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「ん、ぁ、あっ、あっ、ふっ、んぅっ」

 むにむにと私の胸がユージンの手の中で形を変えていく。声が抑えられない。こんなの美しくない。恥ずかしいだけだわ。

「ゃ、あっ、まっ、ふぁっ!」
「アスティのおっぱいは私の手に収まらないね。だけど張り付いてきて……ふっ、とってもいやらしいね」
「っ、やっ、あぁっ」
「先端を摘まれて腰がビクビクしてる。敏感なんだね、アスティは」

 誰なんだろう、この人は。くすくすと意地悪そうに、私の乳首を指で摘んで笑ってる。
 ユージンはもっと、こう、童貞くさいはずなのに、目の前にいるユージンは玄人なのかというほど私の身体を巧みに愛撫する。
 でも、ジュンからの情報が間違ってるはずがない。ユージンは絶対童貞なのに。これもまさか媚薬のせいなのだろうか。
 だとしたらあのキモオタはなんてことをしてくれたんだと思う。

「なにを、考えてるの?」
「ひぅっ!」
「ダメだよ、アスティ。私に集中して」

 ぐりっと先端が引っ張られて、思考が塗り替えられる。

「そういえばアスティは私の乳首も舐めてくれたよね。今度は私が舐めてあげる」
「ひっ、い、いや、だ、だめ……っ!」
「どうして? そういえばアスティは自分がされるのはとっても恥ずかしがるのに、自分がするのは平気なんだね」

 ば、バレてる……。
 でも、それなら今すぐ今の行為をやめてほしい。恥ずかしくて死にそうだから。戸惑いしかないから。
 余裕が生まれない。私がユージンを翻弄するはずなのに、私が翻弄されてるわ。
 だって、こんなの知らない。こんなに気持ちいいこと知らない。

「んぁっ、ゃぁあ……っ!」

 じゅるっと音を立てて、私の胸の中心がユージンの口の中へと含まれる。胸を包む生暖かい感覚にゾワッと背筋をなにかが這う。
 エメラルドグリーンの瞳と目が合った。まるで宝石のような瞳に映った私は、縋るような目で、ユージンを見ていた。

「ひぅ……ゃっ、あっ、んんんっ!」

 吸うように舐められてると思ったら、甘噛みをされて痺れるような痛みが身体に広がる。でもすぐに甘噛みが終わって、今度は慰めるように優しく舐められる。それに慣れてくると、今度は甘い痛みが広がって、それの繰り返し。
 なにが痛くてなにが痛くないのか、全然わからなくなってきた。
 だって、どこを触られても気持ち良くて、頭がおかしくなっちゃう。
 片方の胸が舐められてしゃぶられてる間、もう片方の胸はユージンの手で形を変える。ときおり先端を引っ張られたり、捏ねられたりして攻められた。
 快楽で頭が塗られてく。美しさとか寝取るとか、そんなの頭から抜けてって、ただもっと先にある快楽に手を伸ばす。

「はぁ……ふふ、アスティのおっぱい、私のせいで真っ赤になっちゃったね。乳首もこんなに腫れ上がってる」
「ゃ、あぁあっ!」
「大丈夫だよ、アスティ。ちゃんと下も弄ってあげるから。すごいね。下はなにもしてないのにメスの匂いがここまでしてる」

 楽しそうにユージンが笑ってる。
 だから、誰なの。こんなエッチな言葉を使うユージンは知らない。もっとかわいい子犬みたいな人だったはずなのに。媚薬、恐ろしい。
 そんなことを考えてる間にユージンが動き始める。私の上から退いたかと思うと、股の間に身体をねじ込んで、力の入らない足首を掴んで大きく広げた。

「~~~~っ、やっ、やだっ! 見ないでぇっ!」

 さすがに私も大声をあげて、あそこをユージンの視界から隠すように手で押さえる。とろとろと蜜が溢れ出してるのが、自分でもわかった。
 本当だったら、私がユージンに馬乗りになって初めてを奪う予定だったから、下はなにも履いてなかった。全然予定と違う。だって、ユージンが攻めるなんていうのは私の予定になかったもの! ユージンは私の下で子犬のようにぷるぷる震えて、あんあん言ってただけだもの!

「ひっ!」
「顔真っ赤。私にこうされるとは思わなかった? 情けないけど、私も男だよ」

 見せつけるように持ち上げた太ももの内側を舌でなぞって、チュッと吸い付きながらユージンが笑った。
 その笑みはかわいいものじゃない。獰猛なオスそのもの。普段の笑みを思い出して、そのギャップにぎゅーっと胸が締め付けられる。
 くっ、こんなところでギャップ萌えにやられちゃう自分が情けないわ。
 ぺろりと手を舐められて、思わず退けようとするけど、私の手はあそこを隠す最後の砦だということを思い出して、グッと我慢した。

「アスティ、この手を退かして?」
「いっ、いや……」
「アスティのワガママは全部許してあげたいけど、閨は別だよ。私も、自分にこんな凶暴性があるとは思わなかった」

 最後はまるで独り言のように、そう言い放ってユージンはペロペロと私の手を舐め始めた。

「ゃっ、あっ、あっあっ、んッ、ぅうっ、」

 指の隙間に無理矢理舌を差し込んで、舌の先が私の秘するべき場所へと到達する。ダメなのに、そのくすぐったさと混じる快感からどんどん手の力が抜けて、やがて隠すことができていない意味のないものになる。
 ユージンは優しく力の入らない私の手を掴んで、そこからそっと退けた。

「ピンクで、かわいらしいね。敏感な芽は皮を被ってる。自分では弄らないのかな。それに、期待してるんだね。蜜がベッドに染みをつけて、メスの匂いが私を誘ってる」
「い、いわないで……っ」
「かわいいよ、アスティ」

 ドキドキと心臓が鳴るけど、違うの。今日は私がユージンを寝取る日なの。なんで私がこんなにドキドキさせられてるのよ、おかしいじゃないっ!

「すごく、美味しそうな匂い……」

 すん、と股の間でユージンが鼻を鳴らす。
 無理、もう無理。恥ずかしくて死ねるわ。どうして今は気絶できないの? あそこの匂いを嗅がれるなんて、乙女としてどうなのよ?

「あっ、うそっ、や、ぁ、あ、あ、あッ」

 頭の中を遠くする快楽が先に、そのあとにジュルッと蜜を啜る音が耳に届いた。
 うそ、そんなところ舐めるとか、うそ。知識は知ってるけど、フィクション二次元、本当にあるのは有り得ないこと。

「きたなっ、ゃぁあッ、ふっ、おねがっ、んゃ、ぁ、あッ」

 奥から溢れてくる。その蜜を美味しそうに啜る美男子。有り得なさすぎて、気が遠くなる。
 媚薬効果ってそういうことなの? もう媚薬を使うことなんて考えないから、お願い。はやく挿れて終わりにして。
 気持ち良くて頭がおかしくなっちゃうの。

「も、おねがいっ、はやく、してぇ……っ!」
「っ、アスティ……。それって、治癒したときと同じだね」
「ゃ、あっ、あっ、いぅっ」

 ぐちゅりと音を立てながら舌とは違う太いものが入ってくる。それだけでナカはいっぱいいっぱいになる。
 痛い。無理。痛いもの。だってなんか引きつる感覚がするわ。

「アスティ、痛い?」
「ふっ、ぁ、んっ……」
「まだ指一本だよ。痛みに弱いんだね、アスティ」

 指一本? これが?
 うそ、ありえない。だったら、あの太いものになったらどうなるって言うのよ。もうこれでいいじゃない。これがユージンのソレでいいじゃない。小さいの大歓迎だわ!

「ふっ、ゃ、あ、あっ!」
「ねぇ、聞こえる? アスティの気持ち良くて溢れた蜜が混ざり合ってグチュグチュ言ってる」
「ぃ、わ、な、ひ、ぃう……ッ!」

 指一本が内壁を擦る。
 逃げようと腰を動かすけど、逃げられるはずがなくて与えられる快楽に喘ぎ声をあげる。

「アスティ、君のすべてに興奮するよ」
「ひっ……!」

 私はなにかやばいものを目覚めさせてしまったらしい。
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