1 / 1
会話
しおりを挟む
「お姉様、なぜ、ご自身のドレスに宝飾品、小物まで…私に送ってくださるの?」
「あなたが言ったんじゃない!全て自分のものだと!」
「え?そんなこと言っておりません!」
「しらを切るつもり?」
「いえ本当になんのことだか…。」
「私の婚約者、ダイモン様のことも狙っているのでしょう?そんなに好きならお父様に泣きつけばいいじゃない!」
「私、そんな女じゃありません!」
「ふふ。どの口が言うのかしら?私だって信じたくはなかったわ…!でもここに動かぬ証拠があるのよ!」
そう言ってお姉様が私に見せてきたのは、一通の手紙でした。私、ユーメリアの署名がしてあります。
「もっとよく見せてお姉様!私こんな手紙知らないわ」
「まだ惚けるのね!ここに書いてあるでしょう?」
お姉様は文面を指差しておっしゃいました。確かに書いてありますが、私の筆跡ではないようです。それを言っても今のお姉様は納得しないでしょう。
暗く濁った瞳を見て思いました。
まるで魔法にかけられたようだ、と。
私の、優しくて単純なお姉様を洗脳したのは誰なのでしょう?いつもは、こんなに話の分からない方ではないのです。
─絶対に許しません。
「お姉様、少し待っていてください」
─きっと助けますから。
「逃げるの?待ちなさいユーメリア!」
お姉様が私を呼び止める声が後ろから聞こえましたが、無視しました。
頭の中は犯人を見つけ出すことで一杯です。
私には一人思い当たる人物がいます。
その人物の家に向かいました。
「ダイモン様ご機嫌麗しゅう。突然の訪問を受け入れていただき感謝の念に堪えませんわ」
「いいんだよ。君なら大歓迎さ。遠慮しないでくれ」
「まあ本当にお優しい…!ありがとうございます!実は…姉の具合が良くなくて…私、とても心配なんです」
私は相手にしなだれかかりました。
「ごほん。心配せずとも大丈夫さ…すぐ治るよ。」
「なんでそんなこと分かるんですの?」
私は怒ったように言いました。
「君がそんなに怒るなんて珍しいね…。てっきり喜んでくれるものと思っていたんだが」
そう言ってお馬鹿なダイモンは計画を話し始めました。
曰く、姉妹で仲が良いなんて演技だったんだろう?…君は僕のことが好きなはずだ…一緒に公爵家を盛り上げていこう…。
私は呆れて物も言えませんでした。
「─この馬鹿男!さっさと洗脳魔法を解け!!」
ちゃんと用意していた録音魔道具で、ダイモンが言ったことは記録してあります。
─ダイモンはやり過ぎました。
しかし、私はこうも思うのです。
あんな男でも、お姉様にはもったいない、と。
腐っても高位の貴族。価値があったからこそ私は誘惑したのです。
お姉様だけが幸せになるのはずるい…でも自分以外に害されるのは我慢ならない…。
今日も私とお姉様は仲良しです。
「あなたが言ったんじゃない!全て自分のものだと!」
「え?そんなこと言っておりません!」
「しらを切るつもり?」
「いえ本当になんのことだか…。」
「私の婚約者、ダイモン様のことも狙っているのでしょう?そんなに好きならお父様に泣きつけばいいじゃない!」
「私、そんな女じゃありません!」
「ふふ。どの口が言うのかしら?私だって信じたくはなかったわ…!でもここに動かぬ証拠があるのよ!」
そう言ってお姉様が私に見せてきたのは、一通の手紙でした。私、ユーメリアの署名がしてあります。
「もっとよく見せてお姉様!私こんな手紙知らないわ」
「まだ惚けるのね!ここに書いてあるでしょう?」
お姉様は文面を指差しておっしゃいました。確かに書いてありますが、私の筆跡ではないようです。それを言っても今のお姉様は納得しないでしょう。
暗く濁った瞳を見て思いました。
まるで魔法にかけられたようだ、と。
私の、優しくて単純なお姉様を洗脳したのは誰なのでしょう?いつもは、こんなに話の分からない方ではないのです。
─絶対に許しません。
「お姉様、少し待っていてください」
─きっと助けますから。
「逃げるの?待ちなさいユーメリア!」
お姉様が私を呼び止める声が後ろから聞こえましたが、無視しました。
頭の中は犯人を見つけ出すことで一杯です。
私には一人思い当たる人物がいます。
その人物の家に向かいました。
「ダイモン様ご機嫌麗しゅう。突然の訪問を受け入れていただき感謝の念に堪えませんわ」
「いいんだよ。君なら大歓迎さ。遠慮しないでくれ」
「まあ本当にお優しい…!ありがとうございます!実は…姉の具合が良くなくて…私、とても心配なんです」
私は相手にしなだれかかりました。
「ごほん。心配せずとも大丈夫さ…すぐ治るよ。」
「なんでそんなこと分かるんですの?」
私は怒ったように言いました。
「君がそんなに怒るなんて珍しいね…。てっきり喜んでくれるものと思っていたんだが」
そう言ってお馬鹿なダイモンは計画を話し始めました。
曰く、姉妹で仲が良いなんて演技だったんだろう?…君は僕のことが好きなはずだ…一緒に公爵家を盛り上げていこう…。
私は呆れて物も言えませんでした。
「─この馬鹿男!さっさと洗脳魔法を解け!!」
ちゃんと用意していた録音魔道具で、ダイモンが言ったことは記録してあります。
─ダイモンはやり過ぎました。
しかし、私はこうも思うのです。
あんな男でも、お姉様にはもったいない、と。
腐っても高位の貴族。価値があったからこそ私は誘惑したのです。
お姉様だけが幸せになるのはずるい…でも自分以外に害されるのは我慢ならない…。
今日も私とお姉様は仲良しです。
218
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
姉の引き立て役の私は
ぴぴみ
恋愛
アリアには完璧な姉がいる。姉は美人で頭も良くてみんなに好かれてる。
「どうしたら、お姉様のようになれるの?」
「ならなくていいのよ。あなたは、そのままでいいの」
姉は優しい。でもあるとき気づいて─
妹のことを長年、放置していた両親があっさりと勘当したことには理由があったようですが、両親の思惑とは違う方に進んだようです
珠宮さくら
恋愛
シェイラは、妹のわがままに振り回される日々を送っていた。そんな妹を長年、放置していた両親があっさりと妹を勘当したことを不思議に思っていたら、ちゃんと理由があったようだ。
※全3話。
聖女は神の力を借りて病を治しますので、神の教えに背いた病でいまさら泣きついてきても、私は知りませんから!
甘い秋空
恋愛
神の教えに背いた病が広まり始めている中、私は聖女から外され、婚約も破棄されました。
唯一の理解者である王妃の指示によって、幽閉生活に入りましたが、そこには……
【完結】大好きな彼が妹と結婚する……と思ったら?
江崎美彩
恋愛
誰にでも愛される可愛い妹としっかり者の姉である私。
大好きな従兄弟と人気のカフェに並んでいたら、いつも通り気ままに振る舞う妹の後ろ姿を見ながら彼が「結婚したいと思ってる」って呟いて……
さっくり読める短編です。
異世界もののつもりで書いてますが、あまり異世界感はありません。
姉から全て奪う妹
明日井 真
ファンタジー
「お姉様!!酷いのよ!!マリーが私の物を奪っていくの!!」
可愛い顔をした悪魔みたいな妹が私に泣きすがってくる。
だから私はこう言うのよ。
「あら、それって貴女が私にしたのと同じじゃない?」
*カテゴリー不明のためファンタジーにお邪魔いたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
[あんな男、お姉様にはもったいない]だと、ダイモンにはお姉様以上の人が相応しいって事になっちゃいませんか?
「お姉様はあんな男にはもったいない」だったら、ダイモンが格下扱いの表現になると思うんですけど(;・∀・)
語り部の妹は姉が大切でダイモンを嫌ってると認識したのですが、私の認識と解釈が間違いだったらすみません。
さっこ様感想ありがとうございます!!
嬉しいです!
ご指摘の箇所についてなんですが、姉妹の愛憎入り交じった関係を匂わせたくてあのようにしました。
あんな男、と貶しているようでいて実は姉の方をより馬鹿にしているという…。
読んでいただき本当にありがとうございました!