました。
「そう言って頂けると、私も嬉しいですわ」
そんなリンシンさんに、私も笑顔を返させていただきました。
私達は、しばらくの間玄関まわりを掃除してからお店の中へと戻っていきました。
「さぁ、さわこ! 今日も頑張るわ!」
お店に入ると、赤い着物に袖を通したエンジェさんが張り切った声をあげています。
元はクリスマスツリーだったエンジェさん。
付喪神となって、人の姿になれるようになったのですが、しばらくの間はすぐに体力はなくなってしまって、夜になると早々にお休みしてしまうのが常だったのですが、ここ最近はいつものペースで日中働いていても、夜もこうして元気に起きていることが出来るようになってきたのでございます。
「エンジェ、あんまり張り切らないのよ。あんた時々仕事中にバタンキュウしやうんだから」
そんなエンジェさんに、お酒を燗しているバテアさんが笑いかけておいでです。
「まかせてバテア! 今日は大丈夫よ」
「それ昨日も言ってたじゃない。そんでもって営業開始してから二時間ほどで、そこの椅子に座って寝息を立ててたんだしさ」
「まかせてバテア! 今日は大丈夫よ」
エンジェさんは、満面の笑みを浮かべながら胸をドンと叩いています。
そんなエンジェさんを、店内のみんなも笑顔で見つめていました。
「じゃあエンジェ、トゥデイは私と一緒に接客をしましょう。いいわね?」
「わかったわ、エミリア。一緒に頑張りましょう」
「えぇ、トゥゲザーしましょう」
そう言うと、エンジェさんとエミリアは玄関だるまストーブの上のタライの中で燗されているお銚子を確認しています。
唯一、ベルだけは二階のコタツに入っていまして、今頃寝息をたてているはずです。
人型になって、リンシンさんのお布団に入っているはずです。
寒くなる前は、私とバテアさんのベッドで一緒に寝ていたベルなのですが、最近はリンシンさんのお布団で寝るのが定番になっている感じなんですよね。
ただ、これはリンシンさんと一緒に寝たいというのではなくて、コタツに足を突っ込んで寝たいという欲求からきている行動だと思います。
「さわこ、来たわよ」
そう言ってお店の扉を開けたのはゾフィナさんでした。
「ウェルカム、さぁ、こちらへ」
出迎えたエミリアが挨拶をすると、すぐにいつものカウンター席へお通ししていきます。
普通のお客様ですと、まずはだるまストーブの上で燗しているお酒を1杯飲んで頂いてから席にご案内するところなのですが、ゾフィナさんの場合飲まれるものが違っていますので……
「さわこ、いつものぜんざいを頼む。それと甘酒を」
「いつものですね、はい、喜んで」
ゾフィナさんのいつもの声に、私もいつものお返事をお返しいたしました。
すでに甘酒は作り置きして、魔法袋に保管してあります。
私は、それを取り出すと魔石コンロで温めはじめました。
同時に、炭火コンロの上で丸餅を焼いていきます。
頃合いを見計らいながら、丸餅を次々に炭火コンロの上へ……
何しろゾフィナさんは、毎回ご来店なさると十杯近くぜんざいをお食べになりますからね。
お待たせしないように、早めに準備をしている次第です。
ゾフィナさんがぜんざいをお食べになる時間は、だいたい把握しておりますので、それに合わせている次第です。
ただ、この時間は少し気をつけないといけません。
役場のヒーロさんがお見えになると、ゾフィナさんはヒーロさんと会話をなさることが多くなるため、ぜんざいをお食べになる速度が若干遅めになってしまうんです。
そのあたりも考慮しつつ、準備をさせていただいております。
テーブル席のお客様までは、なかなかそこまでの配慮が出来ないのですが、いつもカウンターに座ってくださるお客様のお好みや、傾向、お食べになる速さはある程度把握しておりますので。
お餅が焼き上がるのと同時に、私の足下にエンジェさんが駆け寄って来ました。
そんなエンジェさんに、私は
「じゃあエンジェさん、お願いしますね」
そう言って、ぜんざいのよそったばかりのお椀が乗ったお盆をエンジェさんに手渡しました。
「まかせてさわこ!」
エンジェさんは、それを満面の笑みで受け取ると、トトトと歩いてゾフィナさんの元へ……
「お待たせゾフィナ。さわこのぜんざいよ」
「うむ、いつもありがとうエンジェ」
ゾフィナさんは、ぜんざいのお椀を笑顔で受け取っておられます。
そんなゾフィナさんに、エンジェさんも笑顔でお椀の乗ったお盆を差し出しています。
エンジェさんは、クリスマスツリーの付喪神です。
元は、天使のオーナメントの姿をしていたのですが、ゾフィナさんのお友達の女神さまが酔ったはずみに、エンジェさんを人の姿にしてくださり、ゾフィナさんの配慮のおかげでこの姿のまま過ごすことが出来るようになっているのでございます。
その事を知っているエンジェさんは、
「ゾフィナに恩返しをするわ!」
そう言って、率先してゾフィナさんに料理を運ぶようになっているのでございます。
ゾフィナさんは、受け取ったぜんざいを口に運ばれました。
いつものように、まずは汁を半分近く一気に飲み干していかれます。
「……うん、うまい。さわこのぜんざいは、やはり最高だな」
「そうよ! さわこの料理は最高なんだから」
笑顔のゾフィナさんに、笑顔を向けているエンジェさん。
そんなエンジェさんの笑顔を、ゾフィナさんも笑顔で見つめています。
「うむ、そうだな。最高だ」
「そうよゾフィナ、だから今日もいっぱいおかわりしていいんだからね!」
「わかった、ではお言葉にあまえて……」
そう言うと、ゾフィナさんは、お餅まで一気に口に運ばれまして、
「早速おかわりをもらおおうか」
そう言って、空になったお椀をエンジェさんに差し出しました。
エンジェさんは、嬉しそうに笑顔を浮かべると、
「わかったわゾフィナ、少し待ってて」
そう言うと、エンジェさんは空になったお椀をお盆にのせて、私の元へと戻って来ました。
「さわこ、おかわりをいただいたわ」
「はい、よろこんで」
笑顔のエンジェさんに、私も笑顔を返しました。
いつもより、少しペースが速いのですが……大丈夫です、これくらいなら許容範囲ですので。
◇◇
それから、一時間……
ゾフィナさんは、今もぜんざいをお食べになっておいでです、
その隣の席には、エンジェさんが座っています。
「ゾフィナさん、申し訳ありません」
「いいのよさわこ、気にしないで」
私の言葉に笑顔を返してくださるゾフィナさん。
その横の席で、エンジェさんは眠っていました。
今日も、朝からずっと目一杯の元気で頑張ってくださっていたエンジェさん。
気がつくと、ゾフィナさんのお隣に座って寝ていたのでございます。
ゾフィナさんにもたれかかりながら、寝息をたてているエンジェさん。
そんなエンジェさんを、時折笑顔で見つめながら、ゾフィナさんはぜんざいを食べておいでです。
「エンジェにこうしてもらえるのは、むしろ光栄だしな」
そう言うと、エンジェさんの頭をそっと撫でていくゾフィナさん。
エンジェさんは、心なしか嬉しそうに微笑んだ気がします。
この夜……ゾフィナさんは、いつもより少し長めに居酒屋さわこさんの中でぜんざいを満喫なさっておいででした。
ーつづく
30
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。