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あぁ!アリス様、お許しを!!

Sなお嬢様の教育、喜んでやらせて頂きます!

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銀髪のロン毛が美しいナイスバディな鎧美女をセンターにして4人の「peace」がこちらに歩いてきた。

ミルドレットはまるで執事喫茶の店員のような紳士的なお辞儀をして見せた。俺もそれに慌てて合わせる。
「これはpeaceのお嬢様方、ご機嫌よう。我らのような一介の番犬に何のご用でしょうか?」
ニコッとイケメンの得意技、必殺悩殺スマイルでpeaceの皆さんに語りかける。

「相変わらず顔だけは綺麗だな、アリスの。私が用があるのはそこの新参者によ…だけど。」
ニコッと銀髪美女が笑うと急にミルドレットを平手打ちした。
「えーーー!!」俺は思わず声を出してしまった。
何の修羅場これは???
「跪き、許しを請いなさい?アリスの。お前は1つ間違いを犯した。」

ミルドレットは殴られても尚、笑顔を崩すことはない。

「それは大変失礼致しました。」

「フンッ。私はお前達の主人と違って優しいからなぁ、お前が犯した過ちを教えてやろう。それはな?私をpeaceと呼んだ事だ。今の私はChevalier。4番目の柱よ。」

「4番目の柱?」
さっきから一体何の話をしているのか、まるで理解出来ない。あとでミルドレットにきちんとご説明頂かなければ。
けど、まずは…。
「して、お前が新しいアリスの奴隷か?」
銀髪美女が近付いてきた!今がチャンス!!peaceだろうがChevalierだろうが関係ねぇ、だって俺には意味が分からないから!!!
バチン!!!と空気を切り裂くような気持ちの良い音が響いた。ついでに周りの空気も凍り付いた気がする。
寒さのせい…いや、怒りでワナワナと震えていた銀髪美女が今さっき俺に殴られた左頬を抑えながら顔を真っ赤にしていた。
すかさず、俺はミルドレットに頭を押さえつけられて頭を下げる姿勢になり、銀髪美女を囲んでいたpeace達は俺に刃を向けてきた。
「貴様!Chevalier様に向かって手を挙げるとは無礼な!」
「汚い犬の分際で綺麗な体のChevalier様に触れるなんて無礼な!」
「私だってまだ触れたことないのに~!!」
などと言いたい放題わめきちらしている。
俺はミルドレットの手を払いのけて「うるせー!!!」と怒鳴った。
周りのpeace達はもちろん、銀髪美女やミルドレットまで驚いている。
「やぃ銀髪美女!お前は1つ、いや2つ、過ちを犯した!俺は優しいからそれを教えてやろう!」

ダンッ!と片足地面にめり込ませ、「まずひとーつ!」と指一本立たせた。
「それはミルドレットを殴ったことだ!美女がそんな簡単に手をあげたら母ちゃん泣くぞ!?」

「はぁ?」周りの息ぴったりな疑問の声。俺はそれを無視して次の脚を出し、
「そしてついでのふたーつ!!」指を2本美女の顔面に向かって突き出した。
「それはアリスを侮辱したことだ!」

俺はどや顔で言いたいことを言ったが、すぐに後悔の念が押し寄せてきた。
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