(完結)いつのまにか懐かれました。懐かれたからには私が守ります。

水無月あん

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感謝!

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その後、私とロイスは新人騎士として前に呼ばれた。

今年の合格者は7人。女性騎士は私だけ。
騎士団長様が、全員のお名前を呼んでくださり、「これから一緒に働くことが楽しみだ」とお言葉もいただいた。
本当に夢のよう!  全力でがんばります!

そして、一人一人が簡単に自己紹介をすることに。

自分の番が近づいてくると、大勢の人たちを前にして、心臓がバクバクしはじめ、手がふるえるだした。

どうしよう! ちゃんと話せるかな?
と、不安でいっぱいになった時、見慣れた、ふわふわの赤い髪が人混みをかきわけ、目の前に来た。

あ、ルドだ!

ルドは、招待客の一番前、しかも、私の目の前まで来てくれた。
王太子様が怖いのに、こんな前まで来てくれるなんて……。

ルドが私を見て、にっこりと微笑んだ。

その顔を見ていると、すーっと心が落ち着いてくる。手のふるえもとまった。

そして、私の番がきた。
私は、ルドの顔を見ながら話した。

私が自己紹介をおえた時、ものすごい勢いで拍手をしてくれたルド。
思わず、ルドに向かって微笑む。

私って本当にルドに支えられてるよね、と改めて実感する。
ルドに出会えたことに感謝!

その後、バキバキに緊張しているようだったけれど、ロイスも無事、新人騎士代表の挨拶を終えた。
なんだか、ロイスの時は、拍手にまじって、黄色い声が聞こえたような気がするけど……。

こうして、緊張の新人騎士を紹介する時間が終わった。
あとは、存分に美味しいものを食べるだけ!

大広間のあちらこちらのテーブルに、沢山のお料理が運ばれている。
いい匂いがしてきた! 

そういえば、緊張で、朝からあんまり食べていなかったんだよね。
緊張がとけたら、おなかがすきまくりだわ。

去年のパーティーでは、ルドとロイスと私で一緒に沢山食べまわったけれど、首席で合格したロイスは、色々な人に取り囲まれている。

「ロイスは、大変そうだね。じゃあ、ルド。先に食べにいこう!」

「はい!」

ルドが嬉しそうに微笑んだ。

すでに、子どもたちはテーブルへ集まっている。
特に、大きなケーキがどーんと飾られているデザートが並ぶテーブルは、子どもたちに大人気。

ルドが、そちらのほうへと歩いていくので、私がひきとめた。

「ルド、待って。確かに、去年までの私なら、子どもたちにまじって、まっさきに、ケーキを食べていたけれど、今年から、私は新人騎士! そう、落ち着いた大人の騎士として、まずは、前菜のテーブルからいくよ!」

「なるほど、今日は、しっかり食べたいのですね、マチルダ様」
と、ルドが答えた。

さすがルド。私の本心を見抜いているわ。
ということで、まだ、人があまりいない前菜のテーブルで、もりもりと食べていると、背後から声がした。

「あいかわらず、品のない人ね」

ああ、この声は……。
嫌々ふりかえると、予想通りの人物が立っていた。

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