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序章 とある御伽噺
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***かみさまを倒した英雄***
むかしむかし、この世界を創り出した神様は、自分に似た姿の生き物、人間に力の一つを与えました。
言霊という、言葉を紡ぐことで世界の構成を変える力です。
ただ一言、言葉を発するだけで火を熾し、水を湧き出し、風向きを操る・・・
人間は、言霊の他にもう一つ与えられた知恵を使い、ありとあらゆる不思議な現象や、奇跡を体現しながら、豊かに暮らしていました。
しかし、次第に人間は言霊の力を良くないことに使い始めます。
人を傷つけ、騙し、奪い合う。神様が禁じたことを平気でするようになっていきました。
神様は何度も注意を呼びかけました。けれど、欲深な人間は、一度覚えてしまった良くない言霊の使い方を止めようとはしませんでした。
ついに怒った神様は、人間に罰を与えることにします。
人間に与えたのと同じ言霊を使い、断罪の存在を創り出しました。それが、魔物です。
途方もない数の魔物は空を、大地を覆い尽くし、罪を犯した人間を罰していきました。
人間は言霊の力で抵抗します。しかし、言霊は元々は神様の力です。人間はその一部を与えられたに過ぎません。
神様の力にはどうやっても敵いませんでした。
このまま、世界から人間は全て滅ぼされてしまうと、みんなが諦めかけていたその時でした。
一人の英雄が、立ち上がったのは。
燃え盛る炎のような深紅を身に纏い、清涼な輝きを放つ一対の剣を両手に携え、英雄は戦いました。
その一太刀は、世界を覆い尽くさんばかりの絶望を薙払い、人間たちに希望をもたらしました。
英雄は戦い続けます。数え切れないほどの魔物を打ち払い、そしてついに神様すらも倒してしまいました。
こうして、世界に平和が戻り、生き残った人間たちは諸手を挙げて喜ぶと同時に、心に誓います。
言霊とは、本来とても強大で恐ろしい力なのです。
使い方によっては、神様を倒してしまうほどの・・・
わたしたちは決して、そのことを忘れないようにしなければいけません。
決して、神様の禁じた悪いことに使わないようにしなければいけません。
むかしむかし、この世界を創り出した神様は、自分に似た姿の生き物、人間に力の一つを与えました。
言霊という、言葉を紡ぐことで世界の構成を変える力です。
ただ一言、言葉を発するだけで火を熾し、水を湧き出し、風向きを操る・・・
人間は、言霊の他にもう一つ与えられた知恵を使い、ありとあらゆる不思議な現象や、奇跡を体現しながら、豊かに暮らしていました。
しかし、次第に人間は言霊の力を良くないことに使い始めます。
人を傷つけ、騙し、奪い合う。神様が禁じたことを平気でするようになっていきました。
神様は何度も注意を呼びかけました。けれど、欲深な人間は、一度覚えてしまった良くない言霊の使い方を止めようとはしませんでした。
ついに怒った神様は、人間に罰を与えることにします。
人間に与えたのと同じ言霊を使い、断罪の存在を創り出しました。それが、魔物です。
途方もない数の魔物は空を、大地を覆い尽くし、罪を犯した人間を罰していきました。
人間は言霊の力で抵抗します。しかし、言霊は元々は神様の力です。人間はその一部を与えられたに過ぎません。
神様の力にはどうやっても敵いませんでした。
このまま、世界から人間は全て滅ぼされてしまうと、みんなが諦めかけていたその時でした。
一人の英雄が、立ち上がったのは。
燃え盛る炎のような深紅を身に纏い、清涼な輝きを放つ一対の剣を両手に携え、英雄は戦いました。
その一太刀は、世界を覆い尽くさんばかりの絶望を薙払い、人間たちに希望をもたらしました。
英雄は戦い続けます。数え切れないほどの魔物を打ち払い、そしてついに神様すらも倒してしまいました。
こうして、世界に平和が戻り、生き残った人間たちは諸手を挙げて喜ぶと同時に、心に誓います。
言霊とは、本来とても強大で恐ろしい力なのです。
使い方によっては、神様を倒してしまうほどの・・・
わたしたちは決して、そのことを忘れないようにしなければいけません。
決して、神様の禁じた悪いことに使わないようにしなければいけません。
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