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第8章 民族の戦士達
第1章 プロローグNo.1
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ーマニエル視点
ここは夜中、大きな広い部屋。
一人ポツンと座っているにも関わらず、どこか寂しいように感じる…それもそのはず、昼間の頃には会議をしたり、みんなで食事をしたり、常に笑顔になっているからだ。
「マニエル……いや、族長でしたね。族長、1人で何をしていたのですか?」
声をかけたのは族長の右腕と噂される【ファン・バッケン】その人だ。
ファンは筋肉隆々で、このロー族を愛してて、ロー族を1番に考える人だ。
「いや……い、今はこのロー族が発展するにはどうすべきか?を考えていたんだ」
“チクッ”
咄嗟に答えたマニエルは罪悪感で押し潰されそうになる…何故なら、一目惚れになってしまったからだ。
では、何故“一目惚れ”を隠すのか?
“族長としての威厳?”
いやいや、そうではない。右腕のファンは常、日頃から愚痴をこぼしているし、信頼している。
“では、何故なのか?”
それは…ローダン国の2強と呼ばれる“ロー族の当主の私とヨルンバ族の族長の娘が一目惚れしてしまったからである…しかも、ロー族とヨルンバ族は犬猿の仲…いつ戦争してもおかしくは無かった。
「さすが族長!あの憎き部族のことを考えるのではなく、我が部族がどうすれば発展できるのかを考えているとは…尊敬ですね」
ファンの目は“キラキラ”輝き、私の目先が痛い……。
「ですが、今宵も遅いです。ゆっくりして静養を養ってはいかがですか?」
“確かに夜も遅い……でも、やはり“あの場”には行きたい!”
そう思った私は“スゥ”と立ち上がり“ニコッ”と笑顔を見せた。
「あぁ、そうするよ。ファンも寝てないんだろ?今日は全て辞めてゆっくり休むと良いよ」
「ありがとうございます!あぁ、こんな私めに声をかけてくれるなんて……感謝感激です!」
ファンはそう言うと目に涙が溢れている様子を見せた。私も“ウンウン”と満足そうな顔を見せて自分の部屋へ帰っていた。
ーーマニエルが帰った直後、ファンが見張り役:マニードを立たせて様子を見せつつも、他の部下に指示を出す。
「マニエル様の様子が少しおかしい……すまないが、様子を見てくれるか?」
「はっ、承知しました!」
そう言うとアントニオはすぐに出て行ってしまった。
ファンは1番民族のことが発展するのを知っている。そして民族のことを愛し、誰よりも民族のことを想っていることも知っている…だが、マニエルだからこそ歪みが裏切りに変わることを知っておかないといけないのだ。
ここは夜中、大きな広い部屋。
一人ポツンと座っているにも関わらず、どこか寂しいように感じる…それもそのはず、昼間の頃には会議をしたり、みんなで食事をしたり、常に笑顔になっているからだ。
「マニエル……いや、族長でしたね。族長、1人で何をしていたのですか?」
声をかけたのは族長の右腕と噂される【ファン・バッケン】その人だ。
ファンは筋肉隆々で、このロー族を愛してて、ロー族を1番に考える人だ。
「いや……い、今はこのロー族が発展するにはどうすべきか?を考えていたんだ」
“チクッ”
咄嗟に答えたマニエルは罪悪感で押し潰されそうになる…何故なら、一目惚れになってしまったからだ。
では、何故“一目惚れ”を隠すのか?
“族長としての威厳?”
いやいや、そうではない。右腕のファンは常、日頃から愚痴をこぼしているし、信頼している。
“では、何故なのか?”
それは…ローダン国の2強と呼ばれる“ロー族の当主の私とヨルンバ族の族長の娘が一目惚れしてしまったからである…しかも、ロー族とヨルンバ族は犬猿の仲…いつ戦争してもおかしくは無かった。
「さすが族長!あの憎き部族のことを考えるのではなく、我が部族がどうすれば発展できるのかを考えているとは…尊敬ですね」
ファンの目は“キラキラ”輝き、私の目先が痛い……。
「ですが、今宵も遅いです。ゆっくりして静養を養ってはいかがですか?」
“確かに夜も遅い……でも、やはり“あの場”には行きたい!”
そう思った私は“スゥ”と立ち上がり“ニコッ”と笑顔を見せた。
「あぁ、そうするよ。ファンも寝てないんだろ?今日は全て辞めてゆっくり休むと良いよ」
「ありがとうございます!あぁ、こんな私めに声をかけてくれるなんて……感謝感激です!」
ファンはそう言うと目に涙が溢れている様子を見せた。私も“ウンウン”と満足そうな顔を見せて自分の部屋へ帰っていた。
ーーマニエルが帰った直後、ファンが見張り役:マニードを立たせて様子を見せつつも、他の部下に指示を出す。
「マニエル様の様子が少しおかしい……すまないが、様子を見てくれるか?」
「はっ、承知しました!」
そう言うとアントニオはすぐに出て行ってしまった。
ファンは1番民族のことが発展するのを知っている。そして民族のことを愛し、誰よりも民族のことを想っていることも知っている…だが、マニエルだからこそ歪みが裏切りに変わることを知っておかないといけないのだ。
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