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第68話 悪魔の知らせ

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「シャルロット様はアーノルド殿下と婚約されるそうですよ。」






シャルロットとアーノルドが婚約したという知らせをジョージアにもたらしたのは、

やっぱりリーゼロッテ悪魔だった。




ジョージアは最初リーゼロッテが何を言っているのか理解できなかった。

不審げな顔をするジョージアをよそに、

リーゼロッテは続けて言った。





「婚約者候補から外されてすぐに、

アーノルド殿下と婚約するなんて。

あまりにも節操がないというか。

ちょっと理解に苦しみますわね。」

リーゼロッテはにこやかに言った。














「それは……

それはほんとうに?」

ジョージアが呆然としながら聞くと、




「あら!

まだご存知なかったんですね!

私も昨日父から聞いたばかりなんですよ!」




リーゼロッテの父親は正妃のいとこにあたり、

国の重臣だった。

その父親が言うことだ。

信憑性は高かった。

それにリーゼロッテ悪魔は嘘つきだったが、

こういう、人を不幸のどん底に陥れるときは、

嘘よりも残酷な真実を告げる女だった。





「うふふ。

でも案外お似合いかもしれませんね!

アーノルド殿下とシャルロット様!

方同士」









その後もリーゼロッテは色々言っていたが、

ジョージアの耳には何も入ってこなかった。








とアーノルドが婚約?』







ジョージアの頭の中は、

その事実で埋め尽くされた。

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