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一章 異世界に帰ってきたらしい?
3話 『白銀の愛し子』と『煉獄のロウ』のはなし
しおりを挟むエイリが孤児院に来て2週間経ち、もうすぐ3月が終わる。
今住んでいるハーセリアの気候はエイリが日本で最後に暮らしていた地域と変わらず、夜はとても冷えるので孤児院の子供達は眠る前におろした生姜と蜂蜜を湯に溶かした物を風邪予防に飲まされている。
孤児院にいる子供達との関係は10才以下で"ヤヌワ"が何なのか分からない年頃の子供がエイリに遊んで欲しいとせがんでくれば元々幼児を含め可愛いものが大好きなエイリは全力で相手をしたので関係は…悪くないと思いたい。
ラシィムや教養がある職員が教えてくれる読み書きの勉強は『スティリア』の文字は読めても書くことが出来ないエイリにはありがたいものだった。
ーこの孤児院は年齢に合わせた勉強が出来ていいなぁー。これなら成人するまでやっていけるかも…。
エイリは日本で暮らしていた頃に養い親から見放された体験から孤児院にいる他の子供達と違い裕福な夫婦の養子になることを望んではいなかったし、エイリの母親は命の危機に瀕していたからこそエイリを異世界(ニホン)へ逃したのだと考えると実の親が迎えに来るかもしれないという望みは無駄だったのだと思い始めていた。
それでも孤児院にはカナムより大きい街に住まう子宝に恵まれなかった商人や魔法使いの家系だというのに才能を持つ実子が産まれなかった為魔法の才能を持つ子供を探す者等、様々な事情を持った夫婦が毎日数組訪れていたが"ヤヌワ"のエイリに目もくれない夫婦もいれば、やけに積極的に話しかけてくる夫婦もいたがエイリは必要最低限の対応で乗り切っていた。
後者の夫婦に限って"不穏"なものを感じていたからだ
澱んだ人間関係に溢れた生活をエイリは長年送っていたからか人の声で感じる微妙な"音"で相手の機嫌だけでなく"自分に対してどう思っているのか"、"自分にとって敵か味方なのか"が何となく本能で分かるようになっていた。
「またあの子(エイリ)の養子縁組を院長が断ったそうよ…」
「"ヤヌワ"の子供なんて引き渡した後のことなんて私達の知ったことじゃないのにね…。」
エイリが部屋に戻る途中、"ヤヌワ"であるらしいエイリを快く思っていない女性職員達の会話が聞こえた。
エイリが孤児院に来てから2週間の間に3組の夫婦がエイリを引き取りたいと申し出たのだが、いずれもラシィムが許可を下さなかったのだ。
理由はこの『スティリア』においてのエイリの血筋に問題があった。
『スティリア』には3種類の人種が存在しており
1つはエイリが長年暮らした世界でいう西洋人に近い"ラメル"
ヨーロッパ人と違うのはエイリのいた世界と違い髪の色が青、緑、ピンクなどあり得ない色の地毛を持つ者がおり人種の人口は『スティリア』で1番多い。
2つは体の一部に動物の特徴を持つ"亜人"
中には"魔獣族"と呼ばれる外形が殆ど人間に近くとも耳は尖り、持っている魔力を対価に動物に変身する能力を持つ者も存在している。
3つはアジア人…というより日本人に近い"ヤヌワ"
主に直毛の黒髪で、褐色系の瞳を持つ。
ラメルより魔法を使うのは得意ではなく多少魔力を持っていても筋力に変換される体質の者が多い。
他の特徴としては成長ごとに瞳の色が変化する特徴があり、片方にラメルの親がいれば赤子の頃は黒目でも最終的にその親と同じ瞳に変化する場合がある。
エイリはヤヌワとラメルの夫婦の間に生まれた子供だった為瞳の色が茶色から水色に変化したのだ。
ヤヌワは『スティリア』に存在する人種としての人口は亜人より少なくヤヌワが多く住んでいた島は侵略され奴隷として扱われてきた時代があった。
現在は『スティリア』全土で奴隷制度は廃止され、ある"ヤヌワの英雄"の活躍によりヤヌワの社会的地位は良くなったものの純粋なヤヌワの夫婦、片方にラメルの親がいる関係なくまだ瞳の色が変わりきっていない幼い子供を純粋なヤヌワとして高値で売買する奴隷商人がまだ存在している。
その子供達は主に誘拐、孤児院などから養子として引き取った後に売るなど卑劣な手口で密売されているのだ
特にエイリが今いるハーセリアという国はヤヌワが住んでいた島を侵略した国であり奴隷制度が廃止されてから15年経ってもなお未だにヤヌワを奴隷だと見なす者は少なくない。
目の前で奴隷の売買が行われても見て見ぬ振りは当たり前、自衛ができる大人はまだ良いが10才にも満たないヤヌワ寄りのエイリにとってハーセリアは危険な国なのだ。
ラシィムはそれを警戒して易々とラメルの夫婦にエイリを引き渡さなかったのだ。
今思えば、エイリが『スティリア』に来て初めにシェナンと出会い、ラシィムのような差別意識を持たない者に保護されたのは最大の幸運だったといえる。
「売春宿で働くよりマシとはいえなんでヤヌワの子供の面倒なんか…。只でさえ私達の食い扶持が減ってるのに…」
職員の大半は生活難でラシィムに日々の食事と寝床を提供してもらう代わりに子供の世話をしている者達だが、職員の食事は子供達と違い一日2食、食事の量も少なく週に一度の肉のスープも身の部分は子供達に職員は内臓(ホルモン)をぶつ切りにした物を塩で味付けして煮た物である。
恐らく悪名高いハギスより不味い代物だ。
孤児院に身寄りの無い子供が新たに来れば更に職員の食事が減る、掃除洗濯を含め子供達の世話だけでなく子供がすることのできないヤギの角を切る作業や週に一度の肉のスープの為に家畜を屠畜して解体する作業、子供達や自分達の食事の用意、夜には孤児院の周りに魔物や野盗などがいないかの見回り、性別関係なく無給での重労働強いられている。
そんな中で外見が殆どヤヌワのエイリは職員からすれば招かねざる客だった。
「私…あの子が怖いわ…。あの子が院に来た日に院長と冒険者が話しているのを聞いたの…あの子、死霊の森から町まで一人で歩いて来たのだそうよ…」
「あの、冒険者がよく死ぬ森から!?」
この女職員達の話からしてエイリが始めにいた森は以前ラシィムが話してくれた内容以上に危ない森だったようだ。
「あの子、他の子供達より妙に落ち着いてこっちを見透かした態度で怖いわ…。本当は人の皮を被った魔物だから無事だったんじゃないの?きっと次の標的は私達よ…だから早く出て行ってほしいわ…」
ーやっぱり…何処にいても私は"異質(ひとり) "なんだ…。
エイリが日本で暮らしていた頃、瞳の色が水色に変わってからは何もしていなくても非難中傷の的になった、養い親からも見捨てられたも同然の待遇を受けた。
そして『スティリア』に来て、見た目は幼児でもエイリの精神 (なかみ)は17歳なのだ。
変に年相応な幼児らしく演技しても不自然になるだけだろうと日本にいた時と変わらぬ態度で過ごしていたのがエイリの外形以前にかえって不気味に見えたようだ。
「何を馬鹿なことを言っているの!」
別の女職員の声が聞こえた。
「あんなに優しい子がそんな恐ろしいことをする訳がないでしょう!きっとあの子は精霊の加護があったから無事に森を抜けられたのよ。貴女達まだ仕事が全部終わっていないでしょ、下らないことを言ってないでさっさと今夜の見回りに行きなさい。」
ーハンナさんだ…。
ハンナとは長い赤毛と青い瞳、元貴族出身のリーダー格の女職員でハーセリアでは快く思わぬ者が多いヤヌワ寄りのエイリを他の子供達と大差ない態度で接し読み書きも丁寧に教えてくれる
ハンナのそういう姉御肌のところを見るとエイリは日本で弁当屋のアルバイトをしていた時に一緒に働いていたパートのおばさんを思い出す
ハンナの方がそのおばさんより若いのだが、エイリの瞳の色など気にせず自分にも同じ年頃の娘がいるからと「今日は寒いわねぇ」や「ちゃんとご飯食べてる?」などとエイリが心に分厚い壁を作り最低限の態度を最初から最後まで取っていたにも関わらず養い親よりもエイリの事を気に掛けてくれた。ハンナとはそういう面で重なって見えていた
よく考えてみれば養い親同様、彼女にも礼を述べるべきだったなとハンナと出会ってからエイリは思っていた
「「はい…。」」
ハンナに逆らえないエイリの悪口を言っていた女職員は運良くエイリとは別の通路から退散していき、エイリが部屋に戻ると部屋の前にハンナがいた
「エイリ、ちょっとだけ歴史の勉強をしましょうか。この前の、院長がお話してくれた『愛し子』の補足になるけれど良いかしら?」
ハンナはエイリの部屋に入ると、エイリと並ぶようベッドに座りヤヌワが何故未だに悪く言われているかの理由の一つを話し始めた
この話は『愛し子』も関係する話だった…
かつて『スティリア』で二番目に栄えていたハーセリアは『スティリア』中の魔脈が弱まった事でハーセリアと隣国のリィンデルア双方の国土に荒地が目立ってきた頃、互いのまだ豊かな土地と魔法石を巡り戦争開戦寸前になったのだという。
そしてハーセリアの国王は『白銀の愛し子』に死ぬかもしれない魔脈を調律する旅の同行者から彼女が最も信頼する者、後に英雄と呼ばれる通称『煉獄のロウ』というヤヌワを外して強要した
国王が彼を旅の同行者から外したがった理由は2人が恋人同士だったからだ
彼も奴隷の出身、国に忠誠もなければ国に留まる理由のない男と一緒に旅に出てしまえば途中で『白銀の愛し子』を連れ逃亡を図るかもしれないと国王と側近達は恐れた
戦争を開戦しないことを条件に彼を同行させず調律の旅をするよう国王は『白銀の愛し子』を脅したのだ
戦争が開戦してしまえば奴隷出身者で構成された隊で最も強い戦士の彼が真っ先に戦線に駆り出されてしまう
幾ら強い戦士でも戦線に出て無事に帰って来れる保証がない、彼の手を人間の血で穢して欲しくなかった…
だから『白銀の愛し子』は国王達の条件をのんだ
だが、それに納得できず彼は『白銀の愛し子』を連れ国の指示を無視し、王都を出て仲間を増やしながら『スティリア』中にある魔脈を調律して回り戦争を回避した事でこの2人を含めた仲間達は英雄と呼ばれるようになったのだが…
今迄ぞんざいに扱い、挙句弱味を握り『白銀の愛し子』を脅迫したハーセリアの国王達が真っ先に掌返して2人を英雄と讃えたことで、逆に長年彼女が抑えていた精霊達の怒りが頂点に達し王都周辺の草木が一気に枯れ、魔物が城に攻め込むなどの裁きを受けた
ハーセリアの王都は魔脈が調律済みにも関わらず一夜にして壊滅寸前のところまでいったのだという
隣国リィンデルアの助けもありハーセリアは滅亡せずに済んだものの年数が経った現在でも王都の周辺はまだまだ厳しく、『煉獄のロウ』が『白銀の愛し子』を攫ったから国が荒んだのだと始めに国王が王都に住まう国民達に演説したのもあり未だヤヌワの所為でハーセリアは『スティリア』で1番貧しいのだと信じている者と王族貴族が『愛し子』をぞんざいに扱い精霊の怒りを買った所為だと信じる者の二手に分かれているのだそうだ
日本のように情報が広い範囲で一気に伝達していないのも原因の一つにも感じられたが
この話を聞いてエイリが疑問に思ったのは…
「ハンナさんはなんで『白銀の愛し子』をよくしってるのですか…?」
以前ラシィムから『愛し子』の話を聞いた時、『愛し子』と呼ばれる以前の経歴は国王などしか知らない国家機密なのだと聞いた
なのにハンナは何故『白銀の愛し子』が奴隷出身だと知っているのだろうか
「私はあなたが生まれる少し前まで王都に住んでいた貴族だったの…だから彼女の事を知ってる…。本当に悪く言われるべき人間は…ヤヌワ(あなた)じゃなくて…私なのに…。」
話終わる頃にはハンナは泣いていた
彼女はこの騒動で家が没落し家族と離れ各地を転々とし、この孤児院で贖罪の為働いているのだと話してくれた
「長い話に付き合わせてしまってごめんなさいね…。もう遅いから寝ましょうか、おやすみなさい。」
ハンナは泣き腫らした目で微笑みながらエイリの頭を撫でてから部屋を出て行った
遅い時間なのでエイリもベッドに潜り、縮こまりながらハンナの話を思い出しながら考えていた
ー剣と魔法の世界って結構ドロドロしてるなー…。夢と希望どこいった。
剣と魔法の世界というと、夢と希望でできたファンタジーなものというイメージだったのだがハンナの話を聞いてエイリはこんな世界で生きていけるのだろうかと改めて不安になった
だが『スティリア』に来て1ヶ月目で生活が一変する事など、この頃のエイリは知らなかった…
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