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『勇者の剣』奪還編
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巻き付けられたものは、目には見えないがロープや紐とは違っていた。プニョプニョした感触で、粘っこい液体が付着しているように感じた。正直、気持ちが悪い物体にロイの恐怖心が増した。
「ぐうぉぉ、くそ…動けない。」
ロイがどんなに身体を振ろうが、巻き付いた何が緩むことはなかった。
シャキンッ。シャキンッ。
勝機を悟ったのか、セルヴォーは二本の剣を打ち鳴らしながら、ゆっくりとロイに近付いた。
「…くっ、ぐうぉぉぉ…だ、ダメだ。くそぅ。」
「終わりだ、ロイ。元々お前はあの時に処刑されてる身だった。それをあのクソガキが余計な事をし、私に怪我を負わせ、ティグル王の怒りを買う羽目になった。…まぁ、今ので少しはスッキリしたがな。さて、お前もあのクソガキを追って逝くがよい。」
セルヴォーは、二本の剣を振り上げた。
「…死ね。」
セルヴォーの剣が振り下ろされた。
カキーン!!
「な、何!?」
セルヴォーの刃は、ロイに到達する前に、目に見えない何かに遮られた。諦めていたロイは、何が起こったのか理解できないまま、ゆっくり目を開けた。
「…良かった…間に合った。」
背後から声が聞こえ、セルヴォーが振り返ると、そこにはリュックから上半身だけを出したフルールがいた。
「女の仕業か。余計な事を。」
フルールはそのままリュックから這い出ると、手に持っていたこぶし大の赤い玉をセルヴォーの声がした方へと投げた。
すると、玉は空中で真っ二つに割れ、中から粉状の光が降り注ぎ、透明だったセルヴォーが徐々に姿を現した。
「…カエル?…うわぁぁぁぁ。」
ロイは、自分に巻き付いていたものが、カエルのような姿をしたセルヴォーの口から伸びている長い舌だと分かり、気持ち悪さが倍増した。
「…レプティル族だったのね。」
フルールはそう呟くと頭から簪を取り、呪文を唱えて杖に変化させた。
セルヴォーの姿は、カエルやカメレオンといった爬虫類のような見た目で、ザラザラとした緑色で少し湿った肌、ギョロリとした離れた大きな目玉、長い指を持つ手足、そしてロイに巻き付いている長くベトついた舌を持っていた。
「女ぁ!何しやがった!俺の擬態の能力使えなくしやがったな!」
怒りを覚えたセルヴォーは、ロイに巻き付いていた舌をシュルルルと口に戻すと、肌の色を一瞬で真っ赤に変え、二刀流の剣を構えた。
「ロイ!レプティル族にとって、赤は怒りの印!舐めてかかると危ないから、用心して!!」
フルールの忠告とともに、ロイの元にもの凄い早さで近付くセルヴォー。その移動方法は、長い舌を正面の壁に伸ばし、舌をゴムの様に使って身体を引き寄せる方法だった。さっき、ロイやグルトの間を通り過ぎた正体や、一瞬で瞬間移動したような移動の正体も舌だったのだ。
「遅いわ!」
セルヴォーは、右手の剣でロイに斬りかかった。
「ドラゴンフレンム!」
フルールは、セルヴォーの後方から炎の竜を放った。
カキーン!
セルヴォーの攻撃をロイが剣で受け止めると、セルヴォーは壁に付けていた舌をシュルルルと戻し、振り向き様にフルールの放った炎の竜に向かって舌を伸ばした。
シュウゥゥゥゥゥ…。
竜の胴体を真っ直ぐ通り抜けるように伸びた舌は、炎の竜を一瞬で消火した。
「まだよ!ロイ離れて!セルパンフレンム!!」
ロイは後ろにジャンプし、セルヴォーから距離を取ると、急いでグルトの元へ駆け寄った。
フルールの杖から、こぶし大の火の玉が無数に出現すると、地面に落ちた玉は、ヘビのような細長い形に姿を変え散らばり、セルヴォーを360度取り囲むと、一斉にその身を畝りながらセルヴォーに向かい始めた。
「…ちっ、素早いな。」
炎のヘビは、セルヴォーとの距離を詰めると一斉に牙を向いて飛び掛かった。炎のヘビで全身を包まれたセルヴォーは、激しい巨大な炎となりメラメラと燃え始めた。
「…やったか!?」
ロイが意識がないグルトを抱き寄せながら、セルヴォーの末路を見ていた。
ビューン!シュウゥゥゥゥゥ…。
すると、炎の中から例の舌が出てきたかと思うと、自分自身に巻き付けるように舌を回転させ、炎を全て消し去った。
「フハハハハ、こんなものでやられる私じゃあない。…さて、お遊びはこれまで。覚悟しろ。」
セルヴォーはそう言い放つと、二本の剣を天に掲げ、呪文を唱えた。
「プリュ・フォール!」
セルヴォーの全身が白い光に包まれた。
「ぐうぉぉ、くそ…動けない。」
ロイがどんなに身体を振ろうが、巻き付いた何が緩むことはなかった。
シャキンッ。シャキンッ。
勝機を悟ったのか、セルヴォーは二本の剣を打ち鳴らしながら、ゆっくりとロイに近付いた。
「…くっ、ぐうぉぉぉ…だ、ダメだ。くそぅ。」
「終わりだ、ロイ。元々お前はあの時に処刑されてる身だった。それをあのクソガキが余計な事をし、私に怪我を負わせ、ティグル王の怒りを買う羽目になった。…まぁ、今ので少しはスッキリしたがな。さて、お前もあのクソガキを追って逝くがよい。」
セルヴォーは、二本の剣を振り上げた。
「…死ね。」
セルヴォーの剣が振り下ろされた。
カキーン!!
「な、何!?」
セルヴォーの刃は、ロイに到達する前に、目に見えない何かに遮られた。諦めていたロイは、何が起こったのか理解できないまま、ゆっくり目を開けた。
「…良かった…間に合った。」
背後から声が聞こえ、セルヴォーが振り返ると、そこにはリュックから上半身だけを出したフルールがいた。
「女の仕業か。余計な事を。」
フルールはそのままリュックから這い出ると、手に持っていたこぶし大の赤い玉をセルヴォーの声がした方へと投げた。
すると、玉は空中で真っ二つに割れ、中から粉状の光が降り注ぎ、透明だったセルヴォーが徐々に姿を現した。
「…カエル?…うわぁぁぁぁ。」
ロイは、自分に巻き付いていたものが、カエルのような姿をしたセルヴォーの口から伸びている長い舌だと分かり、気持ち悪さが倍増した。
「…レプティル族だったのね。」
フルールはそう呟くと頭から簪を取り、呪文を唱えて杖に変化させた。
セルヴォーの姿は、カエルやカメレオンといった爬虫類のような見た目で、ザラザラとした緑色で少し湿った肌、ギョロリとした離れた大きな目玉、長い指を持つ手足、そしてロイに巻き付いている長くベトついた舌を持っていた。
「女ぁ!何しやがった!俺の擬態の能力使えなくしやがったな!」
怒りを覚えたセルヴォーは、ロイに巻き付いていた舌をシュルルルと口に戻すと、肌の色を一瞬で真っ赤に変え、二刀流の剣を構えた。
「ロイ!レプティル族にとって、赤は怒りの印!舐めてかかると危ないから、用心して!!」
フルールの忠告とともに、ロイの元にもの凄い早さで近付くセルヴォー。その移動方法は、長い舌を正面の壁に伸ばし、舌をゴムの様に使って身体を引き寄せる方法だった。さっき、ロイやグルトの間を通り過ぎた正体や、一瞬で瞬間移動したような移動の正体も舌だったのだ。
「遅いわ!」
セルヴォーは、右手の剣でロイに斬りかかった。
「ドラゴンフレンム!」
フルールは、セルヴォーの後方から炎の竜を放った。
カキーン!
セルヴォーの攻撃をロイが剣で受け止めると、セルヴォーは壁に付けていた舌をシュルルルと戻し、振り向き様にフルールの放った炎の竜に向かって舌を伸ばした。
シュウゥゥゥゥゥ…。
竜の胴体を真っ直ぐ通り抜けるように伸びた舌は、炎の竜を一瞬で消火した。
「まだよ!ロイ離れて!セルパンフレンム!!」
ロイは後ろにジャンプし、セルヴォーから距離を取ると、急いでグルトの元へ駆け寄った。
フルールの杖から、こぶし大の火の玉が無数に出現すると、地面に落ちた玉は、ヘビのような細長い形に姿を変え散らばり、セルヴォーを360度取り囲むと、一斉にその身を畝りながらセルヴォーに向かい始めた。
「…ちっ、素早いな。」
炎のヘビは、セルヴォーとの距離を詰めると一斉に牙を向いて飛び掛かった。炎のヘビで全身を包まれたセルヴォーは、激しい巨大な炎となりメラメラと燃え始めた。
「…やったか!?」
ロイが意識がないグルトを抱き寄せながら、セルヴォーの末路を見ていた。
ビューン!シュウゥゥゥゥゥ…。
すると、炎の中から例の舌が出てきたかと思うと、自分自身に巻き付けるように舌を回転させ、炎を全て消し去った。
「フハハハハ、こんなものでやられる私じゃあない。…さて、お遊びはこれまで。覚悟しろ。」
セルヴォーはそう言い放つと、二本の剣を天に掲げ、呪文を唱えた。
「プリュ・フォール!」
セルヴォーの全身が白い光に包まれた。
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