姉の引き立て役の私は

ぴぴみ

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「私、次期国王はあなただと言いましたのに、本当に変わってますね」
「そんな面倒な地位はごめんだよ。こうして、好きなことに熱中している方が性に合ってる」
「それもそうですわね・・」

 見つめ合います。私たちは、自国が徐々に、しかし、確実に内側から崩れていくのを尻目に隣国で悠々と生活しています。戻ってこいとは再三言われていますが、そんなこと知ったことではありません。頻出する自国のトラブルを解決するのに精一杯でしょう。
 我が家を継ぐ者がいなくなり、領民が困っているというようなこともありません。次期領主が変わろうが民にはあまり関係ないのです。私も夫も二度と帰るつもりはないということをいずれは分かってくれるでしょうし、その時まで、国が今のままの形を保っていられるとも思いません。
 私は自分勝手に生きていきます。
けれど・・

「あのときは、あれが最善だと思いましたけど、私と結婚して良かったんですの?」
「あれ?言わなかったっけ?」

 私は首を傾げます。

「君のことをあのときのアリ以上に興味深く思っているよ」
「それは・・えっと喜んでいいんですわよね?」
「もちろん。僕にとっての最高の褒め言葉だからね。教えてくれる?君の──」

 彼が耳元で囁いた言葉は、口にするのは憚られる内容でしたので省略致します。
 私だけに見える金の瞳が煌々と輝いています。私は、その瞳にもうとっくに囚われていたのだと思います。あの出会いの日から。
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