若パパリーマン金曜日の夜のヒミツ♡

いとい乃衣

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 エッチなおねだりってなんだ?
 僕の未熟な性経験では、とても太刀打ちできない行動だ。
 それでも新島さんに呆れられたくなくて、僕はどうしたらいいのか分からないままに、必死にエッチなワードを頭の中で組み立ててみる。

「あ♡ 僕の♡♡ えっちな勃起乳首♡♡ 航さんにもっと♡♡ おしゃぶりして欲しい♡♡ ――んあぁ♡♡」

 言い終わるや否や、新島さんが乳首にむしゃぶりついてきたので、どうやら僕のエッチなおねだりとやらは成功したようだ。
「もう、ほんと巧さんは勘が良過ぎて嫌になる。そんなだから取引先での評判もいいんですよ」
「そ、んなこと、ないよッ♡♡ 君のほう、がよっぽど♡♡ ん、んんッ♡♡♡」
「巧さん気づいてないだけで、上の方の年寄り連中とか、巧さんのファン結構いますよ。真面目な好青年で、うちの娘の婿にしたいとかなんとか」
「きいた、こと、ない……あ、ああッ♡」
 時々叔父から再婚の見合い話を持ってこられることはあっても、直接取引先相手から褒められたことなんて一切ない。
 見合いも形式上のことで、叔父の顔や会社の顔を潰さない程度に会いはするけど、会ってもその先に話が進んだことなんてない。
 でもそのせいで今、新島さんの顔が悔し気に歪んでいるのだとしたら、嫉妬されているみたいで気分がいい。

「ん♡ 航さ、ん♡♡ ちょっと痛い……から♡♡ か、まないで♡♡ あんっ♡」
「だって、巧さんのぽってり乳首、咬みやすいんだもん」
 悪びれもせず新島さんは、僕の勃起した乳首の根元を千切るみたく歯を立てて、ついでのように先をチュル♡と吸い上げた。
「はぁッ♡♡ あっ♡ ひどい……赤くなってる……」
「はは。ごめん。もう痛くしないから」 
 怒っていても、労わるようにぷっくりと浮いた乳首をぺろぺろと舌の先で舐められると、どうでも良くなってしまう。

「もう想像出来るようになった? 俺とヤルこと」 
 吐息のかかる距離で新島さんに言われて、うっかり想像してしまった。
 新島さんが女性の身体ではなく、男の――僕の、貧相な身体に欲情している姿を。
 ついさっきまでは想像も出来なかったことが、今は生々しく僕の脳裏に浮かんでくる。

「良かった。ちゃんと勃起出来たね」
「え、あ……ほんと、だ……」
 新島さんの手が、沁みのついた布地の上から膨らみを増した僕のチンコに触れている。
「下着濡れて気持ち悪いでしょ? 脱いじゃおっか?」
 いつもは僕が子供たちにしてやっているような仕草で、新島さんが僕が浮かせた腰の下に手を入れて、僕のパンツとスラックスを一緒に引き下ろす。中途半端にひざ下に引っかかったそれをそのままに、半勃ちのそれを直接握られた。
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