運命の相手 〜 確率は100 if story 〜

春夏

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5. 保護者隊

5-5 だって好きなんだもん

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side シキ

会社近くのコンビニで昼飯を物色しとったらヒカリから電話。いそいそと電話に出る。話し方まで可愛ええ。なぜかアキに代わられて『バレました』は?昨日の今日やで?『話がしたいって』…いや、俺かてちゃんと挨拶せなあかんと思うとったけど、急すぎるやろ…怒涛の展開っちゅうやつや。腹をくくって承諾の返事をし、手土産を買うために昼飯を諦めた。

恋人の親に挨拶するなんて初めてや…。仕事にならへんわ。ヒカリ君を僕にください…これじゃ結婚の申し込みやん。結婚…でけるもんならしたいけど。ヒカリ君との交際を認めてください、これやな。反対されたら…されるやろなぁ……せやけどヒカリを手放すことなどでけへん。許してもらえるまで何度だって頼む。ヒカリはもう俺のモンや…今日は残業するわけにはいかん、意識を無理矢理仕事に戻した。

ここか…。アキに教えられた場所は会社から5駅ほどのところにあるビルやった。受付に声をかけたら7階に行くように指示されて、緊張に震える指でエレベーターのボタンを押す。ここまできたらやることは1つ、誠心誠意願うだけ。

受付から連絡があったんやろ、アキが待っとった。「…広瀬さん、よろしくお願いします」アキも緊張しとるのか声が硬い。アキがドアを開ける。「シキくん!」ヒカリが嬉しそうに俺の名前を呼んだ。はぁ可愛ええ…いや、デレデレしとる場合やない。俺はとにかく頭を下げた。
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