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(え、何!? まさかの今!?)
普通に迷惑なんだけど。
今、すっげえいいとこなのに!
島津の手から逃げるように身をよじり、俺は画面から目を反らさないまま、島津の手を払いのける。
静かな攻防の末、ようやく島津は俺の太腿から手を引いた。
(よし、ついに諦めたか)
と言っても、際どいところを触られまくったせいで、うっかり身体が火照ってしまった。
感じる場所をピンポイントで攻められるより、焦らすみたいにゆっくりと周囲を触れられる方が、よほど厄介だ。
この程度の刺激で――と情けなくなるが、仕方ないじゃないか。
こんな風に他人に身体を触られたのは、本当に久しぶりなのだ。
しかも触れている相手は痴漢とかじゃない。ちょっといいなって思ってた、ドタイプの男なんだから尚更だ。
(島津の手…大きくて、熱かった……)
小さく息を吐いて、呼吸を整える。
骨ばった手の感触が残る内ももを、思わず擦り合わせた。
布越しに撫でられただけでこれだ。
あの手が俺の素肌に触れて、やらしい手つきで弄られたら――一体俺はどうなっちゃうんだろう。
(あ、馬鹿! 想像だけでちょっと勃った……!)
幸いひざ掛けのお陰でそこが目立つことはないが、最早映画どころではない。
(いや、逆に映画に意識を持っていけば、興奮も冷めるかもしれない)
気を反らそうと、スクリーンを見つめ直した俺。
そこに、最悪のタイミングで島津がこっそり耳打ちして来た。
「あのこと、バラされたくなかったらジッとして」
「……っ! お前、何言って……」
――ついに来たか!
やるなら何も映画の後半ではなく、じっくりと時間のある半分くらいで手を出してくればいいものを。
島津は島津で、タイミングを計りかねていたのかもしれない。
それにしても、脅しからの初プレイが映画館で、って随分とアブノーマルな趣味してんな。
(というか、ここでどこまでやるつもりなんだよ……。座席で? それか今からトイレに連れ込まれるとか!? 待てよ……この場合エロ漫画だと座席の下に潜り込んで、咥えろとかそういう――)
島津の動きが読めず、期待と興奮で脈打っている心臓を感じながら、身を固める。
と、迷いなく伸びて来た島津の手が、緊張から膝上でギュと拳を作っていた俺の手を包んだ。
「――は?」
「新名動きすぎ。普通に気になるから、大人しくしとけよな」
しょうがねえなあ、という風に叱り口調で言う島津。
いや、人の太腿でモゾモゾしてたのはお前だけどな!?
それはつまり、俺の手を拘束する為に俺の手を掴もうとして苦戦してたってことか?
「それは……悪かったな」
なんだか釈然としないものの、確かに映画の邪魔になっていたのは事実なので、一応謝る。
「わかればいい」
島津は満足そうに言って、俺の拳を解くと、そのまま指を絡めてきた。
流れるような仕草で恋人つなぎになった手に呆気にとられていると、島津の得意げな顔に視線がぶつかる。
その顔に、俺は確信する。
(あー、違うわ。これ単純に俺と手つなぎたかっただけの口実だ)
膝上の攻防は、俺の動きを読んだ上で仕掛けられたものだった。
それを証拠に、俺の手を握る島津の手はそれっきり、妙な動きをピタリと止めた。
なにそのピュアムーブ。勘弁してくれ。
俺の荒ぶる性欲どうしてくれんだ、この野郎!
普通に迷惑なんだけど。
今、すっげえいいとこなのに!
島津の手から逃げるように身をよじり、俺は画面から目を反らさないまま、島津の手を払いのける。
静かな攻防の末、ようやく島津は俺の太腿から手を引いた。
(よし、ついに諦めたか)
と言っても、際どいところを触られまくったせいで、うっかり身体が火照ってしまった。
感じる場所をピンポイントで攻められるより、焦らすみたいにゆっくりと周囲を触れられる方が、よほど厄介だ。
この程度の刺激で――と情けなくなるが、仕方ないじゃないか。
こんな風に他人に身体を触られたのは、本当に久しぶりなのだ。
しかも触れている相手は痴漢とかじゃない。ちょっといいなって思ってた、ドタイプの男なんだから尚更だ。
(島津の手…大きくて、熱かった……)
小さく息を吐いて、呼吸を整える。
骨ばった手の感触が残る内ももを、思わず擦り合わせた。
布越しに撫でられただけでこれだ。
あの手が俺の素肌に触れて、やらしい手つきで弄られたら――一体俺はどうなっちゃうんだろう。
(あ、馬鹿! 想像だけでちょっと勃った……!)
幸いひざ掛けのお陰でそこが目立つことはないが、最早映画どころではない。
(いや、逆に映画に意識を持っていけば、興奮も冷めるかもしれない)
気を反らそうと、スクリーンを見つめ直した俺。
そこに、最悪のタイミングで島津がこっそり耳打ちして来た。
「あのこと、バラされたくなかったらジッとして」
「……っ! お前、何言って……」
――ついに来たか!
やるなら何も映画の後半ではなく、じっくりと時間のある半分くらいで手を出してくればいいものを。
島津は島津で、タイミングを計りかねていたのかもしれない。
それにしても、脅しからの初プレイが映画館で、って随分とアブノーマルな趣味してんな。
(というか、ここでどこまでやるつもりなんだよ……。座席で? それか今からトイレに連れ込まれるとか!? 待てよ……この場合エロ漫画だと座席の下に潜り込んで、咥えろとかそういう――)
島津の動きが読めず、期待と興奮で脈打っている心臓を感じながら、身を固める。
と、迷いなく伸びて来た島津の手が、緊張から膝上でギュと拳を作っていた俺の手を包んだ。
「――は?」
「新名動きすぎ。普通に気になるから、大人しくしとけよな」
しょうがねえなあ、という風に叱り口調で言う島津。
いや、人の太腿でモゾモゾしてたのはお前だけどな!?
それはつまり、俺の手を拘束する為に俺の手を掴もうとして苦戦してたってことか?
「それは……悪かったな」
なんだか釈然としないものの、確かに映画の邪魔になっていたのは事実なので、一応謝る。
「わかればいい」
島津は満足そうに言って、俺の拳を解くと、そのまま指を絡めてきた。
流れるような仕草で恋人つなぎになった手に呆気にとられていると、島津の得意げな顔に視線がぶつかる。
その顔に、俺は確信する。
(あー、違うわ。これ単純に俺と手つなぎたかっただけの口実だ)
膝上の攻防は、俺の動きを読んだ上で仕掛けられたものだった。
それを証拠に、俺の手を握る島津の手はそれっきり、妙な動きをピタリと止めた。
なにそのピュアムーブ。勘弁してくれ。
俺の荒ぶる性欲どうしてくれんだ、この野郎!
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