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第2話 姫様の怒り

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「フィー!!!!!遅い!!!!!」




ジュリアは美しい碧い瞳に怒りをともし、

キッと眼をつり上げて、

自分の唯一無二の従者に向かって叫んだ。




「いやー( ´_ゝ`)

このお坊ちゃん思ったより早く走れたもんで( ´_ゝ`)

このお坊ちゃんどんくさかったから、

絶対足遅いと思ったのにー超意外ー( ´_ゝ`)

ま。間に合ったし。

間に合わなかったとしてもこのお坊ちゃん程度、

姫様が返り討ちにできたでしょ?( ´_ゝ`)?」




フィーは特に悪びれるようすもなく、

拾った短剣をクルクル回しながら

姫様は私より強いし。と付け加えて言った。

フィーの父親はこのアーロン国の軍隊

『黒軍』の将軍で、

フィーは父親から武術を仕込まれていたが、

あまり筋は良くなく、

本人のやる気もあまりなかったので、

フィーの武術の腕前はいまいちだった。

ジュリアは幼い頃から非常に美しく、

誘拐未遂や刃傷沙汰は日常茶飯事だった。

自分の身は自分で守るしかないと思い詰めたジュリアは、

フィーの父親に頼み込み、

護身術を身に付けていた。

ジュリアは非常に筋が良く、

本人のやる気もあったので、

ジュリアの武術の腕前は、

フィーより上だった。
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