=短編集=

仙 岳美

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時間が飛んだ夏

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時間が飛んだ夏

お題・クーラー

主役 中3女子匿名

夏……
学校は終わった。
蝉の鳴き声が鳴り響く、左右がスイカ畑の揺らぐ坂道を私は上がり、家を目指す、家には私の好きな炭酸飲料コーラがある。
家に着いたら真っ直ぐに冷蔵庫に向かう、開ける、……アララ、コーラが無い! なにさまお子様の私はコーラは切らさないようにお母さんに言ってるのにー 見えるの多量のビール缶、いつもお父さんが美味しそうに飲んでる姿が目に浮かぶ、手に取って見る……アルコール分5%、後の95%は、なんなのかしらと? 考えてしまう、水かな? よーく考えたらー、水の中の5%アルコールなんか、残り95%の水で薄まってるからほとんど入って無いと同じかも(おばか)ビールの缶の数を数えてみる、二十四本、お母さんが仕事から帰って来るのは夜……決断した~、一本くらい気づかれないわよねっと思う……
空き缶は外の自販機の空き缶箱に捨てればいいやと思い……
《プッシャー》私が歴史的一線を超えた瞬間だった……
飲んで見る……
ニガーでも一応炭酸、ガムシロップ2個投入!
再びトライ……
うん! 甘い炭酸麦茶になった~、飲めるわ、それを持ってクーラー真下のソファーに座り、クーラー温度16℃に設定、強風、羽は真下に固定、冷風は私の頭の、てっぺんに直撃……

あー 殿様殿様と気持ちいいな~と思いながらビールを飲む飲む飲む……
起きたら母がリビングにいたー《終》
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