R18BLゲームの序盤で処刑されるモブキャラなのに何故か攻略対象に狙われています。

白井ゆき

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初デートの鉄則

上下左右の決定法※

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 項を引き寄せられて、唇が重なる。
 僅かに開いた口の隙間から入り込んだミリたそ舌から伝わる独特の風味に顔を顰めたのも束の間、そっと絡めてみせれば、体を掻き寄せられた。絡ませた舌を引きずり出され吸われると、頭の中に甘い痺れが広がる。
 魔毒のように体に溶け込むそれに、目の前の体にしがみつけば、はだけた腹部に硬いものを押し付けられた。上を向くそれの硬さや熱さに、腹の奥がズクズクと疼き始めて、頭が混乱する。

「ふぅ、……っ、ん、……んぅっ」

 初めての感覚に咄嗟に体を捩るが、思いの外強い抱擁から抜け出すことができない。密着した体、その間で硬さを増す性器に、得体のしれない何かが背筋を駆け上ぼる。少しずつ深くなっていく口づけに応えることに精一杯で、己の体に起こる変化から意識が逸れるのはあっという間だった。

 合わせた唇の隙間から洩れる吐息が互いに熱くなっていき、体温が混ざり合う。霞んでいく思考の中、薄く目を開くと、熱を孕んだ瞳と目が合って体から力が抜け落ちた。ずるずると沈む体に体重をかけられ、後ろに倒れ込む。

 スプリングが軋む音と背中を包む柔らかな感触。俺を跨るミリたその心地よい重みはフェイクでも何でもなく。その向こう側に見える、部屋をピンクに染めるシャンデリアに、揺蕩う意識の中ぱちりと目を瞬かせた。

 何で俺、押し倒されてるんだ。

 戸惑いながらミリたその肩をそっと押す。しかし、離れたのはほんの一瞬で、俺が息を吸ってすぐ合わせられる唇に言葉が飲み込まれてしまう。
 流れ込む唾液に溺れそうになる間にも、奥へ奥へと進むミリたその舌は止まることなく、むしろ激しさを増していく。体に回されていた手が体に沿って下り、時々撫でるように円を描く。それが腰のラインを辿り尻の丸みを柔く揉んだところで、堪らず体を押しのけた。

「んっ、……っ、ま……っ、待って……!」

 背けた顔を追いかけ伸びるミリたその舌を手で防ぎ、そっと見上げる。熱の溶けた瞳に見つめられ抵抗が弱まった手首を握られたとき、もう一度体を固くした。

「その……お、俺が、こっち……?」
「嫌ですか?」
「い、やというか、その……」

 ミリたそは受けじゃん。
 喉元まで出かかった言葉を飲み込んで視線を泳がした。ミリたそは主人公で。受けで。それは、天地がひっくり返っても覆ることのない事実であるはずなのに、真っ直ぐに俺を見下ろすミリたその瞳を見ると、その考えが揺らいでしまう。

「僕、挿入れたいです。モーヴ君の中に、挿入れたい……。可愛い姿、たくさん見たいです」
「ぅ、あ……」
「モーヴ君のこと、気持ちよくしてあげます」

 腹にミリたその性器が押し付けられる。勃起した性器の先端をしとどに濡らす先走りを擦り付けるように腰を揺らされ体が熱くなった。チカチカと明滅する視界の中、ミリたその脚に押し上げられ浮いた腰の下に差し込まれた手に尻のあわいの奥にある入り口を撫でられ喉を鳴らす。

「モーヴ君は、僕に挿入れられるの嫌ですか?」
「……お、れの、中に……」

 皮膚の向こう側、まだ誰も触ったことのない場所がずくずくと疼く。足りない何かを求めるように収縮するそこを、腹に押し付けられた熱いそれがちょうど埋めてくれる気がして。熱が渦巻くその奥を強く突かれたら想像して、ゆらゆらと腰が揺れる。
 何故こんなことを考えてしまうのか自分でも分からない。けれど、そうすることが正解だと体が叫んでいる。

「い、いよ」

 気が付けば、そう口を開いていた。見下ろすミリたその顔に愉悦が広がるのを見て短く息を吐く。

「俺の中、いれて……」

 ミリたそだって男だし。ばかりじゃなくて、側に立ちたいことだってある。それは俺にだって言えることで。一度くらい経験してみたっていいじゃないか。
 そんな誰に向けたものかも分からない言い訳を並べる。唇が戦慄くのは恐怖か、緊張か。……それとも期待なのか。最早分からない。分からなくていい。これを知るのは、今ここにいる俺たちだけだ。だから。

「嬉しい……。絶対に、優しくします」

 口角を上げ股を割り入るミリたそを受け入れるように、そっと脚を開いた。
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