運命の相手 〜 確率は100 if story 〜

春夏

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7-4 ご褒美

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side ヒカリ

また学校を休んでホテルでゴロゴロ。今回は父さんもいないから俺はひとりぼっち。つまんない。出歩くな、って言われてるから仕方なくラップの練習。ルールサービス頼んでもいいよ、と言われたけれど、1人でご飯食べても美味しくない、ってわがまま言ったら保護者隊の人がお弁当持ってきてくれることになった。さすが保護者。ダブルの部屋をとってくれたから、大きなベッドに大の字に寝転がる。…シキくん、何してるかな…。今は会社だよね、お昼になったら電話してもいいかなぁ。今朝から流れてるCM、見たかな。どう思っただろう。俺の手とシキくんの手がしっかり繋がったとこがテレビに映るなんて、恥ずかしいけど嬉しい。この手、俺の大好きな人の手なんだよ、って、テレビを通して伝わっちゃったりして…顔がにやけちゃう。

お昼はボイストレーナーさんが来てくれた。食べ終わってからちょっと練習する。「うん、いいね。来週のレコーディングもがんばって。アルバ、また増えてるってさ。いろんな歌が歌えること、知ってもらおう」「はい。がんばります」「がんばり屋さんにご褒美だ。夕飯は広瀬さんだよ」「ほんと?!」「嬉しい?」俺はヘッドバンギングぐらいの勢いで首を縦に振った。「アハハ、可愛いねぇ。…声、枯らさないようにね」「…声が枯れる…?…!しない、しません!」アハハハハ、と笑って帰っていった。…まったくもう…そんなことしないもん。たぶん。

『ヒカリ、いま大丈夫か?』『シキくん!うん、俺、ずっとヒマ!』『ハハ、ひとりでつまらんやろ。夜行くよって待っとって』『おりこうにして待ってる!』『おりこうさんにはご褒美とお仕置きや。ほなまた連絡するわ』…ご褒美と、お仕置き?なんでお仕置き?俺、なんかしたっけ?
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