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勇者攻略

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召喚主、本来なら、召喚された魔物の俺がご主人様と呼んで平伏しなければならないだろう相手を、虜にするのは容易だった。さすが邪神様のくれたチート肉体である。
俺の触手で動きを封じ、たっぷりと撫でまわしてから、じわじわと穴という穴を犯してやった。エロゲーではおなじみのやつだが、実際にする側になるとは思わなかった。俺の触手からは、ぬらぬらと粘液が分泌されそれには媚薬成分か麻痺毒のような効果があり、俺の触手に絡みつかれ、それを全身に塗りたくられると、少女は、知性を亡くしてあっさり恍惚とした表情を浮かべた。
たぶんこの粘液の本来の用途は、捕食用に獲物の動きを封じるために使うものだと思う。暴れられて逃げられないために苦痛ではなく快感で獲物の身体を麻痺させて自由を奪って捕食するために使う毒なのだろう。快感を感じるのは食べられるとき、暴れられないようにするためだろう。エロゲーを知る邪神様はその効果を媚薬成分に特化させて俺の肉体として与えてくれたようだ。ベタベタに濡れた少女は、その自分の肌を伝う粘液を美味そうに舐めていた。その目がトロンと呆けていて、少し、やりすぎたかなと俺は触手を引っ込め少女の興奮が収まるまでおとなしくしていた。そして、落ち着いて来てから状況を整理する。
「おい、追手の勇者たちは大軍じゃないんだな?」
「はい、ここは魔界の奥地、野生の魔物も多く、そうそう、普通の人間に来れる地ではありません。おそらく、勇者と冒険を共にした手練れの仲間の魔法使い、屈強な戦士、死者さえ生き返らせるという賢者の少数精鋭のみで追撃しているでしょう」
「なるほど、RPGの基本編成だな」
「RPGとは、何です、触手様?」
触手で虜にされた召喚主の彼女は、俺のことを触手様と呼んだ。ご主人様もいいかなとは思ったが、触手様のほうが何となく、いいと思い、訂正はしなかった。
「俺のいた世界での造語だ。気にするな」
「そうですか。で、触手様は勇者に勝てますか」
「勇者たちは女なんだろ、なら、わかるだろ」
俺はヌルヌルの触手で、彼女の頬を撫でた。
「今のお前みたいに、勇者どもをこの俺の触手の虜にして跪かせてやる」
「本気ですか」
「ああ、この俺の触手の感触、その身で味わっただろ、勇者が抗えると思うか。この俺が、勇者を屈服させられないと思うか。できなれば、俺たちはそろって勇者に討伐されるしかない」
「で、ですが、あやつらは、魔界最強の我が父を倒しました油断なさらぬよう」
「ああ。だが、たぶん大丈夫だと思う。俺は邪神様の導きで、ここに呼ばれた。勇者に勝てないようなものを邪神様がこの世界に導くと思うか」
邪神様の導きで、この世界に転生したことは、この従順なメス奴隷と化した巨乳少女に触手で調教中に伝えてある。今は、俺が邪神の使いということを完全に信じているようだ。
あとは、俺がうまく、勇者パーティーを触手で快楽責めで落とせばいいだけだ。
そうすれば、魔界と人間界の争いの好守は簡単に逆転するはずだ。まさに、いい感じのエロゲー展開だ。

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