ガルシア戦記

千山一

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第4巻 新世界へ

第3章 新大陸No.3

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「どうするのじゃ?……ぷ、ぷ、ぷ」
「………」

シルバードラゴンは一瞬、コチラを見ると目を逸らした。恐らくは思い出し笑いをしているのであろう……その証拠にシルバードラゴンの肩は小刻みに揺れていた。

「……なんだよ。そんなに楽しいのか?」
「いや~すまん!すまん!おぬしの走り方だけでも面白いのに、1番面白いのは下半身……ぷ、ぷ、ぷ、想像するだけで爆笑じゃ」
「………」

一瞬“イラッ”としたが“ここは我慢!”だと思い無言を貫く。何故なら、下半身の関係(大やけど)で圧倒的に不利なのは分かっているからだ。
……しかも、下半身が炎の関係で燃えてるし…代用品として、スカートみたいなものを作って履いているし……
考えれば考えるほど、俺の中の“イライラ”が溜まりそうになるが、俺は気持ちを切り替えて“あの男”について考える。
“あの男とは新大陸において初めて出会った人物なのだが、妙にバスティアに良く似ている…一体なんなのか?コチラの住人か?それともバスティアの逃亡者なのか?”
考えれば考えるほど分からない…。
考えても仕方ないので俺はひとまず、次の動きを考えた。
“まず、あの男……とりあえずA君ということにしょう。最悪を想定してA君が仲間を引き連れてコチラへ攻撃する。
ここで選択肢は2つある。まず一つ目は“Uターンをして出来るだけ早く仲間を伝え、組織として効率良く反撃に転じる”が、
ここでのデメリットがUターンするまでの時間を要すること、つまり相手の時間は十分にある事だ。
もう1つ目は“そのまま追うこと”である。
このデメリットはそのままではあるが、人数は2人しかないこと……しかも、ドラゴンの負傷により満足する戦いが予想されること、そのまんまだが、ドラゴン自体は子ドラゴンであるからして到底戦力として考えられない。
よってUターンの道が考えられるが、どうもこの雰囲気では帰りそうもない。

「……で、どうすんのじゃ?」

“こんな状況になったのもオマエのじゃねーか!!”とツッコミを入れそうになったが、胸の内にしまっておこう…。

「…ちょっと相談なんだけど……選択肢としては2つある。一つ目は“Uターン。ニつ目はそのまま追う……」

俺はシルバードラゴンに対して選択肢のことを事細かく説明した。
何故なら、どんな選択肢でも間違って説明しよう思うのなら、シルバードラゴンの怒りの鉄拳制裁になってしまうからだ…なので、シルバードラゴン本人に決めさせた方が良い。

「何を言っておるのじゃ?今すぐに追うべきじゃろ!?もしかしたら“神”はここにおるかもしれんからのう」
「………お、おう」

“忘れとったぁ!!神様の存在なんて知らんし…”
俺はそれを聞いた瞬間、焦ってしまった。だが、シルバードラゴンに対しては一瞬でも気が緩むと焦っているように見抜かれので、表では余裕シャクシャク、裏では汗がダラダラの状況になったのだ。
俺はズレるのを防ぎつつ急いで、追っ手を追うことを決めた。


ーーーキャンプ付近
ーーセフィー視点

「ハァ、ハァ、ハァ」

“息が苦しい……”
俺は冷や汗と走ってきた汗が交互に吹き出し、どっちがどっちとも言えない状況ではあったが、幸いなことに森が生い茂って何処にいるかは分からなかった。
だが、あと数十分後になれば追っ手は追いつくのであろう……。
俺の名は“セフィー”。
昔は傭兵者として国から国に移り住んではいたが、時間が経つにつれて“今の状況”に嫌気がさして新しい世界へ飛び込んでみた…まぁ、キレイ事を言えばそれまでなんだが、要は自殺行為というものだな。
だから、真っ先に“神様”が“偵察に行って欲しい!”という話を聞いた時すぐさま手を挙げた…まぁ、すぐに村の人は反対したよ。
“死にに行くものだ!”
とね。
だが“いくら相手がどのぐらい強いのか?”“強さなら負けない!”と思っても“こんなケタ違いなら逃亡しかない!”
俺は必死に走った!走り続けた!
“強い、強すぎる!俺は死ぬのは構わないが、キャンプの仲間達、神様、そして子供達は逃してあげたい”と思って必死になる。
やがてキャンプにたどり着く。
村の住人は必死な形相を見て“只者ではない!”と悟り、真剣に俺の顔を向いた。

「強いのか?」
「強い!強いというものじゃない!アレは悪魔級だ!」

それを聞いた瞬間、戦士部隊は槍や斧を取りに行き戦闘準備に入る。そして女、子供、高齢者は家具を急いで取り出し荷物の準備に取り掛かる。迷っている暇はないのだ。

「あの、お取り込み中、申し訳ないですが…」

“聞きなれない声だ…まさか!?”
俺は一瞬で戦闘モードに入り武器を構えた。その声の名は“ガルシア”だ!
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