上 下
25 / 62

第25話 姫様と流行

しおりを挟む
ジュリアが7才の時、

ジュリアはお茶会にデビューした。

女神の生まれかわりと評判だったジュリアは、

数々のお茶会に呼ばれるようになったが、

色々あって、

人間不審だったジュリアは、

どうしても行かなければいけないお茶会以外は行かなかった。

警備の観点からも騎士のいないジュリアはあまり外出さない方がいいということになり、

ジュリアが参加するお茶会は、

もっぱら正妃が主催した王宮で行われるものだった。

まだ7才でお茶会にたまにしか出席しないにも関わらず、

美しいジュリアは社交界の中心になっていた。

ジュリアが着た衣装は、

すぐに社交界で流行した。

ジュリアがピンク色のドレスを着てお茶会に出席すれば、

社交界ではピンク色が流行った。

ジュリアがフリルをふんだんに使ったドレスを着てお茶会に出席すれば、

社交界はフリルに溢れた。

ジュリアが着たものが社交界を席巻する。

貴族相手の高級洋品店は皆こぞって

ジュリアのドレスを仕立てたがった。

しかしジュリアには専属の仕立屋がいた。

彼女の名はマリア・エドワーズといい

マリアは白軍の将軍の姪だった。
しおりを挟む

処理中です...