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恋
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─恋とは一体どんなものかしら…?
もしかしたら、世の中には、そんな風に恋に期待と不安を抱きながら、その訪れを今か今かと待っている娘が、いるのかもしれません。
しかし、私、エリスとは無縁の話。
幼き頃より決められたレールに沿って生きてきて、結婚相手も決まっている私とは…。
そんな我が身を嘆いたことはありましたが、
いつしか諦め、淡々と、何に心を動かされることなく、生きてまいりました。
それが、間違いだったとは思いません。
私自身には何の価値もないのだと思っていたからです。
正しく振る舞うことだけが、望まれて、
不器用さは恥ずべきもの。
私は元から器用ではなかったので、血の滲むような努力をしてきました。しかし、それを周りに悟らせてはいけません。
私は、由緒正しいクラレンス公爵家の一人娘で、手本となるべき存在で、皆から決して、なめられるような落ち度をつくってはいけないのです。
そうやって生きてきたので、あの方と初めてお会いしたときには、そのあまりの違いに衝撃を受けてしまいました。
男爵家のご令嬢リリィ様。
彼女はいつもコロコロと楽しげに笑い、できないことがあっても隠したりなどしません。
また、人前で異性と触れあうことに抵抗がありません。私が、はしたないことだと、してはいけないことだと教わってきたことを、いとも簡単にされるのです。
彼女が、周りから愛されるのは分かります。
ですが、私はどうしたらよかったのでしょうか?
婚約破棄を言い渡され、張り詰めていた糸がぷつんと切れてしまいました。
そして、私はこの世から退場することにしたのです。
氷姫と呼ばれた私の死を悲しむ者など、きっといらっしゃらないのでしょうね。
もしかしたら、世の中には、そんな風に恋に期待と不安を抱きながら、その訪れを今か今かと待っている娘が、いるのかもしれません。
しかし、私、エリスとは無縁の話。
幼き頃より決められたレールに沿って生きてきて、結婚相手も決まっている私とは…。
そんな我が身を嘆いたことはありましたが、
いつしか諦め、淡々と、何に心を動かされることなく、生きてまいりました。
それが、間違いだったとは思いません。
私自身には何の価値もないのだと思っていたからです。
正しく振る舞うことだけが、望まれて、
不器用さは恥ずべきもの。
私は元から器用ではなかったので、血の滲むような努力をしてきました。しかし、それを周りに悟らせてはいけません。
私は、由緒正しいクラレンス公爵家の一人娘で、手本となるべき存在で、皆から決して、なめられるような落ち度をつくってはいけないのです。
そうやって生きてきたので、あの方と初めてお会いしたときには、そのあまりの違いに衝撃を受けてしまいました。
男爵家のご令嬢リリィ様。
彼女はいつもコロコロと楽しげに笑い、できないことがあっても隠したりなどしません。
また、人前で異性と触れあうことに抵抗がありません。私が、はしたないことだと、してはいけないことだと教わってきたことを、いとも簡単にされるのです。
彼女が、周りから愛されるのは分かります。
ですが、私はどうしたらよかったのでしょうか?
婚約破棄を言い渡され、張り詰めていた糸がぷつんと切れてしまいました。
そして、私はこの世から退場することにしたのです。
氷姫と呼ばれた私の死を悲しむ者など、きっといらっしゃらないのでしょうね。
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