悪魔と契約~処女の好奇心は危険と隣り合わせ~

ぴぴみ

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夢の中で

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 あれからすぐ悪魔はゆっくり休めとばかりにマリーの額に手を当て、目を閉じさせた。

─その後の現実世界での記憶を彼女は覚えていない。

 

 気づけば夢の中にいた。なぜ夢だと分かるのかというと…。
ここがどう考えても元いた世界のラブホテルだからだ。

 マリーは聖女として人々を癒し、家と職場を往復する異世界での生活に身も心も慣れてしまっていたようだった。

 元の世界に戻ってきたのだと、ちらとも思わない自分の変化に驚きながら彼女は部屋を見渡す。

 中々独特な部屋だった。
ふかふかのベッドに丸見えのお風呂は普通だとしても、奥に診察室や手枷足枷がぶら下がった椅子などもあり困惑する。

 夢は願望の現れだと言う。診察室を見てドキリとしたこともあり、自分の性癖を突きつけられているかのようで酷く恥ずかしかった。

 おそるおそる診察室に置いてある分娩台に触る。一度触ってしまえば乗ってみたくなる…。マリーは好奇心を抑えられず、誰もいないからと上に横たわり足を大きく開いた状態のまま専用の固定場所に足を置いてみた。

(かなりすごい格好してる…。)

 そう思いながら悪魔はどうしたのだろうと考えた。ここに彼がいたら…ふと想像した結果…。

 悪魔が現れた。

「ここがお前の夢の中か…。」

 そう言いながら興味深そうにぐるりと見回す。私はようやく思い当たり、これも悪魔の能力なのかと聞いた。

 彼は頷き、ここでは私が王様なのだと言った。どういう意味なのか聞くと

「要はお前が望むことなんでも、その通りになるってことだ。欲望を隠せなくなる…。
いい世界だろ?」

 先ほど無理やり私を暴いたことを後悔しているのかもしれない…。
望みのままになる世界。それは、決して望まぬことは実現しないということ。
悪魔の不器用な優しさを思い、心が温かくなった。が、彼が優しいだけなら苦労していないということをマリーはまたもや忘れていたのだった。

 マリーは分娩台に横たわったまま、あまりにも自然にお医者さんごっこを想像した。

 次の瞬間、悪魔が医者の格好になり話し出した。とても愉しげに。

「今日はどうした?」

 いきなり?と初めは驚いたものの、想像したことによる夢の強制力かと自身を納得させた。成り行きに任せてみようと口を開く。

「大したことはないんです…。」

「気になることがあるから来たんじゃねーのか?」

「…それは…まあ。」

羞恥を感じながらなんとか話す。

「あの…あそこが疼いて…。」

「あそこ?どこのこと言ってやがる?
胸か?」

「その…はい…そうです」

「嘘じゃねーよな?」

「…はい。」

「じゃあ診てやる。」

 悪魔が真剣な顔で異常を確かめるべく動き出した。私の服のボタンを一つまた一つと外していく。産毛も見える距離から胸を観察され、触診される。

 形をなぞるように柔らかく揉まれた。

 突起にふっと軽く息を吹き掛けられる。すぐに鳥肌がたった。吐息だけで感じている胸の飾りには直接触れず悪魔は言った。

「本当に胸が疼いてんのか?ちげーだろ?」

 私は赤い顔をして渋々頷いた。

「それで…どこだって?」

「その……下の方です」

「下ー?」

「わかんねーな」

 既にパンツに染みは広がっていた。悪魔は分かりきったことを敢えて私に言わせようとする。

 思わずもう大丈夫です…と上体を起こそうとしたが悪魔に止められた。

「動くな。まだ終わりじゃねー。」

 いきなり太ももから手を滑らせて下着に触れる。パンツの上から染みになっている部分をぐりぐりと弄り始める。指がその場所を往復した。

「上からでもいいが、分泌液の量がちと気になる…。中に手を入れさせてもらうぞ…」

 悪魔はそう言って下着の隙間からそろりと指を差し込んだ。

「あの…ほんとにもう大丈夫です…!」

 悪魔の指は濡れていることだろう…。ばれてしまった羞恥心からマリーが慌てて言うも、悪魔は私の足を既に固定してしまっていた。テープで止めるタイプの紐で。

 思いの外頑丈なのか、力を入れてもびくともしない。

 台から完全に降りられなくなった─逃げられなくなったのだと悟り唖然とする。

 自分はとんだ変態になってしまった。自由にできるはずの夢の中で追い詰められることを望んでいるとは…。マリーは顔を青褪めさせた。

「どうした…具合でも悪いのか?」

「自分の変態性にちょっとショックを受けて」

「ふ…今さらだな。お前強引なのが好きだろ?言葉攻めもな」

 悪魔が追い討ちをかけてきた。否定できない自分が悔しい。

「そ、そんなことない」

「じゃあ身体に教えてやるよ…」

 悪魔はそう言って魔物を召喚した。初めて本を使ったときに出てきた子だと懐かしく思うも、すぐにその姿は人型ひとがたになった。

 思わず言った。

「私、こんなこと望んでない」

「まあこいつは俺の使い魔だからな…。出し入れ自由だ。危ないことはしねーから安心しろ」

 使い魔くんが私をじっと見つめてくる。
そしていきなり胸に舌を沿わせ始めた。

「───っ」

 制止の声をあげようとしたが、舌を巧みに使い攻められ声を抑えるのに必死だった。

「…妬けるな。もっと気持ちよくさせてやるよ」

 悪魔の手がゆっくりと近づいてくる。
期待に胸が高まってしまう私は悪い子ですか?

 

 

 



 
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