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16 再会の巻

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16 再会の巻
 
 先生と目が合った、先生は口と胸に手を合わせて
「はっ! はっ!」
と過呼吸にみたいになったそのうち両方の瞳から涙が溢れ出てきた……
僕と麻美に背を向けて走り出してしまった僕は
「先生ーーー!」
叫んで追おうとしたら、麻美が僕の背中に抱きついてきた!
「行かないでよ、どこまでいっても先生は先生よ、その先はないわ」
「はなせ」
僕は麻美と取っ組み合いになったいつのまにか麻美の首を締めていた! 「がっがっあ」
僕は正気に戻って麻美の首を離した麻美はそこで咳き込んでいる。僕は先生に受けた筋トレの成果で想像以上に強くなってるようである実感した。
「お前も人の痛みを思いしれよ」
と麻美に言い放って先生を追った!
「はっああああああああー仙身のばっかかかかかかか」
後ろで麻美の断末魔のような声が聞こえた。
とにかく先生が走り去った方向にひたすら走る中々先生は見つからなかった。
「嫌ー! 離してー」
先生の声が聞こえた
声が聞こえる方向に走った
先生は大柄な男3人に絡まれていた
少し恐怖を感じた……

⚡️女を救え⚡️

と心の中からそんな声が聞こえたような気がした同時に狼の幻が僕の後ろから前方、先生の方向に向かって行った!
僕は幻の狼の後に続いた!
「先生に何する離せー」僕は狼の様に男に食ってかかった!
「何だ? このガキは」
男の一人が僕の腹を蹴った! 僕は吹き飛んでしまった! が腹筋が付いていたので、そんなにダメージは感じなかった僕は立ち上がった。
先生は僕か蹴られたショクで気絶してしまったようだ倒れている。
男から腰ぶら下げたサーベルを抜く、それは帝国のエリート将兵だけが持つ事を許される有名なブラックサーベルだった、帝国兵は僕に突きの構えで突撃してきた、刺されると思ったと、思ったその時、帝国兵の左肩に飛んできた蝶の様な物が突き刺さった! それはナイフだった!
帝国兵は「ぎゃー」と悲鳴を上げて倒れ込んだ。
帝国兵と僕の間に中年の男子が割って入ってきた、それは行方不明の父さんだった。
「お前は下がってろ後は父さんがヤル」父さんは背中の腰の辺りから小型の鎌を2つ取り出した。
帝国兵と鎌二刀流の父さんは打ち合いになった!
父さんは華麗なステップで帝国兵の斬撃を避けながら帝国兵の肩や太腿を切りつけていく、かなり強いと感じた、母さんから父さんはヘタレと聞いていたがそんな感じはしなかった。
後ろにいる二人の帝国兵は父さんの手下と思われる面を付けた女性と打ち合いになっていたが帝国兵の攻撃は当たらず一方的に女性剣士に切りつけられている感じだった、そのうち帝国兵達は足を引きずりながら退却していった……
父さんは僕に話かけてきた
「大丈夫か? 災難だったな」
「父さんは怪我ないですか?」
「大丈夫だあの帝国兵は傭兵上がりの下っ端だ、たまたま奇跡で手柄上げて正規の兵に取り立てられたんだろうな、エリート兵だったら、わしらの勝てる相手ではない、そもそもエリート兵はあんな暴力的な行為はしない、もっと品がある人達だ。
あいつらは手の足の腱を切ってやったもう兵は無理だろうな、罰よ、このブラックサーベルも古いタイプだバッテリーもイカれて攻防アシスト機能も使えん唯の重い剣だ、お下がりのポンコツお古よ」
面を外した女性剣士が先生を抱えて僕のところまで連れて来てくれた。
「はい、君の大事な先生」
僕は先生をお姫様抱っこで抱えた。
女性はよらず屋の前で話した女性だった。
父さんは女性を紹介してくれた
「俺は母さんに家を追い出された後、一馬と秋葉(妹)が心配でな、部下の切鎌君にたまに様子を見てもらいにお願いしてたんだよ」
切鎌さんは軽くお辞儀し
「ほほほ、これからも宜しくね、一馬君」と笑っていた。
今の戦いから僕は何となくは察したけど一応、聞いてみた、
「父さん今何してるの?」
「おーまぁ……そうだな、帝国の隠密関係だな、一馬はまだ知らんで良い」
(もう堅気じゃ無いな父さんは……)
父さんは腰のバックから注射器と薬品の瓶を取り出し先生の腕に打った。
「これで大丈夫だ、父さんらはもう引き上げる先生は一馬が看病してやれ、今、気付薬を打った、時期に目を覚ます、これはチャンスだぞ、帝国兵は一馬(かずま)が追っ払った事にしとけ、そうすれば美人な先生はイチコロよ、はははは」
「コッホン」後ろで切鎌さんがワザとらしく咳をした。
「……」父さんは黙った 
『て、言うか父さんなんで僕が先生を好きなの知ってんの(汗)』
「まぁどうするかは、お前に任せる、ただ人生のチャンスはそう何回も無い、そういう事だ、未成年だからとかそんなもんにこだわるな、しかし先生に手出すとは俺を超えたなー
父さんが一馬くらいの歳の頃は少年ジョンプのエロ漫画をおかずにしてたレベルなのにな~父さんも、もう一丁頑張るかな……」
切鎌さんから蒼闘気が出るのを感じて父さんは再び黙った。
僕は父さんと切鎌さんに礼を言った
「切鎌さん、父さんありがとう」
「うむ、これアレ代、またな」
と父さんは僕に三万を渡して帰っていった。
僕はその場からなるべく遠くに離れて。たまたま見つけた公園のベンチに先生を寝かせてハンカチを水道の水で濡らし先生の顔拭いた
「う、う~」
先生はゆっくり目を開けた。[続]17へ
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