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第66話 ジョージアの溜息

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「では次回お会いできるのを楽しみにしていますわ!」

リーゼロッテが可愛らしく言って、

お付きの侍女たちを引き連れて去っていく姿を、

ジョージアは黙って見送った。

リーゼロッテの姿が見えなくなると、

ジョージアは深いため息をついた。







「………………今度は遠乗りか。」





ジョージアはポツリと呟くと、

何かを振りきるように軽く頭を左右に振って、

自分の部屋に帰ることにした。

前回のリーゼロッテの話は、

アーノルドとシャルロットが馬場にアレキサンダーを見に行く約束をしたという話だった。

その前はアーノルドがシャルロットの家に行った話で、

その前はシャルロットがアーノルドにお菓子を作ってきた話だった。






『人が最も嫌がる話をするのが得意なんだな。

リーゼロッテ悪魔は。』






アーノルドとシャルロットの話は、

ジョージアが今最も聞きたくない話で、

最も気になっている話でもあった。







ジョージアはあるをリーゼロッテに握られてしまい、

それからはリーゼロッテの言いなりになってしまった。

ジョージアの弱味を握ったリーゼロッテは、

元々あまり良くなかったシャルロットへの態度を急激に悪化させた。

ジョージアはリーゼロッテがシャルロットに辛く当たっているのが分かっていたが、

ジョージアはどうすることも出来なかった。

事件の時も、

本当はシャルロットの味方をしたかったが、








は私を信じてくださいますよね?」







ジョージアは悪魔にそう言われて頷いてしまった。











『…………私は最低な人間だ』





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