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「ほら、駅前のパン屋だったところ、あそこに次のテナントが入るらしいんだ」滝口社長、つまり北斗のお父さんが話し出す。「内装業者が来ていてね、どこかの会社の支店になるらしいぞ。アポを頼んできたから」「取引先が増えるといいですね」会社は順調、僕は幸せ。
「大澤君、ここの3階の事務所でもお願いしたいそうだよ。君達のところは街路樹の落ち葉なんかも片付けてくれるから評判がいいんだよね」褒められた。やっぱり僕は幸せなんだ。新しい彼氏がいなくても。北斗がいるし、それで充分。
「ゆうー」「あれ、カイ君来てたの?大きくなったねぇ」「ゆう、だっこぉ」北斗の甥っ子、カイ君を抱き上げる。笑顔の下に隠した小さな痛み。僕には手に入れることのできない幸せ。あの人が僕を捨てた理由がこの重さなんだとしたら、僕にはどうしようもないよね。「カイ、仕事の邪魔だぞ」「ほくとぉー」小さな幸せの塊が北斗の腕に移っていった。「北斗も悠君も子ども連れて来ていいからね」奥さん、つまり北斗のお母さんがそう言った。北斗は嫌そうな顔をして、僕は曖昧に笑った。
「大澤君、ここの3階の事務所でもお願いしたいそうだよ。君達のところは街路樹の落ち葉なんかも片付けてくれるから評判がいいんだよね」褒められた。やっぱり僕は幸せなんだ。新しい彼氏がいなくても。北斗がいるし、それで充分。
「ゆうー」「あれ、カイ君来てたの?大きくなったねぇ」「ゆう、だっこぉ」北斗の甥っ子、カイ君を抱き上げる。笑顔の下に隠した小さな痛み。僕には手に入れることのできない幸せ。あの人が僕を捨てた理由がこの重さなんだとしたら、僕にはどうしようもないよね。「カイ、仕事の邪魔だぞ」「ほくとぉー」小さな幸せの塊が北斗の腕に移っていった。「北斗も悠君も子ども連れて来ていいからね」奥さん、つまり北斗のお母さんがそう言った。北斗は嫌そうな顔をして、僕は曖昧に笑った。
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