不器用な恋愛

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続編~その後パート2~

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<千夏>
   とっても幸せな誕生日を迎えて私は今すごく幸せだ。誕生日のときのあの嬉しい気持ち、あれがずっと続いてる。
「 あれ、千夏。その指輪…。」
綾帆が声をかけてきた。
「 大輝にもらったの。」
「 よかったね~。楽しかった??」
「 綾帆はー?ってか今日報告会しよ!」
放課後、綾帆を誘ってファミレスに直行した。

   綾帆に今までのことを全部話しきった。綾帆は時々、えー!っとかうわっ!とかきゃー!とか歓声をあげながら話を聞いていて、終わったら祝福してくれた。
「 よかった。幸せなんだね~。」
「 うん!」
私はほんとは綾帆に話すのがこわかったところもあった。綾帆は少なくとも少しは大輝が好きだったんだし、、でも今綾帆の言葉ですごく気持ちが楽になった。
「 ねぇ、綾帆は蓮くんとどうなの?」
「 蓮?あー、別にどうってことも…。告白されたけど、」
「 えぇ!?実際、綾帆は蓮くんのことどう思ってるの?」
「 …さぁ、自分でもよくわかんない。」
それって好きなんじゃないの?そう言いかけてやめた。なんでやめたんだろう。でもなんとなく言わない方がいい気がした。

   そして、私と大輝はラブラブカップルと周りからも言われるくらいにラブラブに幸せにすごした。大輝はものすごく私を大切にしてくれている。優しいキス。でも最近キスだけじゃ足りなくなってきてる。もっともっと…。でもその反面、キスでやめてくれて、ほっとしてる自分もいる。その矛盾でむしゃくしゃする。
「 どうしたの?千夏、変な顔してる。」
綾帆が心配そうに顔を覗き込んできた。
「 綾帆…。実は… 」
私は綾帆に気持ちをうちあけた。綾帆は黙って聞いていたけどやがて、
「 ふーん。まあ、もうすぐクリスマスだしなにかかわるかもよ?」
と言ってきた。そっかー、もうそんな時期なんだ。帰りに大輝に
「 クリスマス、予定あいてる?」
と聞かれた。
「 もちろん!」
威勢良く答えると大輝は笑ってよかったーと呟いていた。クリスマスがすごく楽しみになってきた。不安もあるけど、大輝となら…。


<綾帆>
   千夏の悩みとか絶対幸せそうな顔で終わるだろうなぁーっ。私は石を蹴りながら歩いていた。寒いー。もうクリスマスだ。ショッピングモールの窓からクリスマスのプレゼントが見える。
クリスマスには必ず結論をだそう。蓮と付き合うかどうか。確実にわかってることは、私は蓮を幸せにできないこと。蓮にふれるのもやっぱりこわい。それでも付き合わない、と決められないのはやっぱり…。
次の日の朝、蓮が
「 クリスマス予定あけてるよなぁ?」
と聞いてきた。
「 うん。楽しみにしてるよ笑 」
私が言ったらニヤッと蓮が笑った。さあ、どうするか。


<大輝>
   クリスマス。千夏の家にむかいながらいろいろ考えていた。だから、つい強引になってしまったんだ。俺は千夏の家の前まできて、いつも通り千夏にキスをした。軽いやつから…つい深く長くと舌を絡めた。
「 …っ!?や…!!」
千夏が俺を突き飛ばした。目が潤んでいる。やば…。そう思うのは既に遅く、千夏は家の中へ駆けこんでいき、俺は1人取り残された。

   どうする…。ずっと悩んでうった謝罪ライン
「 さっきは強引すぎた。ごめんな。千夏のこと考えてなかったよな。気をつけるから、だから今から駅に来て欲しい。」に既読はつかなかった。
でも行くしかない。俺は待ち合わせの場所に行った。10分後…。今まで千夏が遅れてきたことはない。やっぱりこないのか?  20分…。諦めるか?いやもう少し。30…、、、やっぱり…
「 ごめん。遅れて。」
千夏が来た!俺はすごくうれしかった。
「 こっちこそごめん!さっきは強引すぎたよな?正直いうと俺はあーゆーのほんとはやりたい。けど千夏がまだっていうならやらないから、」
「 違うの!」
千夏が遮った。
「 違うの…。嫌とかじゃないの。私いきなりでびっくりして、でもそのもっとって思っちゃってその自分に戸惑ってたの。だから、私の方こそごめんなさい!」
なーんだ。そうだったのか。思わず笑ってしまった。ほっとしたのと、変な緊張が解けたのとで。
「 よかった。嫌われたんじゃねーんだな。」


<千夏>
   嫌われたんじゃねーんだな、って笑った大輝がほんとうに愛おしくなった。
「 大輝、私のことひいたりしてない?」
「 ひくわけない。むしろ嬉しいよ。その俺、、千夏に、もっと触りたいとか、いろいろ思ってるし。」
そういって大輝が照れた。かわいい。そう思って見てると、
「 あーもう。だから、俺、今千夏おそいそうだから、もう帰ろ!」
大輝が言ってきた。もう少し大輝と一緒にいたい。というか、私は…。
「 私、まだ大輝と一緒にいたいよ。」
「 え、、、だから、俺…。」
「 いいよ。」
大輝の言葉を遮った。大輝が息をのんでいる。
「 …私を、抱いてください。」


<蓮>
   クリスマスの日。今日は綾帆とデートだ。待ち合わせの場所に行くといつもより少しかわいい系の服をきた綾帆がいた。
   映画に行ってお茶をして、やっと時間になった。俺は綾帆をつれて港まできた。今日はクリスマスイベントで船上パーティがある。
「 うわ、、きれい。」
綾帆が呟いた。暗くなり灯台がクリスマスツリー風にライトアップされている。これが目玉のイベントだ。でも見すぎていても冷えるな。何しろ寒いから。
「 中、入るか?」
綾帆に声をかけた。綾帆が首をふる。
「 もう先延ばしできないや。ほんとうはもっと長くいたかったけど、、」
そう言って綾帆がプレゼントを渡してきた。手袋だった。
「 さようなら。」
綾帆が船を降りようとした。
「 綾帆、これクリスマスプレゼント。」
俺はネックレスを綾帆に渡した。アクセサリーをあげる、ときめて、でもまだ付き合ってないから指輪は重いだろうな、そう思って結局選んだ。
「 ありがとう…。」
綾帆が受け取ってくれた。
「 あのさ、綾帆。俺はほんとに綾帆が好きだよ。だから付き合ってほしい。」
心の中で祈った。俺の告白が綾帆を傷つけませんように。そしてできれば綾帆が、、
「 …私ね、蓮のこと好きだよ。でも今まだ蓮にさわるのも怖いの。蓮のことほんとに好きだけど、だからこそ、蓮には幸せになってほしい。ここ最近、蓮が私に優しくしてくれたおかげでほんとうに幸せだった。あんなにあまやかされ、優しくされたのははじめてだから。だから、私はもういいから、今度は蓮が幸せになって。触れない遠い私より、」
「 なんだー。俺ふられるわけじゃないのか。」
わらけてきた。綾帆がだから…と言おうとする。
「 俺、触りたいとかじゃねーの。単純に綾帆が好きだから。触れなくてもいいとは言わないけど少しずつ綾帆が慣れていけるまで待つ自信あるし。よかった。」
「 だから…わたし…。」
「 いいじゃん、綾帆、俺のこと好きなんだろ?ならオッケー。」


<綾帆>
   私のことを待ってくれると聞いた瞬間涙が溢れてきた。私はもう1人で生きる覚悟だったのに、それを助けてくれた。蓮が私を優しく抱きしめた。ふるえがとまらない。怖い。でもまだ蓮に抱きしめられてたい。そっと蓮の指が涙をすくった。そして優しいていねいなキスが私の唇にふってきた。


<最後に>
   大輝が優しく私を抱く。いたい、でも幸せ…
そんな空間を味わって千夏は寝ていた。
次の日、綾帆と蓮くんと会った。
「 綾帆の言ったとおりだったよ。」
千夏が言うと綾帆が笑って
「 でしょ?」
と言った。
「 綾帆のこと必ず幸せにするから、綾帆もらってもいいですか?」
蓮くんが千夏と大輝に言った。
「 結婚の挨拶みたい。」
「 なら俺たち、綾帆の両親か?」
そう言ってみんな笑った。久しぶりにみんなが心の底から笑った瞬間だった。




これで完結です。ここまで読んでいただきありがとうございます。できたら感想かいてほしいです。
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