記憶の探索~記憶を探して男は冒険する

よりおん

文字の大きさ
7 / 15

第六話発見

しおりを挟む


「ふあぁ~~あ」
眠いな、動きたくない、でも起きて学校いかないt
ガタンッドーン!
「痛った!?なんで!?って、あ、俺異世界に来てたんだったか、夢じゃなかったのか」

さてと、いい目覚めの一撃も貰ったし今日も頑張らないとな~
はぁ、辛いなかなりこれ。
でもぼやいていえも始まらないからまず飯でもくうか。

いただきまーす
ガツガツムシャムシャ
ごちそうさまー

よし!お腹も一杯になったことだし探索でも開始するとしようかな。
思ったよりも魔物相手に戦えることもわかったし以外と余裕かもな。

まあ、そんなフラグは置いといて探索開始するとしますかー。


魔物を避けつつ二時間ほど歩いているとこちらにかなりのスピードで走ってくる者がいることに気がついた。
俺は急いで杖にしている太めの枝とナイフを構えた。

この早さ、あの狼たちと似たものがあるがそれよりも早く、一匹しかいない。

ガサガサ
グゥオォオ!

ッ!きたっ!狼か、やはり前の狼よりもでかい、そして早くて、なによりこいには頭から一本とても立派な角が生えてる!

咄嗟に杖で弾き返そうとする。
すると、枝から角が生えた。
枝が角に貫通されている。

「んなっ!貫通した!」

あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!
俺は奴を弾き返そうと杖を振るったのだが次の瞬間には角が刺さっていたんだ!
なにいってるわけらねぇかもしれねぇが(ry

やっべぇこれ当たったら即死ぬやつだこれ!
早速フラグ回収していくなんて異世界サバイバーの鏡だな!

ふざけことを考えてはいるが本当にこれはピンチだ。
取り敢えずまだ角が刺さっている枝ごとぶん投げる。

そして後ろを振り向いてしゃがみ込み尻をつきだして身体中の力を溜めて一気に放出する。
俗に言うクラウチングスタートで俺は逃走を開始した。

しかし、一角狼の早さはそれを遥かに上回っていてすぐに追い付かれる。
角でつかれそうになっていたので拳程の大きさの石を投げつける。
一角狼のスピードも相まってかなりの威力になり、ふらつく。

そしてさらに距離を離す。
しかしそれも長くは続かずまた追いつかれる。
いい大きさの石はもう手元にないのでひとかかえ程の石で角を防ぐ。

さっきは枝に簡単に刺さってしまったので威力をよくわかっていなく、安易に石で防いでしまった。

角が石に当たる。
すると石に角が刺さり亀裂が広がり砕ける。
そしてその砕けた石の破片と衝撃で後ろに吹き飛ばされる。

「ぐあっ!」

そして地面に衝突??しない。
落ちる落ちていく。
吹き飛ばされた先は崖のようにになっていてそのまま落ちていく。

すると一角狼が崖からこちらに飛び込んできた。
一角狼はこちらを意地でも殺そうとしているのか角を前に出して突き刺そうとしてくる。

しかし、このまま刺さるわけにはいかない。
俺は生きていくと決めたから。
幸い相手は空中にいて大した行動もできない。

俺の身体に角が刺さりそうになったとき逆に角を掴む。
そして、一角狼が下になるように一角狼の上にいき蹴りつける。

一角狼は地面に激突し、俺は木に引っかかり事なきを得る。
激突する瞬間こちらをみた一角狼の目が堪えきれない怒りに満ちているように見えた。

間一髪助かったみたいだ。
もし木に引っかからなかったら目の前の血の華になった一角狼と同じ末路を歩むことになっていたな。

しかしかなり落ちてしまったな。
見上げるほどの急斜面で登るには登山道具が必要だろう。
こんな山奥にそんなものあるわけでもなく、作れるわけでもないので諦めてこちらから探索することにした。

あっそういえばさっきの狼からなにか取れないかな。
そう思いつつ一角狼の所にいくと肉片が散らばっていてこれといったものはなにもないようだ。

角もみた感じ見つけることができない。
しかたない、ここままいくとするか。
そう思い一歩歩き出すと足元になにか硬いものがあることに気が付いた。

「ん?なんだこれ?」

なにか刺さっているようでそれを引っこ抜いてみるとそれは一角狼の角だった。
かなりの高さから落ちても角は無傷でここまで突き刺さっている。

「どんだけ硬いんだよこいつ」

しかしいいものをてに入れることができた。
角の長さは50cm程で螺旋状に出っ張りができている。
鋭さは知っての通りかなりのもので、猿でも貫くことができるだろう。

取り敢えずもう疲れたからどこか休める所を探して休まないとやっていけないな。
さて、何処かにいい場所はないのだろうか。

ん?なんだろうかここだけなんだか不自然木が生えている。
なにかあるのだろうか?

そして木を避けてみるとそこには洞窟があった。
そこそこの大きさで休むこともできそうだ。
しかしなによりも目につくのは本棚や机といった人工物があることだ。

人工物があると言うことは人がこの世界には存在していると言うことだろう。
全然痕跡がないからもしかしたら人間の居ない世界なのかと思っていたがそれは杞憂に終わったようだ。

しかしこんな所に住んでいる人がまともな人な訳がない。
そもそも知能の高い魔物の可能性も否定できない。

だがその心配も意味がないとそのあとにわかることになる。

奥にいくとベットがあった。
そしてその上には黒い染みと謎の黒い塵がある。
それは人の形をしていてなにかしらのことがありこうなったのだと何となく理解した。

そしてその奥になぜか大きな鏡が置いてあった。
そしてその鏡に写っていたのは見覚えのない黒髪の男。
多分これは俺なのだろうか。

しかし一際目立つのが右目付近で、黒くなっていて、先程見た黒い塵と同じものに見えた。

黒くなっている所の感覚がない。
それにこれは広がっていくものなのだろうか。
さっきのあの黒い染みになってしまうのだろうか。

そう考えると恐怖で頭が一杯になる。

なにかしていないとおかしくなりそうなので周りにあった本を手に取った。
そこには『魔力蓄積症の緩和方法』『魔力蓄積症の迫害』『魔力蓄積症の治療』『魔力蓄積症と魔法』とかかれた本が置いてあった。

もしかしたらここの元主はこの病気を治すためにここにきたのかもしれない。
そして、ここで力尽きたということなのだろうか。

魔力蓄積症について詳しく書かれている本があった。
そこには魔力蓄積症の進行と人体への影響がかかれていた。

『魔力蓄積症の影響 著 エイルダール・レスコスタイプル
魔力蓄積症、それは身体の中の魔力の通り道が何らかの原因で詰まり、そこから多量の魔素を溜め込んで機能が死んでいく奇病だ。
古来よりこの病気は存在していてこれにかかるとほぼ100%死んでいたために危険視され、黒くなった姿が魔族に似ているため迫害されていき、それが今も根付いている。
しかし、この病気も現代になり治療が可能な物となってきている。
それは吸魔草という毒草とヴァンパイアのキバ、それと結合草という聖獣のいる『一角の森』の最奥にだけある薬草が必要で、吸魔草は魔力を分散させ、ヴァンパイアのキバは詰まりをなくし循環させる。
そして結合草は分散した魔力を定着させる。
定着させないとまた何処かに溜まり再発するのでこれをしないといけない。
この方法で治した場合汚染されていた部分に何らかの形で後遺症が残る。
魔素を定着させたのでそこだけ力が異状発達するなどの後遺症がでる。
この方法をしてようやく魔力が循環を始め漸く魔法が使えるようになる。』

つ、つまり、この右目は治すことができるかも知れないのか。
それと近くにこんなメモ書きがあった。

『吸魔草、ヴァンパイアのキバは揃った。後はこの森にある結合草だけだ。
漸く治すことができる。
三年、ここまでくるのに三年かかった。
もう時間は残されていない、だが聖獣が、ユニコーンが残りの時間を潰してくる。
急がなければ。』

...ここの元主はきっとそのユニコーンに遮られとうとう生き絶えたのであろうか。
しかしそのお陰で薬草もあるので後は俺が結合草をもってくるだけだ。

しかしユニコーンか、そんなものに俺が勝てるのだろうか...
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

俺の伯爵家大掃除

satomi
ファンタジー
伯爵夫人が亡くなり、後妻が連れ子を連れて伯爵家に来た。俺、コーは連れ子も可愛い弟として受け入れていた。しかし、伯爵が亡くなると後妻が大きい顔をするようになった。さらに俺も虐げられるようになったし、可愛がっていた連れ子すら大きな顔をするようになった。 弟は本当に俺と血がつながっているのだろうか?など、学園で同学年にいらっしゃる殿下に相談してみると… というお話です。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

私の容姿は中の下だと、婚約者が話していたのを小耳に挟んでしまいました

山田ランチ
恋愛
想い合う二人のすれ違いラブストーリー。 ※以前掲載しておりましたものを、加筆の為再投稿致しました。お読み下さっていた方は重複しますので、ご注意下さいませ。 コレット・ロシニョール 侯爵家令嬢。ジャンの双子の姉。 ジャン・ロシニョール 侯爵家嫡男。コレットの双子の弟。 トリスタン・デュボワ 公爵家嫡男。コレットの婚約者。 クレマン・ルゥセーブル・ジハァーウ、王太子。 シモン・グレンツェ 辺境伯家嫡男。コレットの従兄。 ルネ ロシニョール家の侍女でコレット付き。 シルヴィー・ペレス 子爵令嬢。 〈あらすじ〉  コレットは愛しの婚約者が自分の容姿について話しているのを聞いてしまう。このまま大好きな婚約者のそばにいれば疎まれてしまうと思ったコレットは、親類の領地へ向かう事に。そこで新しい商売を始めたコレットは、知らない間に国の重要人物になってしまう。そしてトリスタンにも女性の影が見え隠れして……。  ジレジレ、すれ違いラブストーリー

【完結】番である私の旦那様

桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族! 黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。 バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。 オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。 気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。 でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!) 大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです! 神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。 前半は転移する前の私生活から始まります。

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~

夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」  弟のその言葉は、晴天の霹靂。  アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。  しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。  醤油が欲しい、うにが食べたい。  レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。  既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・? 小説家になろうにも掲載しています。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました

らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。 そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。 しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような… 完結決定済み

処理中です...