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第52話 男心

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「??(-_-)??

ジョージア様にですか??(-_-)??」




「そ、そうだ。

お前が兄上の婚約者候補だったとき、

こんな風に兄上のために……」

アーノルドは急に心臓がドキドキしてきて、

シャルロットを見ていられなくなって、

プイッと顔をそらした。

自分で聞いておいてなんだが、

シャルロットがジョージアのためにお菓子を作ってこんな風に二人で食べていたかもしれないと思うと、

なんだかムカムカしてきた。





「??(-_-)??

ジョージア様にはお菓子を作ったことはありませんね(-_-)」

シャルロットはなぜアーノルドがそんなことを聞くのだろうかと不思議そうな顔をして言った。





「!!?

そ、そうか…」

シャルロットの答えを聞いたアーノルドは、

なんだかほっとして嬉しくなった。



「ふーん。

そうか。

なんでだ?

お前お菓子作るの上手いのに。」

アーノルドがソワソワしながらシャルロットに聞くと、












「ジョージア様にお菓子を食べていただくには、

沢山の手続を経なければなりませんから(-_-)」

ジョージアは王太子で、

ジョージアが食べるものは事前に食材からチェックされ、

毒味係が毒味してからでないとジョージアの口には入らなかった。

アーノルドも一応王子なので、

毒味係はいたが、

第2王子ということもあったし、

アーノルドの食欲は旺盛で、

毒味係がいちいちチェックしていたら追い付かないということもあり、

アーノルドの食べ物に対するチェックは甘かった。









「そ、そうか………」








アーノルドはシャルロットがジョージアにお菓子を作っていなかったのがわかって、

ほっとして、

嬉しかったが、

理由を聞いて微妙な気持ちになった。








複雑な男心であった。
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